
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《小学生の詩を書くコツ5選|自由詩・定型詩の違いもわかる!》について紹介させて頂きます。
- 1. はじめに:詩を書くってどういうこと?
- 2. 自由詩と定型詩のちがいってなに?
- 3. 小学生向け!詩を書くコツ5選
- 4. 学年別・テーマ別の詩の例(3パターン)
- 5. よくある質問(Q&A)
- 6. まとめ|詩を書くと、言葉の力が育つ!
1. はじめに:詩を書くってどういうこと?
「詩を書いてみましょう」と先生に言われて、「うーん、どうしよう……」と悩んだことがある小学生も多いのではないでしょうか?
作文なら「〜しました」と書けばいいけれど、詩の書き方って、なんだかよくわからない! そんな声がよく聞こえてきます。
でも大丈夫。詩は、ルールが少なくて、とても自由な表現方法です。決まった形がないからこそ、あなたらしい言葉や思いを自由にのせることができます。
この記事では、小学生にもわかりやすく、詩の基本から書き方のコツまでをていねいに紹介していきます。自由詩と定型詩のちがいや、テーマ別の詩の例文も載せていますので、学校の宿題や書写展の作品づくりにも役立ててくださいね。
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2. 自由詩と定型詩のちがいってなに?

まず、「詩」には大きく分けて2つの種類があります。それが**自由詩(じゆうし)と定型詩(ていけいし)**です。
● 自由詩とは?
自由詩は、その名のとおり自由な形で書ける詩です。文字数の決まりも、リズムの決まりもありません。
「思ったこと」「感じたこと」を、自分の言葉で自由に書いていいのです。
たとえばこんな詩も、立派な自由詩です:
はるがきた
あったかいかぜが
やさしく わたしの かみを なでる
文章じゃなくても、心のままに言葉をならべれば、それはもう詩になるのです。
● 定型詩とは?
いっぽう、定型詩には文字数や形に決まりがあります。小学生がよく習う定型詩には、俳句や**短歌(たんか)**があります。
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俳句:5・7・5の17音でつくる詩。季語を入れるのが特徴。
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例:「ふるさとや 雪にうもれし わらの家」
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短歌:5・7・5・7・7の31音でつくる詩。自分の思いを表すのにぴったり。
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例:「ランドセル おもたかったと 言いながら ゆれるしょった背 うしろすがたよ」
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決まりがあるからこそ、リズムが美しくて読みやすいのが定型詩のよさです。
でも、「むずかしそう…」と思ったら、まずは自由詩から始めてみるのがおすすめですよ。
3. 小学生向け!詩を書くコツ5選

詩には決まった「正解」がありません。だからこそ、いきなり「さあ、書いてみよう!」と言われても、戸惑ってしまうのは当たり前です。
ここでは、小学生でも楽しく詩が書けるように、書き方のコツを5つ紹介します。
コツ①:テーマをひとつにしぼろう
まず大切なのは、詩のテーマを決めることです。「何について書こうかな?」という出発点があれば、そこから言葉を見つけやすくなります。
おすすめのテーマは、身近なこと。たとえば、
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きょうの天気(あめ、はれ、くもり)
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いぬ、ねこ、虫などの動物
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運動会、遠足、夏休み
-
好きな食べもの
-
いまの気持ち(うれしい、ドキドキ、さびしい)
テーマが1つにしぼれていると、言葉がバラバラにならず、読みやすい詩になりますよ。
コツ②:五感で感じたことを書こう
詩は、「ことばで感じさせる力」がとても大切です。そのために使いたいのが、**五感(ごかん)**です。
五感とは、「見る」「聞く」「さわる」「におう」「味わう」の5つの感覚のこと。
たとえば「雨」をテーマにした場合、こんなふうに五感でふくらませることができます。
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見る →「空がねずみ色」「水たまりがきらきら」
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聞く →「ポツポツ」「ザーザー」「しずくがポン」
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さわる →「ぬれてつめたい」「びしょびしょ」
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におう →「すっぱいにおい」「土のにおい」
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味わう →「雨のしずくが口に入った」「しょっぱい感じ」
五感を意識すると、ことばが生き生きとしてくるのです。
コツ③:「文」にしなくてもOK!言葉を並べてみよう
詩は、作文とちがって、「文」になっていなくてもOKです。
「〜です。〜ました。」の形にこだわらず、感じた言葉をポンポンと並べてみるだけで、素敵な詩になります。
たとえば、こんな感じです。
しろいくも
そらにぷかぷか
わたがし ひとくち たべたみたい
文法的に正しくなくても、リズムや音の楽しさを大事にすれば、それが「詩の味」になるんです。
とくに、同じ言葉のくりかえしや、短いフレーズのつながりが、読んでいて気持ちのいい詩を生み出します。
ぽつ ぽつ ぽつ
あめがくる
ぽつ ぽつ ぽつ
わたしの かさに
とん とん とん
音やリズムに耳をすませながら、ことばのならべ方を自由に楽しんでみましょう。
コツ④:「気持ち」を入れてみよう
詩は、心の中の気持ちを表すものでもあります。
「きれい」「かわいい」などの感想だけでなく、うれしい・かなしい・ドキドキした・不安だったなど、自分の感情を言葉にのせると、ぐっと心にひびく詩になります。
たとえば、遠足が中止になった日、こんなふうに書いてみるのもいいですね。
あめ
やんでほしかった
おべんとう つくったのに
くつも あたらしくしたのに
きもちも ぴかぴかだったのに
うまく説明できなくても、「〇〇したのに」「〇〇みたいだった」という言い回しで、気持ちをにじませる表現ができます。
自分が感じたことを、正直に書くことが詩の魅力になりますよ。
コツ⑤:身近なことから書いてみよう
最後に紹介するのは、「むずかしく考えすぎないこと」です。
詩のテーマに迷ったときは、自分のまわりの小さなことからスタートしてみましょう。
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いつもの朝ごはん
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おばあちゃんのうたたね
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学校で使うえんぴつ
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教室に入るときのにおい
-
なわとびがうまくなった瞬間
特別な出来事じゃなくても、日常のなかに詩のタネはたくさん落ちています。
自分が感じたこと・気づいたことを見つめ直してみると、それだけで詩になります。
4. 学年別・テーマ別の詩の例(3パターン)

