
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《【プール開き】水が怖い小学生への配慮は?無理なく水慣れさせる指導のコツ》について紹介させて頂きます。
- 【プール開き】水が怖い小学生への配慮は?無理なく水慣れさせる指導のコツ
【プール開き】水が怖い小学生への配慮は?無理なく水慣れさせる指導のコツ
夏の気配が色濃くなり、いよいよ子どもたちが大好きな水泳学習の季節がやってきましたね。教室では「早くプールに入りたい!」と目を輝かせる子どもたちの声が響く一方で、ふと目をやると、不安そうにうつむいている子どもがいませんか?
指導にあたる先生方にとっても、水が怖い子どもへの配慮は、プール開きにおける一番の悩みの種かもしれません。私自身も教員として現場に立っていた頃、プールの入り口で泣き出してしまったり、プールサイドでずっと体をこわばらせていたりする子どもたちと何度も向き合ってきました。「なんとか水泳を好きになってほしい」と願うあまり、つい焦って指導してしまいそうになることもありますよね。
今回の記事では、水に対する強い恐怖心を持つ小学生に焦点を当て、無理なく少しずつ水慣れを進めていくための具体的な指導のコツをまとめています。事前の教室での準備から、当日のプールサイドでの雰囲気作り、そして読んだだけで授業展開がすぐにわかる詳細なタイムスケジュールまで、現場ですぐに活かせるアイデアをたっぷりと詰め込みました。
水が苦手な子どもたちが「今日は少しだけお水と仲良くなれたかも!」と笑顔で教室に帰れるような、温かく安心感のあるプール開きを一緒に作っていきましょう。
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なぜ水が怖いのか?子どもの心理にそっと寄り添う

水慣れの指導を考える前に、まずは「なぜ子どもは水を怖がるのか」という心理に寄り添うことが第一歩です。大人が思う以上に、子どもにとってプールという空間は非日常的で、多くの刺激に満ちています。
恐怖の正体は一つじゃない
子どもが水を怖がる理由は、決して「甘え」や「わがまま」から来るものではありません。過去に水に顔をつけて苦しい思いをしたトラウマがある子、鼻や耳に水が入る感覚がどうしても耐えられない子など、理由は一人ひとり異なります。
また、感覚過敏の傾向がある子どもにとっては、あの独特な塩素の匂いや、冷たいシャワーの肌への刺激、さらにはプールサイドで反響するホイッスルの音や友達の大きな歓声そのものが、強いストレスや恐怖に繋がっていることもあります。
「怖い」気持ちを否定しない温かい声かけを
水が怖い子どもに対して一番避けたいのは、「みんな入っているから大丈夫だよ」「少し顔をつけるだけだから頑張りなさい」と、大人の基準で励ましてしまうことです。まずは「水が怖いんだね。大きくて深いプールを見るとドキドキするよね」と、その恐怖心を丸ごと受け止めてあげることが、信頼関係と安心感を生み出します。
教室から始まる安心づくり!プール開き前の優しい事前準備

水が怖い子どもにとって、見通しの立たない活動ほど不安なものはありません。プールサイドに出てから慌てて説明するのではなく、安全で静かな「教室」の中で、たっぷりと時間をかけて不安を取り除いてあげましょう。
当日の流れを視覚的に伝える
朝の会や事前の体育の時間を使って、プール開きの流れをイラスト付きで黒板に書き出し、丁寧に説明します。「着替える」「プールサイドを歩く」「体操をする」「シャワーを浴びる」「足だけ水につかる」といったように、活動をできるだけ細かく分解して伝えることがポイントです。
「今日は顔を水につけることはしないよ。足だけお水に入って、お散歩をするだけだからね」と、具体的な活動のゴールを明確に約束してあげることで、子どもは「それならできそう」と安心することができます。
保護者との連携で子どもの背景を知る
プール開きが近づいてきたら、学級通信や連絡帳を通じて、保護者の方に「ご家庭でのお風呂の様子」や「水に対する苦手意識の有無」を尋ねておくのも大変有効です。「シャワーを頭からかぶるのは苦手です」「去年海で溺れかけてから水を怖がります」といった事前の情報があるだけで、先生方の配慮の仕方は大きく変わってきます。
いざプールサイドへ!安心感を生み出す「静」の儀式

