
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《【小学校低学年】初めてのプールも怖くない!水遊びが大好きになる水慣れゲーム15選》について紹介させて頂きます。
【小学校低学年】初めてのプールも怖くない!水遊びが大好きになる水慣れゲーム15選
小学校1年生・2年生のプール指導が始まる時期、先生方を最も悩ませるのが「水が怖くて泣いてしまう子どもたちへの対応」ではないでしょうか。保育園や幼稚園での経験は一人ひとり異なり、顔に水がかかるだけでパニックになってしまう子どもも決して珍しくありません。
低学年の水泳学習において最も大切な目標は、泳げるようになることよりもまず、「水着に着替えてプールに向かうのが楽しみになること」です。無理に水に入れようとしたり、急いで顔をつけさせようとしたりすると、恐怖心がトラウマとなり、その後の水泳学習全体に悪影響を及ぼしてしまいます。
今回の記事では、水への強い恐怖心を抱える子どもに寄り添い、スモールステップで少しずつ恐怖を取り除いていくための「水慣れゲーム」を15個厳選してご紹介します。読んだその日からすぐに授業で実践できるよう、具体的な指導ポイントや声かけ例も詳しく解説しています。子どもたちの「できた!」という笑顔を引き出すためのヒントとして、ぜひお役立てください。
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水が怖い子どもの心理と、指導者が守るべき3つの鉄則

具体的なゲームに入る前に、まずは水が苦手な子どもたちの心理状態を理解し、指導にあたる上で絶対に守りたい鉄則を確認しておきましょう。
なぜ「怖い」のか?理由を理解する
子どもが水を怖がる理由は、単なるワガママではありません。顔や耳、鼻に水が入る物理的な不快感や息苦しさ、足が床から離れてしまうことへの本能的な恐怖、さらには冷たい水温に対する驚きなど、複合的な要因が絡み合っています。「何がそんなに怖いの?」と問い詰めるのではなく、「足がつかないのが不安なんだね」「目に水が入るのが嫌なんだね」と、まずはその恐怖に共感してあげることがスタートラインです。
指導の鉄則①「絶対に無理強いしない」
「ちょっとだけだから顔をつけてごらん」「みんなやっているよ」といった言葉で無理に活動をさせるのは厳禁です。恐怖心を抱えたまま強制されると、水への抵抗感はさらに強固になります。プールサイドから足だけ入れる、見学して友達の様子を見るといった参加方法も柔軟に認め、本人が「やってみようかな」と自発的に思えるタイミングを待つ心の余裕が必要です。
指導の鉄則②「スモールステップと具体的な褒め言葉」
いきなり顔を水につけるのではなく、まずはアゴまで、次は鼻まで、というように、目標を極端なほど細かく設定します。そして、達成できた時は「すごいね!」だけでなく、「お水にお胸まで入れたね!」「自分で肩にお水かけられたね!」と、具体的な行動を言葉にして褒め、成功体験を実感させることが自信に繋がります。
【ステップ1】顔周りの水に慣れる!安心感タップリのゲーム5選

まずは、足がプールの底にしっかりとついた安全な状態で、顔周りの水の抵抗感や不快感をなくしていくゲームです。自分のペースで水に触れることを大切にします。
- プールの浅い場所、または水位を下げた場所で行います。
- 両手でプールの壁をしっかり握り、足を開いて安定した姿勢をとります。
- 先生の合図で、右のほっぺたをそっと水面につけます。(温泉に浸かるイメージ)
- 次は左のほっぺた、次はおでこ、というように、少しずつ顔のパーツを水面に近づけていきます。
いきなり顔の正面(鼻や口)から水に向かうと恐怖を感じやすいため、側面のほっぺたからアプローチします。「冷たくて気持ちいい温泉だよ」と声かけをし、リラックスさせます。水面ギリギリまで顔を近づけるだけでも大成功として褒めてあげてください。
- ピンポン玉や、水に浮く小さなおもちゃを一人ひとつ(またはペアでひとつ)用意します。
- 水面に浮かべたおもちゃに顔を近づけ、息を「ふーっ」と吹きかけて前に進ませます。
- ペアの友達と向かい合い、おもちゃを息でパスし合います。
おもちゃという「目標物」に意識を向けることで、顔が水に近づくことへの恐怖心をそらします。息を強く吹きかけるためには自然と顔が水面スレスレになるため、水に顔が近づくことに慣れるのに非常に効果的です。水しぶきが目に入らないよう、優しく吹くように伝えます。
- 2人1組のペアになり、1人はお地蔵さん役として目をつぶって静かに立ちます(またはしゃがみます)。
- もう1人は、両手で作ったお椀に水をすくい、お地蔵さんの肩や背中に優しくそっと水をかけます。
- 慣れてきたら、頭のてっぺんから少しずつ水を垂らしてみます。
- 役割を交代して繰り返します。
「バシャッ!」と乱暴に水をかけるのではなく、「チョロチョロ…」と優しく水をかけることで、水が体をつたう感覚に慣れさせます。相手を思いやる気持ちを育てる時間でもあります。頭からかける時は、「今から頭にかけるよ」と必ず声をかけるルールを徹底します。
- 一人1枚、清潔なフェイスタオルを用意します。
- タオルをプールの水で濡らし、軽く絞ります。
- 濡れたタオルを自分の顔に「いないいない…」で当て、「ばあ!」ですぐに外します。
- タオルの水分量を少しずつ増やしていき、顔が水に濡れる感覚に慣れます。
顔全体に水がかかるのが怖い子どもにとって、タオル越しの水分は安心感があります。自分でタオルを外せるというコントロール感が恐怖を和らげます。お風呂の延長線上でできる遊びなので、家庭での練習方法として保護者に伝えるのもおすすめです。
- 自分の両手を重ねてお椀の形を作り、たっぷりの水をすくいます。
- すくった水を、自分のおでこや頭の上に持っていき、指の隙間からシャワーのように水を落とします。
- 目を開けたまま、自分の顔の前に水のカーテンを作るように落としてみます。
他人に水をかけられるとパニックになる子どもでも、自分自身のタイミングで、自分がコントロールできる量の水であれば耐えられることが多いです。「自分の指から落ちる水滴を数えてみよう」と声をかけると、目に水が入る恐怖から視覚的な楽しさへと意識が向きます。
【ステップ2】目を開ける・息を吐く!潜る準備のゲーム5選

