
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《低・中・高学年別!小学生のプール開き指導案:初回授業で子どもを惹きつける声かけと進め方》について紹介させて頂きます。
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低・中・高学年別!小学生のプール開き指導案:初回授業で子どもを惹きつける声かけと進め方
夏の足音が近づくと、いよいよ子どもたちが大好きな水泳の授業が始まりますね!そのスタートを切る「プール開き」は、子どもたちのとびきりの笑顔と歓声があふれる、とっても素敵な時間です。
でも、指導にあたる先生方にとっては、少し胃が痛くなる時期でもあるのではないでしょうか。私も教員時代、プール開きの日は朝から本当にドキドキしていました。一歩間違えれば命に関わる水泳の時間は、1年の中で一番緊張する授業ですよね。「子どもたちに思い切り楽しんでほしいけれど、何より安全第一で無事に終わらせなきゃ…!」と、毎年気を引き締めてプールサイドに立っていたのを覚えています。
今回の記事では、そんな先生方の肩の力を少しでも抜けるよう、低・中・高学年別のプール開きの進め方をまとめました!当日のタイムスケジュールや、子どもたちの心にスッと届く声かけのアイデアをたっぷり詰め込んでいます。
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プールの神様へのお祈り:命を守る「静」の時間

具体的な指導案に入る前に、教員として最も大切にしたい心構えについて触れておきます。教員時代、私は低学年から高学年までどの学年を指導するときも、プール開きの最初の授業で、必ず子どもたちと一緒に【プールの神様に安全をお祈りする】時間を設けていました。
プールサイドに整列し、バディの確認を終えた後、全員でプールに向かって正座(または安座)をさせます。そして、次のように語りかけます。
照りつける太陽の下、水の音だけが響くプールサイドで、数十人の子どもたちが一斉に目を閉じ、静寂が訪れます。この数分間の「静」の儀式を行うことで、それまで興奮して浮ついていた子どもたちの表情がスッと引き締まります。「ここはいつもと違う、真剣に命と向き合う場所なのだ」という自覚を持たせることが、その後のすべての安全指導の土台となります。
全学年共通!初回授業をスムーズに進める3つの必須準備

プールサイドに出てから「はい、バディ組んで!」「静かにしなさい!」と声を張り上げても、水の音や子どもたちの興奮でなかなか指示が通りませんよね。安全でスムーズな授業を行うためには、プールに向かう前の「事前準備」が何よりも大切です。どの学年でも共通してやっておきたい3つのポイントをご紹介します。
1. 教室での事前指導とバディ確認の完結
着替えの順番、プールサイドまでの歩き方、そして命を守るバディの確認は、すべて静かな教室の中で完結させておくのがおすすめです。
「プールサイドに出たら、誰の隣に並ぶんだっけ?」「バディの人は誰かな?」と、水着に着替えた状態で一度シミュレーションをしておくだけで、当日の動きが見違えるようにスムーズになりますよ。プールサイドでの整列の時間がぐっと短縮され、すぐに授業に入ることができます。
2. 見学する子どもへの対応と役割の付与
体調不良などでプールに入れない子どもたち。ただ見学席に座らせておくだけでは、退屈してしまったり、暑さで体調を崩してしまったりする心配がありますよね。
そこでおすすめなのが、見学の子どもたちにも授業に参加する「役割」をお願いすることです。「バディの人数確認を一緒に数えてくれる?」「先生と一緒に、みんなが安全か見守るサポート隊をお願いね」と役割を渡すことで、子どもたちも「自分も授業に参加しているんだ」という意識を持つことができます。もちろん、日陰の確保やこまめな水分補給など、熱中症対策への配慮も忘れないようにしたいですね。
3. 緊急時のシミュレーションと合図の徹底
万が一の事態に備えて、初回の授業で絶対にやっておきたいのが「笛(ホイッスル)の合図」の共通理解です。水の音にかき消されないよう、笛の合図で行動できるようにしておきましょう。
- 笛1回(ピッ): その場で動きを止めて、先生のお話を聞く。
- 笛2回(ピピッ): プールサイドの決められた場所に素早く集まる。
- 笛の長音(ピーーーッ): 緊急事態。すぐに一番近い壁からプールサイドに上がり、その場にしゃがんでバディと手をつなぐ。
特に「長音」は、溺れている子がいる場合や、雷が鳴った時などに使う命に関わる合図です。初回の授業の中で実際に音を鳴らし、「この音が鳴ったら数秒でプールから上がるんだよ」と、避難訓練として全員で練習しておくことを強くおすすめします。
【低学年(1・2年生)】のプール開き:水への恐怖心をなくす