いよいよプール開き当日。水着に着替えてプールサイドに出ると、子どもたちのテンションは最高潮に達します。しかし、歓声が響き渡るざわついた雰囲気は、水が怖い子どもにとっては恐怖心を煽る原因にもなります。そこで、授業の冒頭で場の空気を一度リセットし、静かで穏やかな時間を作ることが大切です。
みんなで【プールの神様に安全をお祈りする】時間
私は教員時代、どの学年を指導するときも、プールサイドに並んだ後に必ず子どもたちと一緒に【プールの神様に安全をお祈りする】時間を設けていました。
子どもたちをプールに向かって座らせ、静かなトーンでこう語りかけます。
この時間は、単なる安全指導以上の意味を持っています。数十人の子どもたちが一斉に目を閉じ、水の音と風の音だけが聞こえる静寂の時間は、興奮状態にある子どもたちの心をスッと落ち着かせます。そして、水が怖くて緊張していた子どもも、この静かな儀式を通して「ここは先生がしっかり守ってくれる安全な場所なんだ」と、張り詰めていた糸を少しだけ緩めることができるのです。
【超詳細】読んだだけでわかる!水が怖い子どもも笑顔になる水慣れの授業展開

それでは、ここからは具体的な授業の流れです。水が苦手な子どもでも無理なく参加できるように、スモールステップで進める45分間の展開案をご紹介します。学年問わず、プール開きの初回授業のベースとしてご活用ください。
| 時間 | 活動内容・子どもの動き | 水が怖い子への配慮と先生の支援 |
|---|---|---|
| 0分〜10分 | 【教室での最終確認と移動】 ・着替えとトイレ ・今日の目標の確認 ・プールへ移動 |
「今日は足をつけるだけだよ」と教室で交わした約束を再度確認し、安心させます。移動中は先生と手を繋いで歩くなど、物理的な安心感を与えます。 |
| 10分〜15分 | 【整列・バディ確認・祈り】 ・バディで手を繋ぐ ・プールの神様へのお祈り |
バディは、水への恐怖心がない優しい性格の子どもや、仲の良い友達と意図的に組ませる配慮が効果的です。一緒に安全をお祈りし、心を落ち着かせます。 |
| 15分〜25分 | 【体操・変身シャワー】 ・入念な準備体操 ・シャワー(水浴び) |
冷たいシャワー(地獄のシャワー)は最大の難関です。水が怖い子は無理に頭からかぶらせず、肩から下だけ浴びる、または先生が手ですくって優しくかけてあげるなどの特別ルールを設けます。 |
| 25分〜35分 | 【入水・水慣れ遊び】 ・足元から順番に水をかける ・動物歩きでプール内を移動 ・お顔洗い、アゴつけ |
絶対に無理強いをしない時間です。プールサイドに座ってバタ足をするだけでも大成功と褒めます。入水できた場合は、先生のすぐ近く(一番浅い場所)を定位置とします。 |
| 35分〜40分 | 【自由遊び(宝探しなど)】 ・水中に沈んだリングを拾う ・バディと歩く |
恐怖心が強い子は、プールサイドに座ったまま、近くに浮いているおもちゃを拾うだけの参加でも構いません。笑顔で見守り、できたことを大げさに喜びます。 |
| 40分〜45分 | 【退水・シャワー・振り返り】 ・バディ確認(必須) ・タオルで体を拭く ・教室へ移動 |
水が怖い子は体がこわばって体温が奪われやすいため、唇の色や震えに注意し、早めにタオルで包んであげます。「お水に入れたね!」と本人の頑張りを強く肯定します。 |
スモールステップで進める!具体的な水慣れ遊びのアイデア

