
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《【雑学】ひな祭りの歌の意味を小学生にもわかりやすく現代語訳で解説》について紹介させて頂きます。
- はじめに
- ひな祭りの定番曲『うれしいひなまつり』ってどんな歌?
- 【1番】「ぼんぼり」って何?お祭りの始まりを告げる歌
- 【2番】「官女」の顔が白い理由とは?少し切ない歌詞の背景
- 【3番】「白酒」を飲んで赤い顔?実は右大臣じゃないという驚きの事実
- 【4番】春の訪れを喜ぶ女の子の晴れやかな気持ち
- 小学生のお子さんと一緒に楽しむためのポイント
- まとめ
はじめに
ひな祭りの時期になると、どこからともなく聞こえてくるあのメロディー。「あかりをつけましょ ぼんぼりに〜」という歌い出しで有名な童謡『うれしいひなまつり』です。
子どもから大人まで誰もが知っている国民的な名曲ですが、いざ小学生のお子さんから「ぼんぼりって何?」「どうして官女の顔は白いの?」「右大臣はなぜ顔が赤いの?」と質問されると、正確に答えられず言葉に詰まってしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。
実はこの『うれしいひなまつり』の歌詞には、昔の日本の美しい文化や道具のなまえ、そして作詞家が込めた深い愛情、さらには「ちょっとした間違い」などの面白い雑学がたっぷりと隠されています。
この記事では、1番から4番までの歌詞を一つずつ現代語訳し、小学生のお子さんにもスッと理解できるようにわかりやすく解説していきます。今年のひな祭りは、ぜひ歌詞の本当の意味をご家族でお話ししながら、より味わい深いお祝いの時間を過ごしてみてください。
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ひな祭りの定番曲『うれしいひなまつり』ってどんな歌?

歌詞の解説に入る前に、まずはこの歌がどのようにして生まれたのか、その背景を少しだけご紹介します。
『うれしいひなまつり』は、昭和10年(1935年)に発表された童謡です。作詞はサトウハチローさん、作曲は河村光陽さんという、日本の童謡界を代表するお二人が手がけました。発表されるやいなや大ヒットとなり、レコードは飛ぶように売れ、現在に至るまで約90年もの間、ひな祭りの定番ソングとして日本中で歌い継がれています。
サトウハチローさんは、子ども向けの明るく楽しい詩をたくさん書いた方ですが、この『うれしいひなまつり』の歌詞の奥底には、結婚の直前に病気で亡くなってしまった彼のお姉さんへの、深く切ない愛情が込められていると言われています。その背景を知ってから歌詞を読むと、また違った美しさと優しさが感じられるはずです。
それでは、さっそく1番の歌詞から見ていきましょう。
【1番】「ぼんぼり」って何?お祭りの始まりを告げる歌

まずは、一番有名な1番の歌詞と現代語訳です。ひな祭りのパーティーが始まる、ワクワクする情景が描かれています。
【1番の歌詞】 あかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花 五人ばやしの 笛太鼓(ふえたいこ) 今日はたのしい ひな祭り
【現代語訳】 ぼんぼりに優しく明かりを灯して、綺麗に咲いた桃の花を飾りましょう。五人囃子たちが奏でる笛や太鼓の音楽が聞こえてきそうな、今日はとても楽しいひな祭りの日です。
小学生のお子さんへの解説ポイントと雑学
◆ 「ぼんぼり」ってどんなもの? お子さんに「ぼんぼりって何?」と聞かれたら、「昔の人が使っていた、紙や布でできたおしゃれなランプのことだよ」と教えてあげてください。 漢字では「雪洞」と書きます。木や竹で作った枠に、白い紙や薄い布を張って作られており、中のろうそくの火が直接見えないようになっています。そのため、光がふわっと柔らかく広がり、ひな壇をとても優しく幻想的に照らしてくれます。
◆ 桃の花を飾るのはなぜ? ひな祭りは別名「桃の節句」とも呼ばれます。昔の中国や日本では、桃の木には悪いものを追い払う特別なパワー(魔除けの力)があり、長生きできる魔法の木だと信じられていました。お子さんが病気にならず元気に育つようにという願いを込めて、桃の花を飾るのです。
◆ 「五人囃子」は何をしている人たち? 五人囃子は、ひな壇の3段目にいる5人の男の子たちのことです。彼らは、お祝いの席を盛り上げるための「バンドマン(音楽家)」です。向かって右から、扇を持っている「謡(うたい=ボーカル)」、そして「横笛(よこぶえ)」「小鼓(こつづみ)」「大鼓(おおつづみ)」「太鼓(たいこ)」と、音の小さな楽器から順番に並んでいます。
【2番】「官女」の顔が白い理由とは?少し切ない歌詞の背景