1年生にとって、小学校の大きなプールは未知の領域です。幼稚園や保育園のプールとは深さも広さも異なり、恐怖心で泣き出してしまう児童も珍しくありません。低学年のプール開きにおける最大のねらいは、「徹底的なルールの定着」と「水に親しむ楽しさを味わわせること」の2点に絞られます。
低学年:当日の授業展開とタイムスケジュール(45分)
低学年の児童が迷わず行動できるよう、活動を細かく区切り、視覚的で分かりやすい指示を心がけます。着替えからプールサイドへの移動も含め、すべての行動に十分な時間を確保した展開案です。
| 時間 | 活動内容・児童の動き | 教師の支援・安全管理のポイント |
|---|---|---|
| 0分〜10分 | 【教室での準備と移動】 ・水着への着替え ・トイレを済ませる ・一列に並んでプールへ移動 |
着替えの順番、脱いだ服の畳み方を丁寧に指導します。移動中は「忍者歩き」を徹底させ、絶対に走らせません。サンダルは踵を揃えて並べる指導もここで行います。 |
| 10分〜15分 | 【整列・バディ確認・祈り】 ・指定の場所に並ぶ ・バディで手を繋いで確認 ・プールの神様へのお祈り |
大きな声で返事をさせ、バディ同士で体調を確認させます。その後、前述の「プールの神様へのお祈り」を行い、場の空気を引き締めます。 |
| 15分〜25分 | 【準備体操・シャワー】 ・ラジオ体操等 ・シャワー(地獄のシャワー) |
シャワーの冷たさにパニックにならないよう、遊びの要素を取り入れます。「カエルさんに変身してお水を浴びよう!」と声をかけ、一緒に10数えます。 |
| 25分〜38分 | 【入水・水慣れ遊び】 ・体に水をかける ・水中歩行(動物歩きなど) ・宝探しゲーム |
心臓から遠い順に水をかけさせ、後ろ向きでゆっくり入水させます。水位が児童の胸を超えないよう注意し、常に全体の顔が水面に出ているか監視します。 |
| 38分〜45分 | 【退水・シャワー・教室へ】 ・バディ確認(重要) ・目洗い、うがい ・着替え |
上がる前の人数確認は絶対です。タオルでしっかり体を拭かせ、体が冷えないうちに教室へ戻します。 |
低学年の子どもを惹きつける!具体的な声かけ例
低学年の児童には、抽象的な言葉よりも、動物やキャラクターに見立てた声かけが圧倒的に効果的です。
「プールの中をお散歩します。最初はカニさんに変身して横歩き!次はワニさんになって、おててをプールの底につけて進んでみよう。お顔に水がかかっても、手でゴシゴシしないで、お目々をパチパチウインクさせると痛くないよ!」
低学年は、浅い場所でもバランスを崩して転倒し、パニックになって自力で起き上がれなくなることがあります(静かな溺水)。教員はプールサイドを歩きながら、常に児童の足元と顔の表情に視線を走らせてください。また、寒さで唇が紫色になっていないか、こまめな視診が必須です。
【中学年(3・4年生)】のプール開き:浮く・泳ぐ基礎を作る

3年生、4年生になると、学校のプールにも慣れ、体力がついて行動範囲が格段に広がります。中学年のプール開きのねらいは、水遊びから「水泳」への移行を図ること、そして「浮く感覚」を確実につかませることです。同時に、気が緩んで悪ふざけ(友達を押す、水中に沈めるなど)が増える時期でもあるため、授業のメリハリを最も意識しなければならない学年です。
中学年:当日の授業展開とタイムスケジュール(45分)
移動や着替えの時間は低学年より短縮し、水中で活動する時間を増やします。浮く練習を中心に、基本動作の定着を図る展開案です。
| 時間 | 活動内容・児童の動き | 教師の支援・安全管理のポイント |
|---|---|---|
| 0分〜5分 | 【教室からの移動・整列】 ・迅速な着替え ・プールサイドへの集合 |
時間を計り、「○分で並びます」と見通しを持たせます。移動中の私語は厳禁とし、速やかな行動を促します。 |
| 5分〜15分 | 【祈り・バディ確認・体操】 ・プールの神様へのお祈り ・バディ確認 ・準備体操・シャワー |
「中学年として、命を守るルールを自分で守りましょう」とお祈りの前に伝えます。シャワーもバディごとに整然と並ばせます。 |
| 15分〜25分 | 【入水・水慣れ・呼吸法】 ・ボビング(息吐き) ・プールサイドでのバタ足 |
水中で息を「ブクブク」と吐き、顔を上げて「パッ」と吸う基本の呼吸法を復習します。バタ足は膝を曲げすぎないよう指導します。 |
| 25分〜40分 | 【浮く運動の徹底】 ・だるま浮き、クラゲ浮き ・けのび(壁を蹴って進む) |
体に余分な力を入れないことを意識させます。バディ同士でお互いの姿勢(まっすぐ浮けているか)を観察させます。 |
| 40分〜45分 | 【退水・振り返り】 ・バディ確認 ・次回の目標の共有 |
今日の自分の課題(うまく浮けたか、長く息を止められたか)を振り返らせ、次回の授業への意欲を高めて終了します。 |
中学年の意欲を引き出す!具体的な声かけ例
力んでしまって沈んでしまう児童には、リラックスさせるための具体的なイメージを伝えます。また、バディを効果的に活用します。
「次は『けのび』の練習です。バディの人は、友達の体がまっすぐロケットの形になっているか、横からしっかり見てあげてください。足が沈んでいたら『もっと力を抜いて』とアドバイスをしてあげよう!」
中学年は潜水時間を競い合ったり、水中でふざけ合ったりするトラブルが急増します。「プール内でのふざけ合いは、友達の命を奪う危険な行為である」ということを、妥協なく厳しく指導します。ルール違反があった場合は、ホイッスルで全員をプールサイドに上げ、全体指導を行う毅然とした態度が必要です。
【高学年(5・6年生)】のプール開き:目標設定と安全意識の最高到達点

