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小学生と学ぶ日本語の魅力!雨の名前100選とその意味をやさしく解説

※当ブログではプロモーションを利用しています

こんにちは。晴田そわかです。

今回の記事では《小学生と学ぶ日本語の魅力!雨の名前100選とその意味をやさしく解説》について紹介させて頂きます。

 

 

 

はじめに:雨の名前ってこんなにたくさんあるの?

しとしと、ざあざあ、ぽつぽつ…。 雨の日は、なんだか外で元気に遊べなくて、ちょっぴり憂鬱な気分になる人も多いかもしれませんね。「あーあ、また雨か…」なんて、窓の外を眺めてため息をついてしまうことも。

でも、もしその雨に、素敵な名前がたくさんあるとしたら、どうでしょう?

実は、私たちが住む日本には、雨にまつわる言葉が多く、一説には400種類以上関連する言葉まで含めると1200種類以上あると言われています。あると言われています。春の訪れを告げる優しい雨、夏の夕暮れに降る力強い雨、秋の静けさを運んでくる冷たい雨、そして冬の厳しい寒さの中で雪に変わる前の雨…。一つひとつの雨に、昔の日本人は美しい名前をつけ、その違いを楽しんできたのです。

この記事では、そんな日本語の奥深くて豊かな「雨の名前」の数々を、小学生のみなさんにも分かりやすく、そして大人の方も「へぇ!」と驚くような豆知識を交えながら、たっぷり100種類ご紹介します。

雨の名前を知ると、今まで「ただの雨」だと思っていた空からの贈り物が、まったく違うものに見えてくるから不思議です。季節の移り変わりや、自然の小さな変化に気づけるようになり、毎日がもっと豊かになるはずです。

この記事は、こんな人におすすめです。

  • 「小学生の自由研究のテーマを探している」
    • 雨の名前を調べれば、国語、理科、社会、図工など、たくさんの教科につながる面白い研究ができますよ。
  • 「子どもの語彙力(使える言葉の数)を増やしたい」
    • 美しい日本語に触れることは、表現力を豊かにする最高のトレーニングになります。
  • 「日本の文化や自然について、もっと知りたい」
    • 大人も子どもも、日本語のすごさ、おもしろさを再発見できるでしょう。

さあ、一緒に雨の名前をめぐる冒険に出かけましょう!この記事を読み終わる頃には、次の雨の日が待ち遠しくなっているかもしれませんよ。

 

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1. なぜ日本語には雨の名前が多いの?

そもそも、どうして日本語にはこんなにもたくさんの雨の名前があるのでしょうか?「rain」という英語の単語だけでは表しきれない、その秘密は、日本の「気候」「暮らし」「文化」という3つの大きな理由に隠されています。

🔷日本の気候が四季豊かだから

一つ目の理由は、日本の「気候」です。 日本には、春・夏・秋・冬という、はっきりとした四季がありますよね。そして、それぞれの季節で雨の降り方や雰囲気がまったく違います。

  • は、大陸からやってくる移動性高気圧に覆われ、穏やかな晴れの日が多くなりますが、その合間に降る雨は、植物の芽吹きを助けるように、とても優しく静かです。
  • になると、太平洋高気圧の勢力が強まり、蒸し暑い日が続きます。特に梅雨(つゆ)の時期には、何日も続けてしとしとと雨が降り、時には災害を引き起こすほどの豪雨になることも。また、真夏の午後に、空が真っ黒になったかと思うと、雷とともに叩きつけるような激しい雨が降る「夕立」も日本の夏ならではの光景です。
  • は、台風シーズンでもあり、激しい雨風に見舞われることもありますが、それが過ぎると、空気が澄んでしっとりとした冷たい雨が降るようになります。秋の長雨(あきのながあめ)という言葉があるように、季節の変わり目を告げる静かな雨が特徴です。
  • は、日本海側ではシベリアからの冷たい空気が海の水蒸気を含んで雪や冷たい雨を降らせ、太平洋側では乾燥した晴れの日が多くなります。雨が凍って雪になる手前の「霙(みぞれ)」や、冬の終わりを告げる「氷雨(ひさめ)」など、寒さを感じさせる雨が降ります。