顔が濡れることへの抵抗が減ってきたら、次は水中に顔を一部入れる、息を吐く(ボビングの基礎)といった、潜るための直接的な準備に入ります。
- ペアで向かい合い、「最初はグー、じゃんけんぽん」の掛け声をします。
- 「ぽん」のタイミングで、鼻から下だけ(口の部分)を水につけ、強く息を吐いて「ブクブクブク!」と音と泡を出します。
- 同時に水中で手を出してじゃんけんの勝敗を決めます。
水泳の基本である「水中で鼻や口から息を吐く」動作を遊びの中で身につけます。水を飲んでしまうのを防ぐため、水に入る直前に息を大きく吸い、水に入った瞬間に必ず息を吐き出すことを意識させます。泡がたくさん出るほど褒めてあげましょう。
- ペアで向かい合い、手を繋ぐか、プールの壁につかまります。
- 「だるまさん、だるまさん、にらめっこしましょ」の歌に合わせます。
- 「あっぷっぷ!」の合図で、2人同時にアゴから鼻まで水につけ、水面ギリギリで目を開けて相手を見つめます。
- 先に笑ったり、水から顔を上げてしまった方の負けです。
水の中で目を開ける練習です。完全に顔を沈める必要はありません。ゴーグルをつけて行っても構いませんが、最終的には裸眼で水しぶきに耐えられるようになるのが理想です。相手の面白い表情を見ることで、恐怖よりも楽しさが勝るようになります。
- 先生が、プールの底(水深の浅いところ)に、果物や動物の絵が描かれたプレート、または子どもたちの名前が書かれたプレートを沈めます。
- 子どもたちは水中メガネ(ゴーグル)をつけて水面から底を覗き込みます。
- 顔を水につけて(あるいは水面スレスレまで近づけて)、何の絵だったか、誰の名前だったかを確認して先生に報告します。
潜るという動作に目的を持たせることで、無意識に顔を水につけさせます。全く顔をつけられない子は、上から覗き込むだけでも構いません。興味を惹きつけるために、カラフルで分かりやすいイラストを用意することが成功の鍵です。
- プールの底に両手をつけ、足を後ろに伸ばして体を水平に近づけます。
- アゴを水につけ、顔の半分が水面から出ている「ワニ」のような姿勢になります。
- そのまま手でプールの底を歩くようにして、前へ進んでいきます。
水泳の「けのび」の姿勢に繋がる重要なステップです。体が水平になることへの恐怖心をなくすため、手はしっかりと底につけていつでも立ち上がれる安心感を与えます。目線は前を向かせることで、顔が完全に水没するのを防ぎます。
- 先生がフラフープを縦にして持ち、プールの底につくように(または少し浮かせて)構えます。
- 子どもたちは順番に、イルカになりきってフープの輪の中をくぐり抜けます。
- 怖がる子にはフープの半分以上を水上に出し、慣れている子にはフープを水中に沈めて潜る深さを調整します。
ただ潜るのではなく、「輪をくぐる」というミッションを与えることで楽しみながら潜水能力を養います。先生が一人ひとりのレベルに合わせてフープの高さを絶妙に調整してあげる技術が問われます。くぐれた瞬間にハイタッチで褒めちぎりましょう。
【ステップ3】足が離れても怖くない!浮遊感を味わうゲーム5選