続いて、2番の歌詞です。ここには、作詞家であるサトウハチローさんの個人的な思いが色濃く反映されています。
【2番の歌詞】 お内裏様(だいりさま)と おひな様 二人ならんで すまし顔 お嫁にいらした 姉様に よく似た官女(かんじょ)の 白い顔
【現代語訳】 お内裏様とお雛様が、一番上で二人仲良くすまし顔で並んでいます。その下でお世話をしている三人官女の真っ白なお化粧をした顔は、お嫁に行った私のお姉さんにとてもよく似ています。
小学生のお子さんへの解説ポイントと雑学
◆ 「お内裏様」と「おひな様」の秘密 この歌の影響で、男の人形を「お内裏様」、女の人形を「お雛様」と呼ぶのがすっかり定着しています。しかし、実はお子さんに教えたい驚きの雑学があります。 「内裏(だいり)」というのは、天皇陛下が住んでいる立派な御殿(宮殿)のことです。つまり、本来は一番上の段にいる男女ペアの二人のことをセットで「お内裏様」と呼びます。ひな壇にいる人形は全員まとめて「お雛様」です。歌のメロディーに合わせるために、このような呼び方になったと言われています。
◆ 「官女」ってどんな人たち?なぜ顔が白いの? 官女(三人官女)は、ひな壇の2段目にいる3人の女の人たちのことです。彼女たちは、お内裏様のお世話をしたり、お酒を注いだりする優秀なアシスタントであり、マナーの先生でもあります。 お子さんに「どうして顔が真っ白なの?」と聞かれたら、「昔のえらい女の人は、おしろいという白いお化粧をして、顔を真っ白にするのが一番のオシャレだったんだよ」と説明してあげましょう。
◆ 「お嫁にいらした姉様」に込められた意味 先ほどご紹介したように、サトウハチローさんのお姉さんは結婚が決まった直後に、病気でこの世を去ってしまいました。ハチローさんは、美しい着物を着てすまし顔をしている三人官女の姿に、花嫁姿を見ることなく亡くなってしまった大好きなお姉さんの面影を重ね合わせて、この歌詞を書いたと言われています。楽しいメロディーの中に、家族への深い愛情と少しの寂しさが隠されているのです。
【3番】「白酒」を飲んで赤い顔?実は右大臣じゃないという驚きの事実

3番の歌詞には、ひな祭りの夜の少し大人びてロマンチックな情景が描かれています。そして、日本中で有名な「ある間違い」が含まれていることでも知られています。
【3番の歌詞】 金のびょうぶに うつる灯(ひ)を かすかにゆする 春の風 すこし白酒(しろざけ) めされたか 赤いお顔の 右大臣(うだいじん)
【現代語訳】 後ろにある金色の屏風に、ぼんぼりの明かりが揺れて映っています。どこからか吹いてきた春の風が、その明かりをかすかに揺らしました。下の段にいる右大臣は、お祝いの白酒を少し飲んだのでしょうか、お顔がほんのり赤くなっていますね。
小学生のお子さんへの解説ポイントと雑学
◆ 「金のびょうぶ」って何のためにあるの? 一番上のお内裏様の後ろに立ててある、金色の折りたたみ式の板のことです。これは「屏風(びょうぶ)」といい、風を防いだり、部屋を仕切ったりするための昔の家具です。金色に光り輝いていることで、主役の二人をより美しく、立派に目立たせる役割があります。
◆ 「白酒」って子どもも飲んでいいの? 白酒(しろざけ)は、みりんや焼酎にもち米などを混ぜて作った、とろみのある甘いお酒です。立派なアルコール飲料なので、子どもは絶対に飲めません。そのため、現代のひな祭りでは、お子さん向けにアルコールの入っていない「甘酒」を用意するのが一般的です。
◆ 【最大の雑学】顔が赤いのは「右大臣」じゃない!? ここで、お子さんにぜひクイズとして出してみてほしい最大の雑学があります。 実際のひな人形をよく見てみてください。向かって右側にいるのは「若くて白い顔の男の人」、向かって左側にいるのは「ヒゲを生やしたおじいさんで赤い顔の男の人」のはずです。 実は、顔が赤いおじいさんの方は「左大臣」なのです。向かって右側にいる若い方が「右大臣」です。作詞家のサトウハチローさんは、うっかり左と右を勘違いして歌詞を書いてしまいました。しかし、歌があまりにも大ヒットしてしまったため、訂正することができず、そのまま現在まで歌い継がれているのです。ハチローさんご本人は、後々までこの間違いをとても気にしていたそうです。
【4番】春の訪れを喜ぶ女の子の晴れやかな気持ち