このように、一年を通して雨の表情がくるくると変わる。だからこそ、その違いを言い分けるための言葉がたくさん生まれたのです。

🔷昔の人は、自然の変化を言葉で細かく表現していた

二つ目の理由は、昔の日本人の「暮らし」と深いつながりがあります。 今のように便利な天気予報がなかった時代、人々は農業や漁業など、自然の恵みと共に生きていました。特に、お米を作る稲作(いなさく)にとって、雨はなくてはならない大切な存在です。

いつ、どれくらいの雨が降るのかは、農作業の計画を立てる上で死活問題でした。田植えの時期に必要な「卯の花腐し(うのはなくたし)」と呼ばれる長雨、稲が実る秋に降る雨、日照りが続いた後に降る恵みの雨である「喜雨(きう)」。人々は、空の様子や風の匂い、生き物の動きから天気の変化を敏感に感じ取り、それぞれの雨を細かく呼び分けることで、生活の知恵として役立てていたのです。

それはまるで、自然からのメッセージを言葉で受け取っているかのようですね。一つひとつの雨の名前には、自然と共に生きてきた人々の祈りや願い、そして感謝の気持ちが込められています。

🔷俳句や和歌の文化と深いつながりがある

三つ目の理由は、日本の「文化」、特に「俳句(はいく)」や「和歌(わか)」といった詩の文化が大きく関係しています。

俳句には、「季語(きご)」という、その季節を表す言葉を入れるというルールがあります。例えば、「春雨(はるさめ)」は春の季語、「五月雨(さみだれ)」や「夕立(ゆうだち)」は夏の季語、というように、多くの雨の名前が季語として使われています。

かの有名な俳人松尾芭蕉(まつおばしょう)が詠んだ、

「五月雨を あつめて早し 最上川(もがみがわ)」

という句を知っていますか?これは、「梅雨の雨がすべて集まって、最上川の流れがものすごく速くなっているなあ」という情景を詠んだ句です。この「五月雨」という一言だけで、ジメジメとした梅雨の季節や、茶色くにごって増水した川の様子が目に浮かぶようです。

このように、詩人たちは、自分の気持ちや目の前の風景をより細やかに、より美しく表現するために、雨に様々な名前をつけ、使い分けてきました。限られた文字数の中で、情景や感情を豊かに表現したいという想いが、たくさんの雨の言葉を生み出す原動力となったのです。

豊かな四季、自然に寄り添う暮らし、そして言葉を大切にする文化。これらが複雑に絡み合って、日本は世界でも類を見ないほど「雨の名前が豊かな国」になったのですね。

 

 

 


2. 雨の名前100選とその意味一覧【ジャンル別】

さあ、ここからはお待ちかね!日本語に数多く存在する雨の名前の中から、特に知っておきたい美しい言葉や面白い言葉を100種類、厳選してご紹介します。 「こんな雨、知ってる!」「この言葉、響きがきれいだな」なんて、親子でおしゃべりしながら読み進めてみてくださいね。それぞれの名前が持つ意味や季節を知れば、雨の日の景色がもっと色鮮やかに見えてくるはずです。

※季節は主に使われる時期の目安です。

● 季節をあらわす雨の名前(春・夏・秋・冬)

日本の豊かな四季は、雨の名前にもはっきりと表れています。季節の訪れや移ろいを告げる雨の言葉たちです。

【春の雨】

  1. 春雨(はるさめ)
    • 意味:春に静かに降る、細かくて柔らかな雨。草木を優しく濡らし、芽吹きを促します。
    • 季節:春
  2. 春霖(しゅんりん)
    • 意味:「霖」は長雨のこと。春に何日も降り続く雨。菜の花が咲く頃に降ることから「菜種梅雨(なたねづゆ)」とも呼ばれます。
    • 季節:春(3月~4月頃)
  3. 紅雨(こうう)
    • 意味:春、桃や桜などの紅い花に降り注ぐ雨のこと。また、花びらが雨のように散る様子も表します。
    • 季節:春
  4. 桜雨(さくらあめ)
    • 意味:桜の花が咲く頃に降る雨。桜を濡らす雨の情景は、とても日本的で美しいものです。
    • 季節:春(桜の時期)
  5. 菜種梅雨(なたねづゆ)
    • 意味:菜の花の盛りの頃に降る長雨。春のやわらかな雨です。
    • 季節:春
  6. 催花雨(さいかう)
    • 意味:まるで花の開花を催促(さいそく)するかのように降る雨。春の訪れを告げる雨です。
    • 季節:春先
  7. 甘雨(かんう)
    • 意味:草木の成長を助ける、恵みの雨。ちょうど良い時に降る優しい雨のことです。
    • 季節:春~夏
  8. 発火雨(はっかう)
    • 意味:二十四節気の「清明(せいめい)」の頃に降る、霧のような細かい雨。
    • 季節:春(4月頃)
  9. 卯の花腐し(うのはなくたし)
    • 意味:卯の花(うつぎの花)を腐らせるほど長く続く、陰気な雨。梅雨の先駆けとなる雨です。
    • 季節:春の終わり~初夏(旧暦5月頃)
  10. 花の雨(はなのあめ)
    • 意味:桜をはじめ、春の花に降る雨のこと。
    • 季節:春