授業のメインとなる「水慣れ遊び」の時間では、子どもが自分のペースでクリアできる小さな目標をたくさん用意してあげることが大切です。
1. 水の温度と重さに慣れる「ゆっくり水かけ」
プールサイドに腰掛けたら、心臓から遠いところから順番に水をかけていきます。「足の指さん、こんにちは」「次はお膝さん、こんにちは」「お腹さん、こんにちは」と、声に出しながらゆっくりと進めます。水が怖い子は、自分の手ですくったほんの少しの水をかけるだけでも十分です。
2. 自分のペースで進める「お顔洗い」と「アゴつけ」
顔に水がかかることを極端に嫌がる子どもには、洗面器で顔を洗うような動作から始めます。両手で水をすくい、「ほっぺを優しくポンポンしてみよう」と促します。それができたら、プールの中にアゴだけチョンとつける「アゴつけ」に挑戦します。「目や鼻にはお水は入らないから大丈夫だよ」と安心させることがポイントです。
3. 水の抵抗を楽しむ「電車ごっこ」
水の中を歩く時は、バディと列を作って「電車ごっこ」をします。前の人の肩につかまって歩くことで、転倒の恐怖を防ぎながら、水の中を移動する感覚(浮力や水の抵抗)に自然と慣れることができます。先生が先頭になってゆっくり引っ張ってあげるのも良いですね。
水が怖い子どもには、「今日はここまでできたら花丸だよ」と、授業の初めにその子専用のハードルを下げた目標を設定してあげてください。「プールサイドに座れたら花丸」「お腹まで水につかれたら花丸」。小さな成功体験の積み重ねが、次回の授業へのモチベーションに繋がります。
子どもの心にスッと届く!魔法の声かけリスト

プール指導中、水が怖くて固まってしまった子どもには、プレッシャーを与えない温かい言葉がけが必要です。以下のような声かけを意識して使ってみてください。
「先生と一緒にお手々を繋いで入ってみる?それとも、今日はここで足をパチャパチャするだけにする?自分で決めていいんだよ。」
(選択肢を与えることで、子ども自身にコントロールさせて安心させます)
【顔に水がかかってパニックになりそうな時】
「大丈夫、大丈夫。手でお顔を拭いてごらん。お目々をパチパチってウインクしたら、痛くないよ。上手、上手!」
(落ち着いて具体的な対処法を伝え、パニックを鎮めます)
【ほんの少しでも水に入れた時】
「すごい!お腹までお水に入れたね!先生、とっても嬉しいな。頑張ったね!」
(どんなに小さなステップでも、見逃さずに大げさに褒めて肯定します)
どうしても入れない…見学やリタイアを申し出た子どもへの温かい配慮
どれだけ丁寧に準備をしても、いざプールを目の前にすると恐怖で泣き出してしまい、どうしても入れないお子さんもいます。そんな時は、決して無理強いをせず、勇気を持って「見学する」という選択をした子どもの気持ちを尊重してあげてください。
「じゃあ、今日はプールサイドからみんなのことを見守ってくれるかな?」と優しく声をかけ、ただ座らせておくのではなく、「先生の安全監視のお手伝い」や「バディの人数を数える係」といった大切な役割を与えます。プールに入れなくても、自分も水泳の授業に参加しているという所属感を持たせることが、水へのネガティブな感情を和らげることに繋がります。
まとめ:焦らず、比べず、その子なりの「できた!」を大切に

水への恐怖心は、一朝一夕で消えるものではありません。周りの友達がスイスイ泳いでいるのを見ると、先生としてもつい焦る気持ちが出てしまうかもしれませんが、一番大切なのは「焦らず、周りのお子さんと比べないこと」です。
プール開きの初回授業で、「お水って思っていたより怖くないかも」「先生が一緒だから安心できた」と子どもが感じてくれれば、それこそが大成功です。ほんの数センチ深く水に潜れたこと、顔にかかった水を手で拭えたこと。そんな小さな「できた!」を一つずつ拾い上げ、一緒に喜びを分かち合ってくださいね。
先生方の温かく寄り添う指導があれば、きっと子どもたちは自分のペースで恐怖心を乗り越え、ひと回り大きく成長した姿を見せてくれるはずです。安全で笑顔あふれるプール開きになるよう、心から応援しております!
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