5・6年生は、小学校生活における水泳指導の集大成となります。高学年のプール開きのねらいは、「現在の自分の泳力を正確に把握し、ひと夏を通した目標を設定すること」、そして最高学年としての「高い安全意識と自己管理能力を身につけること」です。泳げる児童と泳げない児童の差が顕著になるため、個々のプライドを傷つけない配慮も強く求められます。
高学年:当日の授業展開とタイムスケジュール(45分)
無駄な時間を極限まで省き、自身の泳力を確認する「初回泳力調査」の時間をしっかりと確保する展開案です。
| 時間 | 活動内容・児童の動き | 教師の支援・安全管理のポイント |
|---|---|---|
| 0分〜10分 | 【集合・祈り・体操】 ・最高学年としての素早い整列 ・プールの神様へのお祈り ・準備体操・シャワー |
指示を待つのではなく、自ら行動できるような声かけを行います。お祈りでは「学校のリーダーとして下級生の手本となる安全な行動」を誓わせます。 |
| 10分〜20分 | 【水慣れ・感覚の取り戻し】 ・各自でボビングや伏し浮き ・短い距離のけのび |
1年ぶりのプールの感覚を取り戻させます。水温に体を慣らさせ、無理のないペースで動かします。 |
| 20分〜35分 | 【初回泳力調査】 ・クロールや平泳ぎ等で計測 ・何メートル泳げるかの確認 |
泳ぐコースと歩くコースを明確に分けます。泳げない児童が劣等感を持たないよう、競争ではないことを事前に強く念押しします。 |
| 35分〜45分 | 【整理体操・目標設定】 ・バディ確認と退水 ・ひと夏の目標を各自で決定 |
教室に戻った後、プールカード等に「今年の夏の目標」を記入させます。個人のレベルに応じた適切な目標になるよう支援します。 |
高学年の主体性を引き出す!具体的な声かけ例
高学年には、自立心をくすぐり、自己成長に目を向けさせる声かけを行います。
「今年の夏、自分はどうなりたいですか?『クロールで25メートル泳ぎ切りたい』『平泳ぎの手と足のタイミングをマスターしたい』。自分の目標をしっかり持って、これからの授業に臨んでください。」
泳力別に複数のコースに分かれて活動することが多くなるため、教員が特定の児童の指導に熱中しすぎると、全体の監視がおろそかになります。教員は常にプール全体を見渡せる位置に立ち、「広角の目」で全体の安全を把握し続ける必要があります。また、見学する児童には「記録係」や「安全監視のサポート」など、責任ある役割を与えて授業に参加させます。
まとめ

プール開きは楽しい行事であると同時に、命に関わる重要な学習の場です。子どもたちの「早く水に入りたい!」という高ぶる気持ちを受け止めつつも、教員は常に冷静な視点を持ち、徹底した安全管理を行う必要があります。
事前準備を怠らず、発達段階に応じた適切な声かけとタイムスケジュールで授業を組み立てることで、パニックや事故のリスクは大幅に減らすことができます。
本記事の指導案を参考に、子どもたちの笑顔が弾ける、安全で充実したプール開きを実現してください。先生方の水泳指導が、子どもたちにとって素晴らしい夏の思い出と成長に繋がることを心から応援しております。
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