【夏の雨】

  1. 五月雨(さみだれ
    • 意味:旧暦の5月頃に降る長雨、つまり「梅雨(つゆ)」のこと。集中的に長く降るのが特徴です。
    • 季節:夏(梅雨の時期)
  2. 梅雨(つゆ・ばいう)
    • 意味:ご存じ、初夏に雨や曇りの日が多くなる期間、またはその雨。梅の実が熟す頃に降ることからこの名がつきました。
    • 季節:初夏
  3. 夕立(ゆうだち)
    • 意味:夏の午後、急に発達した積乱雲から降る、雷を伴うことの多い激しい雨。さっと降って、からりと晴れ上がります。
    • 季節:夏
  4. 喜雨(きう)
    • 意味:日照りが続いた後、人々が待ち望んでいた恵みの雨。喜びの雨ですね。
    • 季節:夏
  5. 神立(かんだち)
    • 意味:「夕立」の古い言い方。「神鳴り(かみなり)が立つ」が語源とされています。
    • 季節:夏
  6. 白雨(はくう)
    • 意味:明るい空から、さっと降ってくる雨。夏の季語で、夕立のことを指します。
    • 季節:夏
  7. 洗車雨(せんしゃう)
    • 意味:七夕の前日、7月6日に降る雨。彦星が織姫に会うために乗る牛車を洗う水だとされています。ロマンチックですね。
    • 季節:夏(7月6日)
  8. 洒涙雨(さいるいう)
    • 意味:七夕当日の7月7日に降る雨。会えなかった彦星と織姫が流す涙だと伝えられています。
    • 季節:夏(7月7日)
  9. 緑雨(りょくう)
    • 意味:新緑の木々の葉に降り注ぎ、緑を一層鮮やかに見せる雨のこと。
    • 季節:初夏
  10. 涼雨(りょうう)
    • 意味:夏の暑さを和らげてくれるような、涼しい雨。
    • 季節:夏
  11. 虎が雨(とらがあめ)
    • 意味:旧暦5月28日に降る雨。曽我兄弟の仇討ちで亡くなった曽我十郎の恋人・虎御前が流す涙の雨だという伝説があります。
    • 季節:夏
  12. 暴れ梅雨(あばれづゆ)
    • 意味:梅雨の末期に降る、災害を起こすほどの集中豪雨のこと。
    • 季節:夏(梅雨末期)
  13. 空梅雨(からつゆ)
    • 意味:梅雨の時期なのに、雨がほとんど降らない状態のこと。水不足が心配になります。
    • 季節:夏(梅雨の時期)
  14. 送り梅雨(おくりづゆ)
    • 意味:梅雨明けの頃に降る、雷を伴うことの多い雨。梅雨の終わりを告げます。
    • 季節:夏(梅雨明け頃)
  15. 返り梅雨(かえりづゆ)
    • 意味:梅雨が明けたはずなのに、また梅雨のように雨が降り続くこと。
    • 季節:夏(梅雨明け後)

 

 

 

