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晴れブロ そわかの子育て・教育応援ブログ

子育てに悩むすべての方へ、元小学校教員:晴田そわかからのメッセージ💌

【図工・美術】小学生向けクレヨン画の指導法!基本の塗り方から応用テクニックまで

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こんにちは。晴田そわかです。

今回の記事では《【図工・美術】小学生向けクレヨン画の指導法!基本の塗り方から応用テクニックまで》について紹介させて頂きます。

 

 

【図工・美術】小学生向けクレヨン画の指導法!基本の塗り方から応用テクニックまで

小学校の図画工作(図工)の授業において、最も身近で頻繁に使用される画材が「クレヨン(またはパス・クレパス)」です。準備や片付けが容易であり、子どもたちが直感的に表現活動に取り組めるという大きなメリットがあります。しかし一方で、指導する先生方からは「ただの力任せな塗りつぶしになってしまう」「作品全体が濁って汚く見えてしまう」「高学年になるとクレヨンを子どもっぽいと感じて敬遠しがちになる」といった悩みの声も少なくありません。

クレヨンは、指導の工夫次第で水彩画や油絵にも負けないほどの豊かで深い表現を引き出すことができる、非常にポテンシャルの高い画材です。ただ画用紙とクレヨンを渡して「自由に描きなさい」と言うだけでは、子どもたちの表現力はなかなか育ちません。適切なタイミングで、適切な技法を教えることが、子どもたちの「描きたい」という意欲に火をつけます。

今回の記事では、図工や美術の授業を受け持つ先生方、あるいは絵画教室の講師の方々に向けて、小学生のクレヨン画指導の決定版となるノウハウをまとめました。児童の発達段階に応じたつまずきの原因から、基本の塗り方指導、そして作品を一気に芸術的なレベルへと引き上げる応用テクニックまで、明日からの授業ですぐに使える具体的な指導法を徹底解説します。

 

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クレヨン画指導の前に知っておきたい!小学生の発達段階とつまずき

効果的な指導を行うためには、まず子どもたちが「なぜクレヨン画でつまずくのか」を理解しておく必要があります。学年(発達段階)によって、抱える悩みは大きく異なります。

低学年(1〜2年生):筆圧のコントロールと「面」で塗る難しさ

低学年の児童は、まだ手首や指先の細かい筋肉の発達が途上です。そのため、クレヨンを持つと常に全力で握りしめ、画用紙がテカテカになるほどの強い筆圧で「線」を描き殴る傾向があります。力強さは素晴らしい個性ですが、広い面積を塗ろうとしたときに、力が入りすぎて途中で手が疲れてしまい、背景などを白紙のまま放置してしまうことが多々あります。

また、「線」を並べて「面」にするという感覚がまだ備わっていないため、隙間だらけの雑な塗り方になりがちです。この時期の指導では、まずはクレヨンの様々な持ち方や、力の入れ具合による色の変化を「遊び」を通して体験させることが重要になります。

中学年〜高学年(3〜6年生):写実的な表現への欲求との葛藤

中学年以上になると、「本物そっくりに描きたい」「立体感を出したい」という写実的表現への欲求が高まります。しかし、クレヨンは先が丸くなりやすく、細かい描写には不向きな画材です。「本当はもっと細かく描きたいのに、クレヨンだと線が太くなってしまって思い通りにいかない」という葛藤から、クレヨンを「子どもっぽい画材」とみなし、色鉛筆ばかりを使いたがる児童が増えてきます。

この時期の児童には、細かい線で描くのではなく、「色の重なり(混色)」や「特殊な技法」を用いて、クレヨンでしか出せない油絵のような重厚感やマチエール(絵肌)の魅力を教えることが、表現の幅を広げる鍵となります。

