
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《【小学校高学年】50m完泳の鍵は「けのび」にあり!後半でバテないための姿勢づくり》について紹介させて頂きます。
【小学校高学年】50m完泳の鍵は「けのび」にあり!後半でバテないための姿勢づくり
小学校の高学年になると、体育のプール授業では「25m完泳」から「50m完泳」へと目標がステップアップすることが多くなります。25mならなんとか泳ぎ切れていた子どもたちが、50mに挑戦した途端に「折り返し地点で息が上がってしまう」「後半になると足が沈んで進まなくなる」という壁にぶつかるケースは非常に多いです。
元小学校教員として10年間、子どもたちの水泳学習を見守ってきましたが、50mを泳ぎ切れない理由は「体力が足りないから」と誤解されがちです。しかし、実は根本的な原因はスタミナ不足ではなく、「無駄なエネルギーを消費する泳ぎ方」をしてしまっていることにあります。
長い距離をバテずに泳ぎ切るための最大の武器は、息を止めてがむしゃらに手足を動かすことではなく、正しい「けのび」の姿勢で体を休ませながら進む技術です。
今回の記事では、後半まで体力を温存し、50m完泳の壁をスッと越えるための「けのび」を活用した省エネ泳法について、具体的な練習ステップとともに解説します。
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なぜ25mでバテてしまうの?50mを泳ぎ切れない「3つの原因」

25mまでは元気だったのに、ターンをした直後から急にペースが落ちてしまう子どもには、エネルギーを急速に消耗してしまう共通の癖があります。まずはその原因を紐解いていきましょう。
「沈まないように」「少しでも早く前に進むように」と焦るあまり、風車のように腕を回し、モーターのようにバタ足を打ち続けてしまう泳ぎ方です。筋肉を常に収縮させ続けると、大量の酸素を消費するため、あっという間に息が上がって苦しくなります。陸上で例えるなら、50m走の全力ダッシュを水中でやろうとしている状態であり、これでは体力がもつはずがありません。
息継ぎの際に顔を上げすぎたり、前を向いてしまったりすることで下半身が深く沈み込むパターンです。体が「くの字」になると水の抵抗を真正面から受けるため、前に進むためのエネルギーが「水を押し退けるためのエネルギー」に変換されてしまいます。一度沈んだ体を再び浮かせるために余計なキックが必要となり、さらに体力を消耗する悪循環に陥ります。
25mの壁にタッチした後、すぐに手足を動かして泳ぎ始めてしまう子どもが多く見られます。壁を蹴って得られる推進力は、自分で手足を動かすよりも遥かに大きいです。この壁蹴り後の「けのび」を省略してしまうと、ゼロの状態から自分の筋力だけでスピードを上げなければならず、後半の体力を大きく削ってしまいます。
50m完泳の救世主!「けのび」が体力を温存する理由

長距離を楽に泳ぐための極意は、「自分で動く時間」を減らし、「水に乗って滑る時間」を増やすことです。この「滑る時間」を作り出すのが「けのび」の姿勢です。
「けのび」がもたらす省エネ効果
- 水の抵抗が最小になる: 頭を腕の間にしまい、指先から足先まで一直線になったストリームライン(けのびの姿勢)は、水中で最も抵抗を受けない形です。少しの力で遠くまで進むことができます。
- 筋肉を休ませる「間」ができる: けのびで滑っている間は、手足を激しく動かす必要がありません。この数秒間の「間」を作ることで、筋肉がリラックスし、呼吸を整え、後半へ向けて体力を温存することができます。
後半まで体力を残す!「けのび」を活用した省エネ泳法ステップ

それでは、実際のプールでどのようにけのびを活用すれば50mを泳ぎ切れるのか、具体的な実践ステップを解説します。がむしゃらな泳ぎを卒業し、優雅な省エネ泳法を身につけましょう。
ステップ1:スタートとターン後の「ロングけのび」
壁を蹴った直後が、水中で最もスピードが出ている瞬間です。この勢いを最大限に活かします。
- 壁を両足で強く蹴り、完璧なけのびの姿勢をとります。
- すぐにバタ足や腕のかきを始めず、「1、2、3」と心の中で数えながら、姿勢をキープしてスーッと滑ります。
- 体が水面に浮き上がり、スピードが落ちてきたと感じたら、初めて最初のストローク(腕のかき)をスタートさせます。
「壁を蹴ったら、まずは何もしないでお休みタイムだよ!ロケットになってどこまで進めるか試してみよう。」
ステップ2:1ストロークごとの「一瞬のけのび」(キャッチアップクロール)
泳いでいる最中にも、意図的にけのびの姿勢を作り出して筋肉を休ませます。
- 両手を前に伸ばした状態から、右手だけをかいて息継ぎをします。
- 右手が前へ戻ってきたら、前に残してある左手としっかり重ね合わせ、一瞬だけ完璧な「けのび」の姿勢を作ります。
- その姿勢のまま「スーッ」と進むのを待ってから、今度は左手をかき始めます。これを交互に繰り返します。
常に腕が入れ替わり立ち替わり動いていると疲れてしまいます。「右手をかいたら前で揃えて待つ、左手をかいたら前で揃えて待つ」というリズムを体に覚えさせることで、泳ぎの中にリラックスする「間」が生まれます。キックも、足をバタバタさせるのではなく、優しくリズムを取る程度に抑えましょう。
ステップ3:25mのターンで呼吸を整える
50mの最大の難関である折り返し地点では、焦らずに体勢を立て直すことが大切です。
- 25mの壁にタッチしたら、しっかりと壁を掴んで一呼吸置きます。
- 壁を蹴る前に、水中で進行方向へ体を向け、両手を耳の後ろで組んでけのびの準備をします。
- ステップ1と同様に、壁を強く蹴って「ロングけのび」を行い、後半のスタートダッシュで体力を温存します。
よくある質問(Q&A)
まとめ:省エネの「けのび」で50mの壁を楽しく越えよう

50mという距離は、力任せに泳ぎ切れる限界の距離を超えています。だからこそ、高学年の水泳では「いかに休むか」「いかに抵抗を減らすか」という技術的な工夫が求められます。25mから50mへのステップアップは、ただ距離が伸びるだけでなく、泳ぎの質を「短距離のダッシュ」から「長距離の省エネ泳法」へと切り替える重要なターニングポイントなのです。
練習の際には、「もっと手足を動かして!」と急かすのではなく、「綺麗に滑っているね」「前で手が揃っていてカッコいいよ」と、けのびの姿勢やリラックスした動きを褒める声かけを心がけてみてください。無駄な力みが取れ、水に乗ってスーッと進む感覚を掴んだとき、お子さんは驚くほど楽に50m完泳の壁を越えていくことでしょう。焦らず、美しい姿勢作りからサポートしてあげてください。
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