【秋の雨】

  1. 秋雨(あきさめ)
    • 意味:秋に降る冷たい雨。しとしとと長く降り続くことが多いです。「秋霖(しゅうりん)」とも言います。
    • 季節:秋
  2. 時雨(しぐれ)
    • 意味:秋の終わりから冬の初めにかけて、さっと降ってはすぐにやむ、通り雨のような雨。
    • 季節:秋~冬
  3. 霧雨(きりさめ)
    • 意味:霧のように非常に細かい雨。秋によく見られます。「糠雨(ぬかあめ)」とも。
    • 季節:春・秋
  4. 冷雨(れいう)
    • 意味:降るとひんやりと感じる、冷たい雨。秋が深まってきたことを感じさせます。
    • 季節:秋~冬
  5. 秋霖(しゅうりん)
    • 意味:「秋の長雨」のこと。秋雨前線の影響で何日間も降り続きます。
    • 季節:秋
  6. 伊勢清めの雨(いせきよめのあめ)
    • 意味:伊勢神宮神嘗祭(かんなめさい)の頃に降る雨。祭りの前に世の中を清める雨とされています。
    • 季節:秋(10月中旬)
  7. 蕭雨(しょうう)
    • 意味:しとしとと音もなく降り続く秋の物悲しい雨。
    • 季節:秋
  8. 秋の村雨(あきのむらさめ)
    • 意味:断続的に強く降る秋の驟雨。
    • 季節:秋
  9. 山茶花時雨(さざんかしぐれ)
    • 意味:山茶花(さざんか)の花が咲く頃に降る時雨。
    • 季節:初冬

【冬の雨】

  1. 氷雨(ひさめ)
    • 意味:冬に降る、凍えるように冷たい雨。霰(あられ)や霙(みぞれ)になることもあります。
    • 季節:冬
  2. 霙(みぞれ)
    • 意味:雨と雪が混じって降ってくるもの。
    • 季節:冬
  3. 寒の雨(かんのあめ)
    • 意味:寒中(一年で最も寒い時期)に降る冷たい雨。
    • 季節:冬
  4. 鬼洗い(おにあらい)
    • 意味:大晦日に降る雨。
    • 季節:冬
  5. 御降(お下がり)
    • 意味:元日に降る雨や雪。
    • 季節:冬
  6. 雪解雨(ゆきげあめ)
    • 意味:積もった雪を解かすように降る雨のこと。
    • 季節:冬の終わり~春先

● 雨の強さや降り方で分けた名前

雨粒の大きさや、降ってくる勢い、時間の長さによっても、たくさんの名前がつけられています。空を見上げて「今日の雨は、どの名前がぴったりかな?」と考えてみるのも楽しいですよ。

  1. 小雨(こさめ)
    • 意味:降っているのがわかる程度の、弱い雨。
    • 漢字・読み:他に「小糠雨(こぬかあめ)」とも。
  2. 霧雨(きりさめ)
    • 意味:霧のように細かく、傘をさしてもあまり濡れないような雨。
    • 漢字・読み:別名「糠雨(ぬかあめ)」。
  3. 地雨(じあめ)
    • 意味:激しくはないが、比較的長い時間、同じような強さで降り続く雨。
  4. 微雨(びう)
    • 意味:かすかに降る雨。煙のように見えることから「煙雨(えんう)」とも言います。
  5. 涙雨(なみだあめ)
    • 意味:ほんの少しだけ降る雨のこと。空が涙をこぼしたように見えることから。
  6. 天気雨(てんきあめ)
    • 意味:日が照っているのに降る雨。「狐の嫁入り(きつねのよめいり)」とも。
  7. 村雨(むらさめ)
    • 意味:群がり降る雨。ひとしきり強く降っては、すぐにやむ雨。通り雨のこと。
  8. 俄か雨(にわかあめ)
    • 意味:予測できずに、急に降り出してすぐにやんでしまう雨。
  9. 篠突く雨(しのつくあめ)
    • 意味:細い竹(篠竹)を束ねて突き刺すように、激しく降る雨。
  10. 土砂降り(どしゃぶり)
    • 意味:土砂が崩れるように、非常に激しく降る雨。
  11. 豪雨(ごうう)
    • 意味:短い時間に、狭い範囲に大量に降る、すさまじい雨。災害につながることも。
  12. 集中豪雨(しゅうちゅうごうう)
  13. 沛雨(はいう)
    • 意味:沛(はい)は水が勢いよく流れる様子のこと。ざあざあと激しく降る雨。
  14. 横殴りの雨(よこなぐりのあめ)
    • 意味:強い風に煽られて、横から叩きつけるように降る雨。
  15. 滝のような雨(たきのようまあめ)
    • 意味:まるで滝の水が落ちてくるかのように、ものすごい勢いで降る雨のたとえ。
  16. 大雨(おおあめ)
    • 意味:たくさん降る雨。気象庁では、災害の恐れがある場合に「大雨警報」などを出します。
  17. 強雨(きょうう)
    • 意味:文字通り、強く降る雨のこと。
  18. 細雨(さいう)
    • 意味:糸のように細く、静かに降る雨。
  19. 長雨(ながあめ)
    • 意味:何日間もずっと降り続く雨。「霖(りん)」とも言います。
  20. 淫雨(いんう)
    • 意味:じめじめと、何日も降りやまない陰気な雨のこと。
  21. 通り雨(とおりあめ)
    • 意味:雨雲がその場所を通り過ぎる間だけ、一時的に降る雨。
  22. スコール(squall)
    • 意味:熱帯地方でよく見られる、急に吹き出す強い風と共に短時間降る激しい雨。日本の「夕立」もこれに近いですね。
  23. ダイヤモンドダスト
    • 意味:厳密には雨ではありませんが、空気中の水蒸気が凍って、キラキラと光りながらゆっくり落ちてくる現象。晴れた寒い日によく見られます。