基礎力を固める!クレヨンの基本の塗り方指導法

授業の導入部分で必ず押さえておきたい、クレヨン画の「基本のキ」となる指導法です。これをクラス全体で共有するだけで、作品の完成度は見違えるほど向上します。

指導の鉄則1:「明るい色」から塗り、「暗い色」は最後に

クレヨン指導において、最も頻発するトラブルが「画面の濁り(汚れ)」です。クレヨンはワックスを含んでいるため、一度塗った色の上に別の色を重ねると、色が混ざり合います。特に、黒やこげ茶などの濃い色を先に塗ってしまい、その上から黄色などの明るい色を重ねると、明るいクレヨンの先端が黒く汚れ、そのまま他の場所を塗ることで画用紙全体が黒ずんでしまいます。

指導の際は、黒板に大きく「①うすい色・あかるい色 ②こい色・くらい色」と掲示し、「黄色や白、水色から順番に出発進行しようね」「黒色や茶色は、絵の仕上げのパトロール隊だから、最後まで箱の中で待たせておこう」などと、子どもに分かりやすい比喩を使って順番を徹底させます。万が一クレヨンの先が汚れてしまった時のために、机の上に「先拭き用のティッシュ」を一枚出しておくよう指示することも効果的です。

指導の鉄則2:筆圧のコントロールを「音」や「動物」で伝える

「もっと優しく塗りなさい」「グラデーションにしなさい」という言葉は、小学生には抽象的すぎて伝わりません。筆圧のコントロールは、体感的な言葉に変換して指導します。

  • 強い筆圧(濃く塗る):「ゾウさんがドシンドシンと歩くように、ギュッと力を入れて塗ってみよう」「クレヨンがキュッキュッと鳴るくらいの力だよ」
  • 中くらいの筆圧:「ウサギさんがピョンピョン跳ねるくらいの、普通の力で塗ろう」
  • 弱い筆圧(薄く塗る・重ね塗りの下地):「アリさんがそーっと歩くように、フワフワ優しく塗ってみよう」「紙のザラザラが見えるくらいでストップだよ」

画用紙の切れ端に、全員で「ゾウさんの力・アリさんの力」を練習する時間を5分設けるだけで、その後の彩色が格段にスムーズになります。

指導の鉄則3:塗る方向を揃えて「面」を作る

背景などの広い面積を塗るとき、グルグルと円を描いたり、あちこちの方向からバラバラに塗ったりすると、筆跡が乱れて雑な印象を与えます。「空を塗る時は、手を横にスースーと動かして、向きを揃えてみよう」と指導し、線の向きを統一させるだけで、一気に整った美しい画面になります。端の方や細かい部分を塗る時は、先にクレヨンで「縁取り」をしてから中を塗るように教えると、はみ出しを防ぐことができます。

 

 

 

表現の幅を爆発的に広げる!クレヨン画の応用テクニック指導

基本の塗り方を習得したら、図工の時間が劇的に楽しくなる「応用テクニック(技法)」を伝授しましょう。これらの技法は、失敗が少なく、偶然できた模様や色の混ざり合いを楽しめるため、絵を描くことに苦手意識を持っている児童の意欲を大いに引き出すことができます。

技法1:空気感を表現する「ぼかし技法」

クレヨンで色を塗った後、その表面を指の腹やティッシュペーパーで優しくこすり、色を馴染ませる技法です。クレヨンのザラザラとした線が滑らかになり、水彩画のようなふんわりとした柔らかい表現が可能になります。

【指導のポイント】
空のグラデーション(夕焼けなど)を描く際、黄色、オレンジ、赤を順番に塗り、その境目を指でクルクルとこすって馴染ませるように指導します。「指のアイロンをかけて、色と色を仲良しにしてあげよう」と伝えると分かりやすいでしょう。指が汚れるのを嫌がる児童には、小さく折りたたんだティッシュや綿棒を使わせます。綿棒は、花の中心や動物の目など、細かい部分のぼかしに非常に有効です。

