
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《ハロウィンってどんな日?小学生にもわかる由来・仮装の意味・豆知識集》について紹介させて頂きます。
- ① ハロウィンってなにをする日?
- ② ハロウィンの由来をやさしく解説
- ③ 仮装の意味とは?
- ④ 「トリック・オア・トリート!」の意味と由来
- ⑤ かぼちゃのランタン「ジャック・オー・ランタン」のお話
- ⑥ 世界のハロウィン行事いろいろ
- ⑦ 小学生にもおすすめ!ハロウィン豆知識10選
- ⑧ まとめ:ハロウィンを楽しく学ぼう!
① ハロウィンってなにをする日?
10月になると、スーパーや街のあちこちでオレンジや黒の飾りつけを見かけるようになります。かぼちゃのランタンや魔女の帽子、コウモリのイラストなどが並び、どこかワクワクした雰囲気になりますね。そんな季節の風物詩ともいえる「ハロウィン」。日本でもすっかり定着したイベントですが、もともとどんな日なのか、意外と知らない人も多いかもしれません。
ハロウィンは、毎年10月31日に行われる行事です。現在では「仮装して楽しむイベント」「お菓子をもらう日」として親しまれていますが、もともとは「秋の収穫を祝い、先祖の霊を迎えるお祭り」でした。もともと宗教的な意味合いを持つ行事だったのです。
つまり、ハロウィンは単なる“おばけのパーティー”ではなく、「感謝」と「守り」の心をあらわす日でもあります。もともとの意味を知ると、子どもに説明する時や学校で紹介する時にも、より深く伝えられるでしょう。
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② ハロウィンの由来をやさしく解説

■ ハロウィンのはじまりはケルト民族のおまつり
ハロウィンの起源は、2000年以上前のヨーロッパにさかのぼります。当時、現在のアイルランドやスコットランドに住んでいた「ケルト民族」が行っていた「サウィン祭(Samhain)」という行事がもとになっています。
サウィン祭は、秋の収穫を祝い、亡くなった人の霊を迎えるお祭りでした。この日、人々は「この世とあの世の境がなくなり、霊たちが戻ってくる」と信じていたのです。祖先の霊を歓迎する一方で、悪い霊が家に入らないように火を焚いたり、仮面をかぶったりして身を守っていました。
この「霊を迎え、悪いものを追いはらう」という考え方が、現在のハロウィンのルーツになっています。
■ なぜ10月31日なの?
ケルト民族の暦では、1年の終わりが10月31日でした。つまり、ハロウィンは「1年の終わりと新しい年の始まりの前夜祭」のようなものだったのです。日本でいう大みそかに近い感覚です。
この夜、人々は火を消し、夜が明けるとともに新しい火をともして新年を迎えました。火には「清める」「新しい生命を呼びこむ」という意味があり、ハロウィンに灯されるランタンも、もとはこの火の文化から生まれたといわれています。
やがてキリスト教がヨーロッパ全体に広がると、「サウィン祭」はキリスト教の行事「諸聖人の日(All Hallows’ Day)」の前夜に重ねられるようになりました。その前夜を「All Hallows’ Eve(オール・ハロウズ・イヴ)」と呼び、そこから「Halloween(ハロウィン)」という言葉が生まれたのです。
③ 仮装の意味とは?

■ 「おばけの格好」は悪い霊から身を守るため
ハロウィンといえば仮装が欠かせませんね。魔女、吸血鬼、ゾンビ、黒猫など、さまざまなキャラクターに変身するのが楽しみのひとつです。けれども、なぜ「おばけ」や「怖いもの」の格好をするのでしょうか?
それにはちゃんとした理由があります。古代ケルトでは、「この世とあの世の境目がなくなる夜に、悪霊が人間の世界にやってくる」と信じられていました。悪霊に魂を取られないように、人々は自分たちもおばけの姿に変装し、「私は人間ではありませんよ」とごまかしていたのです。これが仮装のはじまりです。
つまり、仮装は“楽しむためのもの”というより、“身を守るための知恵”だったのですね。
■ いろんな国で少しずつちがう仮装文化
ハロウィンがアメリカに伝わると、宗教的な意味よりも「みんなで楽しむお祭り」として広まりました。19世紀にヨーロッパから移民が渡った際、かれらが持ち込んだ風習が、アメリカ流に変化したのです。
アメリカでは、子どもたちがかわいい仮装をして家々をまわり、「Trick or Treat!(お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ)」と言ってお菓子をもらう楽しい行事になりました。日本に伝わったのは1990年代以降で、東京ディズニーランドのイベントがきっかけといわれています。日本では「かわいい・人気キャラの仮装」など、楽しさを重視した文化として定着しました。
④ 「トリック・オア・トリート!」の意味と由来

