こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《【小学生向け】プール開きの指導案まとめ|安全指導・目標設定のポイント解説》について紹介させて頂きます。
- プール開きとは?小学校における意味と位置づけ
- プール開き指導案の基本構成と書き方
- ■ プール開き指導案の基本構成
- ■ プール開き指導案の書き方(項目別に詳しく解説)
- ■ 指導案のまとめ(フォーマット例)
- ■ 補足|現場でのリアルな配慮ポイント
- 安全指導のポイント|命を守る基本指導
- バディ制度の活用|効果的な組ませ方と声かけ例
- プール開き当日の流れ|時間配分と具体的な活動例
- 目標設定のコツ|泳力の差をどうカバーする?
- よくあるQ&A|現場の先生が抱きやすい疑問に答えます
- まとめ|安全第一で、子どもたちの成長を見守ろう
プール開きとは?小学校における意味と位置づけ
小学校の「プール開き」は、夏の授業の始まりを感じさせる、大切な行事のひとつです。子どもたちはこの日を心待ちにしており、「今年もプールが始まるんだ!」というワクワク感でいっぱいです。一方で、教師にとっては命に関わる「水」を扱う授業のスタート。安全に対する意識を一段と引き締める必要があります。
プール開きの時期は、地域差はありますが、概ね6月初旬~中旬。気温・水温が一定以上になった時点で開始されることが多いです。学校によっては、地元の消防署や保護者の協力のもと、プール清掃や安全点検を行ってからの実施となります。
教育的な意味でも、プール開きは単なる「初回の水泳授業」ではありません。児童にとっては、水に親しむ第一歩であり、教師と児童がルールを共有し、安全意識を高めるためのスタートラインでもあるのです。
私は現役時代、プール開きのたびに「プールの神さま」に手を合わせていました。子どもたちにも「水の中ではふざけたらダメだよ。水には神さまがいるんだよ」と伝え、安全な学びを祈るところから始めていました。子どもたちの命を預かるという重みを、常に心に刻んでいました。
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プール開き指導案の基本構成と書き方

プール開きの指導案には、他の教科以上に「ねらい」と「安全指導」の明確化が求められます。以下では、一般的な指導案の構成と、学年別のポイントをご紹介します。
指導案に盛り込むべき要素
プール開きの指導案には、以下のような要素が必要です。
-
ねらい(指導目標):水に慣れる、安全な行動を身につける、命の大切さを理解する、など
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準備物:バディカード、帽子、体調チェックシートなど
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導入(導入の言葉・説明):プール開きの意味、安全に関する指導、プールの神さまの話など
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主活動:水慣れ遊び、歩行練習、顔つけ、バディ確認など
-
まとめ・ふり返り:児童の感想、安全意識の確認、次回に向けた話など
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評価の観点:安全に活動できたか、ルールを守って行動できたか
学年別のねらい設定のポイント
水泳指導の目的は学年によって大きく異なります。プール開きの日も、その学年に応じた目標が必要です。
-
1・2年生(低学年)
「水に親しみ、安全に楽しく活動すること」を大切にします。無理に泳がせるのではなく、水を触る・歩く・顔をつけることから始めましょう。 -
3・4年生(中学年)
「基本的な水中での動きに慣れる」「呼吸や浮く感覚を養う」ことが中心になります。バディ制度の徹底もこの学年から重要になります。 -
5・6年生(高学年)
「泳力の向上」「持久力のある泳ぎ」「水の中での危機管理能力の育成」など、より高度な目標が求められます。加えて、後輩への声かけや手本としての役割も期待されます。
■ プール開き指導案の基本構成

以下が一般的かつ効果的な指導案の構成です。どの学年にも応用できます。
1. 単元名(または題材名)