技法2:魔法のような背景が作れる「はじき絵(バチック)」

クレヨンの油分が水分を弾く性質を利用し、クレヨンと水彩絵の具を組み合わせる技法です。画用紙にクレヨンでしっかりと絵を描いた後、多めの水で溶いた水彩絵の具を、大きめの筆で上から一気に塗ります。

【指導のポイント】
成功の鍵は、「クレヨンで描く際の筆圧」です。弱い力で描いたクレヨンは絵の具の水分に負けてしまうため、「ここではゾウさんの力で、隙間なくギューッと濃く描くんだよ」と強調します。白いクレヨンで画用紙に目に見えない絵(雪や星、海の泡など)を描かせてから、上から暗い色の絵の具(夜空や深海の色)を塗らせると、「うわあ、絵が浮かび上がってきた!」と教室中に歓声が上がります。広い背景を塗るのが苦手な児童に対する、最高の解決策となります。

技法3:削って色を出す感動「ひっかき絵(スクラッチ)」

下塗りに明るい色を塗り、上から暗い色で塗りつぶした後、先の尖ったもので表面を削って絵を描く技法です。重色(色を重ねる)の究極の形とも言えます。

【指導のポイント】
まず、画用紙の全面に、黄色、ピンク、黄緑などの明るく鮮やかな色をランダムに、隙間なく力強く塗らせます(下塗り)。次に、その上から黒や濃紺のクレヨンで、下の色が完全に見えなくなるまで真っ黒に塗りつぶさせます(上塗り)。手が真っ黒になりますが、「この後すごいことが起きるからね」と期待感を持たせます。
準備ができたら、竹串や爪楊枝、インクの出なくなったボールペンなどを渡し、黒い画面をひっかいて絵を描かせます。削った線からカラフルな下地の層がネオンのように浮かび上がり、非常に幻想的な作品が完成します。花火や宇宙、夜の遊園地などのテーマに最適です。

技法4:模様を見つける探検「こすり出し(フロッタージュ)」

凹凸のある素材の上に薄めの紙を置き、クレヨンを横に寝かせてこするように塗ることで、素材の模様を写し取る技法です。

【指導のポイント】
落ち葉の葉脈、教室の床の木目、壁のザラザラ、網戸、硬貨など、身の回りにある様々な凹凸を探させます。「教室の中で、面白い模様が隠れている場所を探す探検隊に出発!」と声をかけ、画用紙よりも薄い紙(コピー用紙などが写しやすいです)を持たせて自由に写し取らせます。
写し取った様々な模様の紙は、ハサミで切り抜いて別の画用紙に貼り合わせ(コラージュ)、魚のウロコや恐竜の皮膚、不思議な生き物などに変身させることで、創造力豊かな作品へと昇華させることができます。

学年別!図工の授業で盛り上がるクレヨン画のおすすめ題材

技法を効果的に活用するためには、題材(テーマ)選びも重要です。学年に合わせたおすすめのテーマをいくつか提案します。

【低学年向け】大きく描いて思い切り楽しむテーマ

「ふしぎな海の中」(はじき絵の活用)
画用紙いっぱいに、クレヨンで大きくてカラフルな魚や、タコ、カニなどの海の生き物を描きます。白いクレヨンでぶくぶくの泡をたくさん描かせます。最後に、青や水色の水彩絵の具で画用紙全体を一気に塗らせます。クレヨンが水を弾く様子に感動し、楽しみながら作品を完成させることができます。

【中学年向け】色の重なりや変化を楽しむテーマ

「夜空にはじける大花火」(ひっかき絵の活用)
スクラッチ技法を存分に味わえるテーマです。下塗りは「とにかく明るい色で隙間なく」を徹底させます。黒で上塗りをした後、竹串を使って中心から外側に広がるような線を削り出し、思い思いの花火を打ち上げさせます。夜空に浮かぶ建物のシルエットなどを下部に残しておくと、より空間の広がりが強調されます。