● 天気や自然現象とセットになった雨の名前

太陽や風、虹など、他の気象現象と一緒に現れる雨には、不思議で面白い名前がついています。

  1. 狐の嫁入り(きつねのよめいり)
    • 意味:晴れているのに雨が降る「天気雨」の俗称。昔の人は、不思議な天気を狐に化かされたと考えたようです。
  2. 風雨(ふうう)
    • 意味:風と雨が同時に荒れ狂うこと。台風の時などによく使われます。
  3. 雨上がり(あめあがり)
    • 意味:雨が降りやんだ後のこと。地面が濡れて、空気が澄んだ特別な時間です。
  4. 虹(にじ)
    • 意味:雨上がりの空に、太陽の光が雨粒に反射して見える七色の美しいアーチ。雨からの素敵なプレゼントですね。
  5. 雨後(うご)
    • 意味:「雨上がり」と同じ意味の、少し固い言い方。「雨後の筍(うごのたけのこ)」ということわざは有名です。
  6. 雨気(あまけ・うき)
    • 意味:今にも雨が降り出しそうな空の様子や、湿った空気のこと。「雨模様(あめもよう)」とも。
  7. 雨垂れ(あまだれ)
    • 意味:屋根の軒先などから、ぽたぽたと滴り落ちる雨のしずく。
  8. 雨露(あめつゆ)
    • 意味:雨と、草木につく露(つゆ)。厳しい自然環境や、ほんのわずかなものの例えにも使われます。
  9. 雨雲(あまぐも)
    • 意味:雨を降らせる雲のこと。黒くて厚い雲が多いですね。

 

 

 

● 時間帯・場所によって変わる雨の名前

朝に降る雨、夜に降る雨、山で降る雨…。いつ、どこで降るかによっても、雨は違う名前で呼ばれます。

  1. 朝雨(あささめ)
    • 意味:朝に降る雨。「朝雨に傘いらず」ということわざがあり、すぐにやむことが多いとされています。
  2. 夜雨(やう・よさめ)
    • 意味:夜の間に降る雨。静かな夜に雨音を聞いていると、落ち着いた気持ちになりますね。
  3. 暁雨(ぎょうう)
    • 意味:暁(あかつき)、つまり夜明け前に降る雨のこと。
  4. 夕時雨(ゆうしぐれ)
    • 意味:夕方に降る時雨のこと。
  5. 山雨(さんう)
    • 意味:山で降る雨のこと。山の天気は変わりやすいので、急に降り出すことも。
  6. 地雨(じあめ)
    • 意味:広い地域に、一様に降り続く雨。場所による変化が少ない雨。