いよいよ最後の4番です。ひな祭りという特別な日を迎えて、最高におめかしをした女の子の喜びが爆発する、とても明るい歌詞で締めくくられます。
【4番の歌詞】 着物をきかえて 帯(おび)しめて 今日はわたしも はれ姿 春のやよいの このよき日 なによりうれしい ひな祭り
【現代語訳】 お雛様たちと同じように、私も綺麗な着物に着替えて、帯をキュッと締めてもらいましょう。今日は私にとっても、一番美しく着飾った晴れ姿の日です。春の3月の、この素晴らしい良き日に、ひな祭りをお祝いできることが何よりも嬉しいです。
小学生のお子さんへの解説ポイントと雑学
◆ 「やよい」ってどういう意味? お子さんに「やよいって誰かの名前?」と聞かれたら、「昔の言葉で、3月のことだよ」と教えてあげてください。漢字では「弥生」と書きます。「草木がいよいよ(ますます)生い茂る月」という意味があり、厳しい冬が終わって、暖かな春の命が次々と芽吹いていく素晴らしい季節を表しています。
◆ 女の子にとって「特別な一日」だったひな祭り 現代の私たちは、普段から可愛い洋服をたくさん持っていて、いつでも好きな服を着ることができます。しかし、昔の女の子たちにとって、豪華な着物を着せてもらい、帯を締めてもらい、お化粧をして過ごすひな祭りは、1年の中で最も特別でワクワクする「お姫様になれる一日」でした。「今日はわたしもはれ姿」という歌詞からは、当時の女の子たちの弾けるような笑顔と、誇らしい気持ちが伝わってきますね。
小学生のお子さんと一緒に楽しむためのポイント

これまで歌詞の意味や雑学を解説してきましたが、お子さんに教える時は、決して勉強のように堅苦しく伝える必要はありません。
ひな人形の前に一緒に座り、「この太鼓を持ってる人が五人囃子だよ」「この顔が赤いおじいさん、実は右大臣じゃないんだって、面白いね」と、クイズや会話のきっかけとして使ってみてください。
また、「昔の女の子も、今のあなたと同じように、おしゃれをしてお祝いのケーキやごちそうを食べるのをすごく楽しみにしていたんだよ」と伝えてあげることで、お子さんもひな祭りという伝統行事を、より身近で自分自身の大切なイベントとして感じられるようになります。
まとめ
童謡『うれしいひなまつり』の歌詞の意味と、そこに隠された雑学をご紹介しました。
「ぼんぼり」や「五人囃子」といった昔の言葉の意味はもちろんのこと、作詞家がお姉さんを思う切ない気持ちや、「右大臣と左大臣の間違い」といった驚きのエピソードまで、この短い歌の中には本当にたくさんの物語が詰まっています。
歌の意味を深く知ることで、毎年飾っているひな人形の表情も、また違って見えてくるかもしれません。今年のひな祭りは、ぜひご家族みんなで『うれしいひなまつり』の歌を口ずさみながら、笑顔あふれる温かな春の1日をお過ごしください。
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