【高学年向け】質感を追求し、深みを出すテーマ

「心ひかれる風景・私の大切な場所」(混色とぼかしの活用)
学校のお気に入りの場所や、通学路の風景などを描きます。ここでは単色でのベタ塗りを禁止し、「必ず2色以上の色を画用紙の上で混ぜて(混色して)塗ること」を条件にします。葉っぱを描くなら、黄色、黄緑、深緑、少しの青を重ねて指でぼかします。クレヨンを「描く」のではなく、油絵のように「絵の具を乗せていく」感覚で指導することで、高学年ならではの重厚で大人っぽい作品に仕上がります。

 

 

クレヨン画の指導を成功させる環境づくりと声かけ

技術指導と同じくらい大切なのが、子どもたちが安心して制作に取り組める環境の整備と、意欲を引き出す言葉かけです。

画材のメンテナンスを指導に組み込む

美しい作品は、美しい道具から生まれます。授業の始まりや終わりに、「クレヨンのお風呂タイム(お掃除タイム)」を設けることをお勧めします。ティッシュペーパーを配り、他の色が混ざって汚れてしまったクレヨンの先端を綺麗に拭き取る作業をさせます。「道具を大切にする」という図工の基本姿勢を育むとともに、作品の濁りを未然に防ぐことができます。

「試し描きの紙(パレット)」を常に机に置かせる

いきなり本番の画用紙に色を塗ることは、大人でも勇気がいるものです。「この色とこの色を混ぜたらどうなるかな?」「どのくらいの力で塗ればいいかな?」と迷った時に、すぐ横で実験ができるよう、画用紙の切れ端や裏紙などを「クレヨン用のパレット」として一人一枚配布しておきます。このワンクッションがあるだけで、子どもたちは失敗を恐れずに新しい表現に挑戦できるようになります。

「結果」ではなく「表現のプロセス」を褒める

指導者が作品を見回る際、「上手だね」「綺麗に描けたね」という結果に対する評価だけでは、子どもたちの具体的な自信にはつながりません。

  • 「この夕焼けの空、赤とオレンジがうまく混ざって、指でぼかしたことで本物みたいに柔らかくなったね」
  • 「クレヨンが折れるくらい、ゾウさんの力で力強く描けたから、はじき絵の絵の具が綺麗に弾いているね」
  • 「スクラッチで削った線が、ただの直線じゃなくて波線になっている工夫が素晴らしいね」

このように、「どの技法を使い、どのように工夫したから良くなったのか」というプロセス(過程)を具体的に言語化して褒めることが極めて重要です。具体的な言葉で認められた児童は、「自分の工夫が伝わった」と喜び、次の図工の時間も意欲的に取り組むようになります。

【まとめ】指導のポイントをおさらい

小学生のクレヨン画指導を成功させるための重要ポイントは以下の通りです。

  • 発達段階の理解:低学年の筆圧問題、高学年の写実への欲求を理解し寄り添う。
  • 基本の徹底:「明るい色から塗る」「筆圧を言葉で具体化する」ことで濁りを防ぐ。
  • 技法の伝授:ぼかし、はじき絵、ひっかき絵などを通して表現の幅と楽しさを広げる。
  • 環境と評価:パレット用の紙を用意し、結果の巧拙ではなく工夫のプロセスを具体的に褒める。

クレヨンは、子どもたちの自由な心と直結した、生命力にあふれる素晴らしい画材です。先生方がほんの少しの技法と指導のコツを提示してあげるだけで、子どもたちの画用紙の上には、私たちが想像もつかないような魔法の世界が広がっていきます。

この記事でご紹介した基本の指導法や応用テクニックが、図工や美術の授業をさらに楽しく、充実したものにするためのヒントとなれば幸いです。ぜひ、次の授業から取り入れて、子どもたちの輝くような表現を引き出してあげてください。当ブログは、現場で奮闘する先生方を心から応援しております。

 

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