● 感情や雰囲気を表す雨の名前

雨は、私たちの心の中にある気持ちを映し出す鏡のような存在でもあります。嬉しい時、悲しい時、雨の表情も違って見えるから不思議です。

  1. 涙雨(なみだあめ)
    • 意味:悲しい涙のように、はらはらと降る雨。また、ほんの少しだけ降る雨のことも指します。
  2. 慈雨(じう)
    • 意味:恵みの雨。全てのものを潤し、育んでくれる慈(いつく)しみの雨。
  3. 情雨(じょうう)
    • 意味:人の情けや恋心のように、静かにしとしとと降る雨。
  4. 愁雨(しゅうう)
    • 意味:物悲しい気持ちにさせる、憂いを帯びた雨。
  5. 怪雨(かいう)
    • 意味:草木や農作物に害を与える、怪しい雨。酸性雨などもこれにあたるかもしれません。
  6. 青雨(せいう)
    • 意味:青葉に降りそそぐ雨のこと。生命力あふれる瑞々しい情景が浮かびます。
  7. 瑞雨(ずいう)
    • 意味:「瑞」はめでたいしるしのこと。物事がうまくいく前兆とされる、縁起の良い雨。
  8. 黒雨(こくう)
    • 意味:あたりが暗くなるほど、黒い雲から降ってくる大雨。
  9. 宿雨(しゅくう)
    • 意味:前の晩から降り続いている雨のこと。
  10. 煙雨(えんう)
    • 意味:まるで煙が立ちこめているように見える、細かい霧雨や糠雨のこと。
  11. 霊雨(れいう)
    • 意味:不思議な力を持つとされる雨。人々が望んだ時に降る恵みの雨など。
  12. 天泣(てんきゅう)
    • 意味:空が泣いているように、雲がないのに降ってくる細かい雨。天気雨の一種です。
  13. 私雨(わたくしあめ)
    • 意味:ごく狭い範囲にだけ、まるで誰かのために降るかのような雨。
  14. 日照雨(そばえ)
    • 意味:「天気雨」の古い言い方の一つ。日が照っているのに、雨がそばから降ってくる様子。
  15. 月時雨(つきしぐれ)
    • 意味:月が出ているのに降る時雨。明るい月の光と時雨が作る、幻想的な風景です。
  16. 遣らずの雨(やらずのあめ)
    • 意味:帰ろうとする人を引き止めるかのように降り出す雨。
  17. 走り梅雨(はしりづゆ)
    • 意味:梅雨に入る前に、ぐずついた天気が続くこと。本格的な梅雨の「走り」です。
  18. 片時雨(かたしぐれ)
    • 意味:空の一方では雨が降っているのに、もう一方では晴れている状態。
  19. 小夜時雨(さよしぐれ)
    • 意味:夜に降る時雨のこと。
  20. 糸雨(しう)
    • 意味:糸のように細い雨。
  21. 万物生(ばんぶつしょう)
    • 意味:春先に降り、すべての生き物の成長を促す恵みの雨。
  22. 霖(ながめ)
  • 意味:長く降り続く雨のこと。「眺め」にかけて、物思いにふける様子を表すこともあります。

 

 

 


3. 雨の名前を楽しむおすすめの遊び&学び

素敵な雨の名前をたくさん知ったら、なんだか雨の日が楽しみになってきませんか?ここでは、知識をさらに深め、雨の日をもっと面白くする、親子でできる遊びと学びのアイデアをご紹介します。

親子で雨の名前を探してみよう(実際に降っている雨を観察)

次の雨の日は、絶好のチャンス! ぜひ窓辺に座って、親子で「リアル雨観察」をしてみてください。

「今日の雨は、どんな音がするかな?」「しとしと?ざあざあ?」 「雨粒は大きい?それとも小さい?」 「風は吹いているかな?横から降ってる?」 「地面に落ちた雨は、どんなふうに見える?」

こんなふうに、五感を使って雨を感じてみましょう。そして、さっき学んだ100種類の雨の名前の中から、「今日のこの雨に、一番ぴったりの名前はどれだろう?」と話し合ってみてください。

「葉っぱを優しく濡らしているから、『青雨(せいう)』がきれいだね」 「急に降ってきたから、『俄か雨(にわかあめ)』かな?」 「霧みたいに細かいから、『霧雨(きりさめ)』だ!」

このように、実際の天気と言葉を結びつけることで、言葉の意味が体にしみこむように理解できます。自分たちで「雨の名前探偵」になった気分で、ぴったりの名前を見つけるゲームは、きっと盛り上がりますよ。

雨の名前しりとり・かるた・漢字クイズなど

言葉を覚えたら、遊びながらアウトプットしてみましょう!

  • 雨の名前しりとり 普通のしりとりではなく、「雨の名前限定」でやってみます。「はるさめ」→「めいう(名雨、という言葉はないので、これはダメ、などルールを決めると面白い)」ではなく、「はるさめ」→「め」で終わる雨の名前を探すのは難しいので、「雨の名前を交互に言い合う」だけでもOK!「さみだれ」「ゆうだち」「きりさめ」…どれだけたくさん言えるかな?