最後のステップでは、プールの底から足が離れる感覚(浮力)を安全に体験します。力を抜けば水に浮くという事実を体感させることが目標です。
- プールの壁のヘリ(またはプールサイド)を両手でしっかりと強く握ります。
- 息を大きく吸い込み、顔を水につけ(または上げたまま)、ゆっくりと両足をプールの底から離して後ろに伸ばします。
- 体が一直線に浮いた状態(スーパーマンの姿勢)を数秒間キープします。
「手でしっかりつかまっているから絶対に沈まない」という安心感が最も重要です。足が離れる瞬間にパニックになりやすいため、先生が近くで見守り、「いつでも足をついていいよ」と声をかけ続けます。肺に空気を入れると浮きやすいことを実感させます。
- ビート板を縦にして胸の前に抱え込み、両手でしっかりと抱きつきます。
- そのままビート板に体重を預けるようにして、ゆっくりと足をプールの底から離します。
- ビート板の浮力を使って、顎を乗せたままプカプカと水面に浮いてリラックスします。
道具(ビート板)の強力な浮力を借りて、足が離れる恐怖を払拭します。ビート板の上に乗り上げるのではなく、抱きつくようにすることでバランスが崩れにくく、ひっくり返る危険を防ぎます。力を抜いて水に身を任せる心地よさを味わわせましょう。
- 息を大きく「すーっ」と吸い込んで止めます。
- 水の中でしゃがみ込み、両手で両膝をしっかりと抱え込みます(体育座りのような姿勢)。
- そのまま背中を丸め、顔を水につけると、背中が水面にポッカリと浮かんできます。
- 数秒浮いたら足をついて立ち上がり、息を吐きます。
水泳の基本となる「だるま浮き」です。丸まることで重心が安定し、非常に浮きやすくなります。「体がボールになったみたいだね」と伝え、浮くことの不思議さを楽しませます。息が苦しくなる前に、必ず自分から立ち上がるよう約束させます。
- 2人1組になります。1人はラッコ役になり、仰向けで水に浮かびます(耳まで水につけ、お腹を上に向けます)。
- もう1人の子ども(または先生)が、ラッコ役の子どもの足先(または手)を優しく持ち、ゆっくりと後ろへ引っ張って歩きます。
- ラッコ役は全身の力を抜き、水面を滑る感覚を楽しみます。
仰向けに浮く(背浮き)は、顔が水に入らない反面、後頭部や耳が水没するため恐怖を感じやすい姿勢です。ペアの子どもがしっかり支えてくれているという信頼関係が不可欠です。先生がお手本を見せ、絶対に急に手を離さないことをクラス全体に厳命します。
- 息を大きく吸い込み、水の中でうつ伏せになります。
- 手足に全く力を入れず、だらんと下に垂らした状態(くらげの姿勢)で水面に浮きます。
- 「誰が一番長くクラゲになれるかな?」と声をかけ、リラックスして浮き続けられる時間を計ります。
究極のリラックス状態を作る「くらげ浮き」です。体に力が入っていると足から沈んでしまうため、いかに脱力できるかがポイントです。競争という要素を入れつつも、苦しくなる前に必ず顔を上げることを徹底し、無理をさせないようにします。
プールに入れない子どもへの「プールサイドでの役割」

どれだけスモールステップを踏んでも、体調不良や、どうしても拭いきれない恐怖心からプールサイドで見学することになる子どもは必ずいます。そうした子どもたちを授業から孤立させず、「自分も授業に参加している」という自己肯定感を保たせることが、学級経営上非常に重要です。
見学の子どもには、ただ座って見させるのではなく、明確な役割を与えてください。
- 安全確認バディ係: クラス全体がプールに入る際、「1、2、3…」と人数を数えたり、バディ(ペア)がはぐれていないか上からチェックする役割。
- 先生の右腕・合図係: ゲームの始まりや終わりの際に、先生の合図に合わせて小さなホイッスルを吹いたり、タンバリンを叩いたりする役割。
- お片付け隊長: ゲームで使ったおもちゃやビート板を、プールサイドで綺麗に並べて片付ける責任者。
- 応援団長: 頑張って水に顔をつけている友達に、「がんばれー!」「すごい!」とプールサイドから声援を送る役割。
これらの役割を果たすことで、水に入らなくても水泳学習の雰囲気を共有し、友達が楽しそうにしている姿を安全な場所から観察できます。これが「次回は少し入ってみようかな」という前向きな気持ちに繋がる最大のステップとなります。
まとめ
小学校低学年、特に1・2年生の水泳指導において、水への恐怖心をいかに取り除くかは、その後の体育の授業だけでなく、子どもたちの一生の「水との関わり方」を左右する重要なテーマです。
今回ご紹介した15のゲームは、どれも「泳ぎの技術」を教える前段階の、心と体を水に慣らすための小さな一歩です。「今日はほっぺたがお水についた」「今日は足が少し浮いた」という小さな成功体験を、先生が誰よりも喜び、大げさなほどに褒めてあげてください。その温かい声かけこそが、子どもたちの恐怖心を溶かす最高の魔法になります。
焦らず、比べず、一人ひとりの歩幅に合わせた指導で、子どもたちの「プール大好き!」という笑顔を引き出せるよう、応援しております。先生ご自身も安全に十分配慮しながら、子どもたちと一緒に楽しいプール開きを迎えてください。
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