ここからは、実際に小学生が書けるような学年別・テーマ別の詩の例文を3つご紹介します。
学年の目安はありますが、お子さんの個性によって合う表現は変わります。気軽に参考にしてくださいね。
【1〜2年生向け】ことばあそび・感覚的な詩
まっしろな ゆき
つめたい ゆき
さくさく さく
くつの おとが うれしそう
短くて、音やリズムを楽しむ詩がこの時期にはぴったり。
無理に長く書かず、「おもしろい音」「へんな感覚」などを言葉にすることを楽しみましょう。
【3〜4年生向け】自然や出来事を表す詩
かえりみち
ふと あしもとを みると
かたつむりが あめを あびていた
わたしは あしを とめた
いそいでたのに
なぜか うれしくなった
少しずつ情景や気持ちがリンクした詩が書けるようになる時期です。
身近な自然や、ふとした発見をテーマにするのがおすすめです。
【5〜6年生向け】気持ちや考えを深く表す詩
「もういいや」と
くりかえしてきたけど
ほんとは くやしかった
なきたくなった
でも なきたくないから
くちを ぎゅっと とじた
高学年になると、自分の内面の気持ちや考えをじっくり詩にする力が育ってきます。
作文のように説明しすぎず、言葉の余韻を残しながら表現してみると深みが出ますよ。
5. よくある質問(Q&A)

Q1. 詩の宿題で、何から書いていいかわかりません。
「好きなこと」「印象に残ったこと」を1つだけ選んでみましょう。
おもしろかった・悲しかった・びっくりした…その気持ちに合う言葉をいくつか紙に書き出していくと、自然と詩の形になっていきます。
無理にかっこよく書こうとせず、**「自分が感じたことを、自分の言葉で」**がいちばん大切です。
Q2. 「詩らしい表現」がうまくできません。
最初は**「詩っぽい言い回し」**にこだわらなくても大丈夫です。
「なんとなく伝えたいな」と思う気持ちを、そのままの言葉で並べるだけでも詩になります。
たとえば、「悲しかった」を「こころがぽちゃんとぬれた」などに言いかえる練習を、遊び感覚でするのも◎。
Q3. 書いた詩が変じゃないか心配です。
詩に「正解」や「まちがい」はありません。
同じ空を見ても、10人いれば10通りの詩があります。
「自分らしい感じ方」ができていれば、それは立派な詩です。安心して、自分だけの言葉を大切にしてくださいね。
6. まとめ|詩を書くと、言葉の力が育つ!

小学生が詩を書くことには、感じる力・表す力・考える力が自然に育つという大きなメリットがあります。
学校の課題やコンクールだけでなく、日記のように気軽に取り組むのもおすすめです。
今回ご紹介した5つのコツはこちらです:
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コツ①:見たこと・聞いたことをそのまま書こう
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コツ②:たとえや比喩を使ってみよう
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コツ③:「文」にしなくてもOK!言葉を並べてみよう
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コツ④:「気持ち」を入れてみよう
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コツ⑤:身近なことから書いてみよう
「うまく書こう」と思わずに、言葉を楽しむことから始めてみましょう。
詩の世界は、とっても自由で、ひとりひとりの感じ方がそのまま「表現」になります。
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