例:水遊び・水泳運動「水となかよしになろう」「安全に楽しく泳ごう」
2. 指導する学年
例:小学校○年生
3. 単元の目標(長期目標)
水と親しみながら、基本的な水中での動きや泳ぎ方を身につけるとともに、安全に活動する態度を育てる。
4. 本時のねらい(授業の短期目標)
-
プールでの安全な行動を知る。
-
水の中での基本動作(歩く・浮く・潜るなど)に慣れる。
-
仲間と協力しながらプール活動に楽しく取り組む。
5. 本時の場(使用場所)
例:学校プール・体育館での事前指導(悪天候時)など
🔸指導案の簡易フォーマット(例)
学年:3年生
単元:水に親しもう
題材:プール開き(第1時)
ねらい:
・水に親しみながら、基本的なルールを理解して行動できる。
・バディ制度の意味を理解し、安全な活動を心がける。
準備物:
バディカード、体調チェック表、帽子、タオル、笛
活動内容:
1. はじめの挨拶、教師の話(プールの神さま、安全確認)
2. 体調チェック・バディ確認
3. プールサイドで準備運動
4. 水慣れ活動(歩く・手で水をかく・水の中でジャンプ)
5. バディと一緒に安全行動の確認
6. ふり返り・まとめ
■ プール開き指導案の書き方(項目別に詳しく解説)
【1】導入(5〜10分)
● 安全指導
プール開き初回は、安全指導が最重要です。以下のポイントを丁寧に説明します。
-
プールサイドでは走らない
-
先生の話を最後まで聞く
-
水に入ってよいのは先生の合図の後
-
バディ(ペア)での活動
-
異常を感じたらすぐに伝える
✅ ポイント:クイズ形式や○×ゲームを入れると理解が深まります。
● プールの神さまに安全祈願
私が行っていた実践の一つに、初回はみんなで「プールの神さま」に手を合わせ、1年の安全をお祈りする時間をとっていました。これは子どもたちに「ふざけない」「命を大切にする」意識を育てるのに効果的でした。
【2】準備運動(5〜10分)
-
ラジオ体操やストレッチ
-
関節をよく動かす(首、肩、腰、ひざなど)
-
体を温め、ケガ防止につなげる
✅ ポイント:水温が低い場合は、陸上で十分に体を温めてから入水を。
【3】主活動(15〜20分)
● 泳力差に応じた活動の工夫
水慣れが目的なら:
-
水に顔をつける
-
水をかけあう
-
水中じゃんけん
泳げる子が多い場合:
-
けのび
-
バタ足
-
クロールの腕の動き練習
✅ ポイント:できる子と苦手な子を無理に一緒にせず、習熟度別に分けて活動させましょう。
【4】整理運動・ふりかえり(5〜10分)
-
陸に上がって軽く体をほぐす
-
活動をふり返る(できたこと、頑張ったこと)
-
服を着る順番などの生活指導も行う
【5】評価の観点(例)
-
安全に活動できたか
-
自分から水に関わろうとしていたか
-
仲間と協力しようとしていたか
✅ 指導後メモの習慣:教師自身の記録として、「○○くんは水が怖そうだったが、顔つけまではできた」などメモを残しておくと次回の指導がスムーズです。
■ 指導案のまとめ(フォーマット例)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 単元名 | 「水となかよしになろう」 |
| 学年 | 小学2年生 |
| 単元目標 | 水に親しみながら、基本的な動きや約束を身につける |
| 本時の目標 | プールでの約束を理解し、安全に活動する態度を育てる |
| 指導内容 | 安全指導、準備運動、水慣れ活動、整理運動 |
| 指導方法 | 説明・実演・グループ活動 |
| 使用用具 | ビート板、ペットボトルシャワーなど |
| 配慮事項 | 体調不良児の確認、日差し対策、水温チェック |
■ 補足|現場でのリアルな配慮ポイント
-
バディ制度の徹底:常にペアを組ませ、互いの異変に気づけるようにします。溺れる前に気づける子ども同士の関係が命を守る鍵です。
-
体調チェック表の活用:入水前に毎回確認。食後の時間や寒さにも注意。
-
保護者配布文書との連携:プール開き前に、安全面の配慮や準備物を家庭にも共有しておく。
安全指導のポイント|命を守る基本指導

水泳の授業で何よりも大切なのが「安全指導」です。特にプール開きの日は、子どもたちが今年初めてプールに入る日。気持ちが高まり、ついはしゃいでしまいがちですが、命に関わる場面であることを子どもたち自身にもしっかり理解させる必要があります。