ハロウィンの日、子どもたちが家をまわって言うあいさつが「Trick or Treat!(トリック・オア・トリート)」です。日本語では「お菓子をくれなきゃいたずらしちゃうぞ」と訳されますね。
でも実は、この言葉にも歴史があります。中世のヨーロッパでは、貧しい人や子どもたちが家々を訪ねて「ソウルケーキ」というお菓子をもらっていました。代わりに「亡くなった人のためにお祈りをする」と約束していたのです。この風習がアメリカに伝わり、やがて「Trick or Treat」として楽しく変化しました。
ここで少し英語の豆知識も紹介します。
-
「Trick」=いたずら・たくらみ
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「Treat」=ごちそう・親切にすること
つまり「Trick or Treat!」は直訳すると「いたずらか、ごちそうか?」という意味です。英語を学ぶきっかけとしても楽しい表現ですね。
⑤ かぼちゃのランタン「ジャック・オー・ランタン」のお話

ハロウィンといえば、にっこり笑ったかぼちゃの顔「ジャック・オー・ランタン」が印象的ですよね。夜になると火をともして玄関先に飾る家庭も多く、ハロウィンの象徴ともいえる存在です。
このランタンにも、ちゃんとした由来があります。もともとはアイルランドの古い伝説に登場する「けちな男・ジャック」のお話から生まれました。
ある日、悪魔に魂を取られそうになったジャックは、うまく悪魔をだまして魂を取られないようにしました。しかし、生前の行いが悪かったため、死後は天国にも地獄にも行けず、真っ暗な闇の中をさまようことになったのです。そのとき、彼は悪魔からもらった火をかぶの中に入れてランタンにし、夜の道を歩き続けたといわれています。これが「ジャック・オー・ランタン(Jack O’ Lantern)」と呼ばれるようになった理由です。
実は、最初は「かぶ」で作られていたのですが、アメリカに伝わったとき、かぶよりも手に入りやすく、加工しやすい「かぼちゃ」が使われるようになりました。明るいオレンジ色のかぼちゃは見た目も楽しく、今では世界中でハロウィンの飾りとして親しまれています。
ランタンに火をともすのは、悪霊を追いはらい、家を守るためといわれています。怖い顔のランタンも、本来は「悪い霊を近づけないための守り」なのです。
⑥ 世界のハロウィン行事いろいろ

ハロウィンはもともとヨーロッパの風習ですが、今では世界中でさまざまな形で祝われています。国によって行事のスタイルや意味が少しずつ違うのも面白いところです。
■ アメリカ
アメリカでは、ハロウィンは子どもが主役の行事です。10月の終わりになると街中がオレンジと黒に彩られ、家の玄関や庭には大きなかぼちゃのランタン、蜘蛛の巣の飾り、骸骨のオブジェなどが並びます。
当日の夜には、子どもたちが仮装をして近所の家をまわり、「Trick or Treat!」と言ってお菓子を集めます。家庭ではハロウィンパーティーを開き、かぼちゃのパイやキャンディを食べたり、仮装コンテストをしたりして楽しみます。
■ イギリス
イギリスでもハロウィンは親しまれていますが、アメリカほど派手ではありません。子どもたちはかぼちゃのランタンを作ったり、「アップルボビング」という水に浮かべたリンゴを口で取るゲームをしたりします。古くからの民話や魔女伝説も多く、少し神秘的な雰囲気があります。
■ 日本
日本でハロウィンが広まったのは1990年代以降。ディズニーランドやUSJのイベントがきっかけとなり、若者や家族に広まりました。今では保育園や小学校でもハロウィンの制作や英語遊びを取り入れるところが増えています。日本独自の特徴は、「かわいい仮装」や「アニメキャラのコスプレ」が多いこと。宗教的な意味よりも“季節のイベント”として楽しまれています。
⑦ 小学生にもおすすめ!ハロウィン豆知識10選