私が教員をしていた頃、必ず行っていたのが「バディ制度」の徹底です。2人1組になって行動し、入水前・活動中・退水後、常に互いの安全を確認し合う仕組みです。例えば、「今からプールに入ります!バディチェック!」という合図で、すぐにお互いの顔を見て「大丈夫?」と声をかけ合う習慣をつけていました。
安全指導で必ず伝える5つの基本
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プールサイドは絶対に走らない
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ふざけて押し合わない、潜らせない
-
体調が悪いときは、必ず先生に伝える
-
バディと離れない
-
先生の話をよく聞くこと
これらは、毎時間、繰り返し確認します。特に低学年では「危険予知」の力が未熟なため、具体的な事例を交えて指導すると効果的です。
「先生が前にいた学校では、プールでふざけていた子が転んでケガをしたことがあったんだよ。だから、ふざけるのは絶対にダメなんだ。」
このようにリアルなエピソードを交えて話すと、子どもたちは真剣に耳を傾けます。
安全指導は「恐怖」ではなく「尊さ」を伝える
水の事故について話すとき、子どもたちを怖がらせてしまうのではと心配になる方もいるかもしれません。しかし、私は「水の危険=命の尊さ」だと伝えることが重要だと思っています。
「水は楽しい。でも、命を落とすこともあるんだよ。だからこそ、ルールを守るんだよ。」
子どもたちが「だから安全にするんだ!」と納得できるような伝え方を意識しましょう。
バディ制度の活用|効果的な組ませ方と声かけ例

バディ制度は、私が現場で強く推していた方法です。子どもたち同士で安全を確認し合うことで、教師だけではカバーしきれない場面の事故防止につながります。
効果的な組ませ方のポイント
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学年初めに固定のペアをつくる
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男女別ではなく、泳力や性格の相性で組ませる
-
定期的にペアを見直す(1学期ごとなど)
また、バディに名前をつけることで、子どもたちの意識が高まることもあります。たとえば、「いのちのバディ」「安心ペア」など、子どもたちと話し合ってネーミングするのも一つの工夫です。
活動中の声かけ例
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「バディチェック、忘れないでね!」
-
「バディと手をつないで移動するよ」
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「自分のバディが見えなかったら、先生にすぐ知らせて!」
これらの言葉は、毎時間、繰り返し伝えることで自然と習慣化されます。
バディ活動の実際
プールに入る前には、バディ同士で体調チェックをさせていました。
「今日、体調どう?なんか変なところない?」
このように簡単な一言を交わすだけで、子ども自身が自分の体調と向き合う時間にもなります。教師としても、ペアのやり取りを見ることで気になる子に気づくことができます。
プール開き当日の流れ|時間配分と具体的な活動例

プール開き当日は、授業の1時間まるまる使って「安全指導+水慣れ活動」を行います。焦って泳がせようとせず、あくまで安全意識の定着と、水の感覚に慣れることを第一に考えます。
一例:45分授業の時間配分(3年生)
| 時間 | 活動内容 |
|---|---|
| 5分 | 着替え・バディ確認・健康チェック |
| 5分 | はじめの会(ねらい・安全指導) |
| 5分 | プールサイドでの準備体操 |
| 15分 | 水慣れ(歩く・水をかけ合う・ジャンプ) |
| 10分 | バディとの安全確認ゲーム(声かけ、手つなぎ移動) |
| 5分 | 着替え・ふり返り |
活動の最後には、必ず「今日感じたこと」「次に気をつけたいこと」を書かせたり、簡単に口頭で発表させるようにしていました。こうしたふり返りは、児童の安全意識を見える化するうえでもとても大切です。
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目標設定のコツ|泳力の差をどうカバーする?
小学生の水泳指導では、「泳げる子」と「水が怖い子」の差が大きく出やすいものです。無理に全員を同じように指導しようとすると、できる子は退屈し、苦手な子は置き去りになってしまいます。そこで大切なのが、個別の泳力に応じた柔軟な目標設定です。
泳力別のグループ分け
私は毎年、プール開き前後に簡単な泳力チェックを行い、次のようなグループに分けて指導していました。
-
Aグループ(泳げる):けのび・クロール・平泳ぎの習得を目指す
-
Bグループ(水慣れはOK):けのび・浮き身・バタ足に挑戦
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Cグループ(水に対する不安あり):顔つけ・水中歩行・水をかける活動中心
このグループは「能力差」ではなく「目標の違い」として子どもたちに伝えます。「できない子」ではなく「今はここを頑張る子」として扱うことが、子どもの意欲を引き出すカギです。
目標の立て方と伝え方
例えば、Cグループの子に対しては「今日は3回、顔を水につけられたら大成功!」というような、達成感を得やすい小さな目標を設定します。Aグループの子には、「けのびを5メートルまっすぐにできるようになろう」など、より技術的な目標を伝えます。
また、目標は子どもと一緒に決めるのがおすすめです。
先生「今日、自分が頑張りたいことある人?」
児童「顔を水につけるの頑張る!」
先生「いいね!じゃあ、それが今日の自分の目標だね!」
このようなやり取りで、子どもたち自身が主体的に目標に向かっていける空気を作ります。
よくあるQ&A|現場の先生が抱きやすい疑問に答えます

プール開きに関する現場の悩みや疑問は、毎年多くの先生から聞いてきました。ここでは、よくある質問とその解決のヒントをご紹介します。
Q1. 泳げない子が怖がってプールに入れません。どうしたらいい?
A. 無理に入水させず、「水に触れる」ことから始めましょう。例えば、足を水につけてバシャバシャするだけでもOKです。ペットボトルシャワーで水をかけるだけの日もあります。
ポイントは「できた」経験を積ませること。その小さな成功体験が、次の一歩につながります。
Q2. けのびを教えても、子どもがまっすぐ進めません。
A. 水の中で力を抜くことがポイントです。まずは「お星さまのポーズ」で浮かぶ練習から始めましょう。力が抜けると自然と進みやすくなります。また、壁を蹴るときの姿勢も大切。まっすぐ蹴る練習を陸上でしてから水中に移ると効果的です。
Q3. 高学年で泳げない子に、どう接したらいいですか?
A. 高学年ほど「できないことを見せたくない」気持ちが強くなります。だからこそ、グループ指導や個別目標で「見られない安心感」を与えるのが効果的です。また、教室での言葉がけも大事です。
「プールは、人と比べるところじゃない。自分の目標を超えたら、それが最高なんだよ。」
このような声かけで、子どもたちの心を軽くしてあげましょう。
まとめ|安全第一で、子どもたちの成長を見守ろう
プール開きは、子どもたちにとって特別なイベントであり、水泳指導のスタートラインです。ただ泳げるようになること以上に、命を大切にする意識を育てる大切な場面でもあります。
私が教員をしていたとき、毎年プール開きの日には、子どもたちと一緒に「プールの神さま」に安全を祈ってから活動を始めていました。その儀式は、子どもたちの中に「水は大事な場所」「ふざけてはいけない」という意識を自然と根付かせてくれました。
そして何より、毎時間必ずバディ制度を取り入れることで、事故ゼロを実現してきました。先生一人では見きれない安全を、子どもたち自身に意識させることで守る。それが、水泳指導の大前提です。
これからプール指導に取り組む先生方へ。どうか焦らず、子どもたち一人ひとりと向き合いながら、安全で楽しい水泳授業を実践してください。
子どもたちが、「水が好きになった」「できなかったことができるようになった」という成功体験を積めるよう、私たち大人のサポートが何よりも必要です。応援しています!
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