① 「ハロウィン」は英語で “Halloween” と書く
「ハロウィン(Halloween)」という言葉は、英語の “All Hallows’ Eve(聖人の日の前夜)” が短くなったものです。
“hallow” には「聖なるもの」、 “eve” には「前夜」という意味があります。
つまりハロウィンは「すべての聖人を祝う日(11月1日)」の前夜にあたります。
古代ケルトのサウィン祭(Samhain)とキリスト教の行事が結びつき、
「亡くなった人の霊を迎える夜」として広まったのです。
もともとは宗教的な行事でしたが、アメリカでは徐々に「おばけの仮装をして楽しむ日」に変化し、
現在のようなにぎやかなハロウィンの形になりました。
つまり、ハロウィンという名前には**“聖なる夜の名残”**が隠れているのです。
② ハロウィンの色「オレンジ」と「黒」にも意味がある
ハロウィンといえば「オレンジと黒」。
この2色は単なるデザインではなく、古代から伝わる象徴的な色なのです。
オレンジは「収穫」「太陽」「命の輝き」を意味します。秋の実りを祝う気持ちが込められています。
一方の黒は「夜」「闇」「死」を表し、悪霊や不吉なものを退ける魔よけの色とされてきました。
サウィン祭では、夏から冬へと季節が移る「生と死の境目」を意識していたため、
この2色を使うことで「命の終わりと再生」を象徴したといわれます。
つまり、オレンジと黒の組み合わせは、命のめぐりと守りの願いを表しているのです。
③ ジャック・オー・ランタンはもともと「かぶ」で作られていた
ハロウィンのシンボル「ジャック・オー・ランタン(Jack O’ Lantern)」は、
もともとアイルランドでは“かぶ”で作られていたのをご存じでしょうか。
その由来は、悪魔をだました男・ジャックの伝説にあります。
ジャックは死後、天国にも地獄にも行けず、悪魔からもらった小さな火をカブに入れて夜をさまよったといわれています。
この話から、悪霊を追い払うためにカブのランタンが作られるようになりました。
ハロウィンがアメリカに伝わった際、カブよりも手に入りやすく大きいカボチャが代用され、
現在のオレンジ色のランタンになったのです。
つまり、ジャック・オー・ランタンはアイルランドの伝説と移民文化が生んだ象徴なのです。
④ 「トリック・オア・トリート」はもともとお祈りの言葉
「トリック・オア・トリート!(Trick or Treat!)」は「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!」と訳されますが、
もともとは亡くなった人への祈りの言葉だったのです。
中世ヨーロッパでは「ソウリング(Souling)」という風習があり、
子どもや貧しい人が家々を回り、亡くなった人のために祈りを捧げる代わりに食べ物をもらうという習慣がありました。
その祈りの食べ物が「ソウルケーキ」と呼ばれる小さなお菓子です。
この伝統がアメリカに渡る過程で「お菓子をもらう=楽しい行事」に変化し、
“Trick or Treat”という明るい掛け声になったのです。
つまりこの言葉は、「感謝」と「祈り」の文化が形を変えて残った表現なのです。
⑤ 「黒猫」は魔女の使いと信じられていた

ハロウィンといえば魔女と黒猫のイメージ。
これは中世ヨーロッパの迷信に由来します。
当時、人々は黒猫を「魔女の使い(使い魔=familiar)」と信じ、
夜に人知れず動く黒猫を恐れていました。
魔女狩りが行われた時代には、黒猫を飼っているだけで魔女の疑いをかけられることも。
しかし、時代が進むと黒猫はその神秘的な美しさから「幸運の象徴」とされるようになりました。
たとえばイギリスや日本では、黒猫が家に来ると「福が来る」とも言われます。
ハロウィンで黒猫が登場するのは、“恐れ”から“幸運”へと変化した象徴的な存在だからなのです。
⑥ 「コウモリ」がハロウィンに登場する理由
ハロウィンの夜になると、黒いシルエットで空を飛ぶコウモリの飾りをよく見かけますね。実はこれ、偶然ではありません。古代ヨーロッパでは、秋の夜にコウモリがたくさん飛び回る季節だったのです。ちょうどサウィン祭(ハロウィンの起源)で焚かれる焚き火の光と熱に、虫が集まり、それを食べにコウモリが群がりました。その光景が人々の記憶に強く残り、「ハロウィン=コウモリの夜」というイメージが自然と結びついたのです。さらに、中世ではコウモリが「闇に生きる不思議な生き物」として恐れられ、吸血鬼や魔女とともに語られるようになりました。つまり、ハロウィンのコウモリは「夜の象徴」と「神秘の存在」の両方を意味しているのです。
⑦ 世界で2番目に大きなイベント
ハロウィンは今や、アメリカでクリスマスに次ぐ巨大イベントです。衣装やお菓子、飾りつけにかかる費用の総額は、なんと年間約100億ドル(1兆5,000億円以上)にものぼるといわれています。家庭ではカボチャのランタン作りや庭のデコレーション、学校では仮装パレード、街ではパーティーやパレードが行われ、経済全体が盛り上がります。大人も子どもも一緒に楽しめる「非日常の体験」としての価値が高まり、SNS時代の今では写真映えするイベントとして世界中に広まりました。もともと宗教的な行事だったハロウィンが、ここまでの規模の“経済イベント”になったのは、まさにアメリカの文化力の影響といえるでしょう。
⑧ 日本のハロウィンはディズニーがきっかけ
日本でハロウィンが一般的に知られるようになったのは、1997年の**東京ディズニーランドの「ディズニー・ハロウィーン」**がきっかけです。それ以前にも輸入菓子店などで小規模なハロウィン企画はありましたが、ディズニーが大々的に仮装パレードや装飾を行ったことで、テレビや雑誌でも話題となり、一気に全国へ広がりました。その後、商業施設やテーマパーク、学校行事でもハロウィンを楽しむ文化が定着。現在では「子どもが楽しむお祭り」から「家族みんなで楽しむ季節イベント」へと発展しています。日本独自の進化として、「かわいい仮装」や「フォトスポット」が注目されるのも特徴です。
⑨ 南半球では春のハロウィン?
日本やアメリカではハロウィンといえば秋の行事ですが、オーストラリアやニュージーランドなど南半球では10月は春にあたります。そのため、気候や風景がまったく異なり、ハロウィンの雰囲気も少し違います。落ち葉やかぼちゃではなく、色とりどりの花や明るい春色の飾りが使われ、仮装も黒やオレンジよりパステルカラーなど爽やかなものが人気です。つまり、同じ「ハロウィン」でも、地域によって季節感や楽しみ方が変わるのです。南半球の子どもたちにとっては、「春の訪れとハロウィン」が同時にやってくる、ちょっと不思議で明るいイベントといえます。
⑩ 「いたずら」をするのは霊のまねだった
ハロウィンで子どもたちが「トリック・オア・トリート!(お菓子をくれないといたずらするぞ)」と言うのは、もともと悪霊のふりをする風習が由来です。古代ケルト人のサウィン祭では、この世とあの世の境目が近づき、霊が現れると信じられていました。そこで人々は、霊に気づかれないよう仮面をつけたり、逆に霊のまねをして悪霊を追い払ったりしたのです。「いたずらするぞ!」という行動も、実は「霊のふりをして災いを遠ざける」意味がありました。つまり、ハロウィンのいたずらには「守り」と「祈り」の意味が隠れているのです。今の子どもたちの遊びにも、そんな昔の名残が息づいています。
⑧ まとめ:ハロウィンを楽しく学ぼう!

ハロウィンは「おばけの日」ではなく、「収穫を祝う日」「先祖の霊を迎え、悪い霊を追いはらう行事」から生まれた文化です。もともとは感謝と祈りの意味を持ち、長い歴史を経て今のような楽しいイベントに変わりました。
仮装やお菓子のやり取り、かぼちゃのランタンなど、ひとつひとつにちゃんと意味があります。それを知ることで、ただの「パーティー」ではなく、「世界の文化にふれる日」としてハロウィンを楽しむことができます。
子どもたちには、由来や豆知識を通して「どうしてこうなったの?」と考えるきっかけを与えると、季節行事の学びがより深まります。家庭でも学校でも、安全に・楽しく・知識をそえてハロウィンを迎えてみてください。
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