  • 雨の名前かるた これは、自由研究にもつながる最高の遊びです。画用紙や厚紙を用意して、手作りのかるたを作ってみましょう。

    • 読み札:「桜の季節に降る優しい雨、なーんだ?」のように、雨の意味や特徴を書きます。
    • 取り札:その雨の名前(例:「桜雨」)と、イメージに合うイラストを描きます。 家族みんなで遊べば、自然と雨の言葉が身につきます。イラストを描くことで、それぞれの雨のイメージがより豊かになりますね。
  • 雨の漢字クイズ 雨の名前には、難しいけれどかっこいい漢字がたくさん使われています。「沛雨」「愁雨」「暁雨」など、読み方を当てるクイズや、逆に「しゅうりん」ってどう書くんだっけ?という書き取りクイズも、語彙力と漢字力の両方を鍛えられます。

雨の日に読むおすすめの本・詩

雨の日は、外で遊べない代わりに、静かに読書をするのにぴったりの時間です。雨がテーマになっている絵本や物語、詩集などを読んで、言葉の世界に浸ってみましょう。

  • 絵本:『あめふり』(作・絵:さとう わきこ)や、『かさ』(作・絵:太田 大八)など、雨の日が楽しくなるような絵本はたくさんあります。雨の音や匂い、雨上がりのキラキラした世界が描かれていて、雨の日の感覚を共有できます。
  • 物語宮沢賢治の作品には、「風の又三郎」のように、風や雨など自然現象が印象的に描かれているものが多くあります。少し難しいかもしれませんが、美しい日本語の響きを感じることができます。
  • 金子みすゞの詩には、「こだまでしょうか、いいえ、誰でも。」のように、優しくて深い視点で世界を見つめる言葉がたくさんあります。雨をテーマにした詩を探して、親子で音読してみるのも素敵です。詩人たちが、雨をどんな言葉で表現しているかを知ることは、自分の表現力を磨くことにもつながります。

 

 

 

4. 自由研究にもぴったり!雨の名前で調べ学習

雨の名前は、小学生の自由研究のテーマとして、本当におすすめです。なぜなら、一つのテーマから国語、理科、社会、図工、音楽など、様々な分野に興味を広げていくことができるからです。ここに、具体的なアイデアをいくつか紹介します。

雨の名前マップや季節カレンダーを作るアイデア

  • 雨の名前 日本地図マップ 日本地図を用意して、その土地ならではの雨の呼び名や、特定の地域でよく見られる雨(例:日本海側の時雨、沖縄のスコールなど)を調べて書き込んでみましょう。なぜその地域でその雨が多いのかを気候と関連づけて調べれば、立派な理科・社会の学習になります。

  • 雨の名前 季節カレンダー 大きな紙で一年間のカレンダーを作り、月ごとに「季節の雨の名前」を書き込んでいきましょう。「3月は催花雨」「6月は五月雨」「11月は時雨」というように、イラストと一緒に配置すれば、季節の移り変わりと雨の関係が一目でわかる、美しい「雨の歳時記(さいじき)」が完成します。

古典作品や俳句に出てくる雨の言葉を探してみよう

少しステップアップして、昔の文学作品に挑戦してみるのも面白い研究です。

  • 万葉集古今和歌集:図書館で子ども向けの万葉集などを借りて、雨を詠んだ歌を探してみましょう。「春雨」「時雨」など、今も使われる言葉が、千年以上も前から人々の心を動かしてきたことがわかります。
  • 俳句の世界松尾芭蕉与謝蕪村小林一茶など、有名な俳人の句の中から、雨が季語になっているものを探して集めてみましょう。その句がどんな情景を詠んでいるのか、どんな気持ちが込められているのかを想像して、自分なりの解説を加えてみるのも良いでしょう。

自分だけの「雨の名前辞典」を作ってみよう!

この記事で紹介した100選を参考にしながら、自分だけのオリジナル辞典を作るのは、最もおすすめの自由研究です。

  • 準備するもの:スケッチブックやノート、色鉛筆やペン、図鑑やインターネットで調べられる環境
  • 作り方
    1. 1ページに一つの雨の名前を取り上げます。
    2. 大きく名前を書き、読みがなを振ります。
    3. 意味や使われる季節、豆知識などを調べた内容を書きます。
    4. その雨のイメージに合うイラストを、自由に描きます。
    5. その雨の言葉を使った、オリジナルの短いお話や俳句を作って添えるのも最高です!

世界に一冊だけの、あなたの感性で作った「雨の名前辞典」。これは、一生の宝物になること間違いなしです。

5. まとめ:雨の日がもっと楽しくなる日本語の世界

しとしと、ざあざあ、ぽつぽつ…。たくさんの雨の名前をめぐる旅、いかがでしたか?

今まで「つまらないな」と思っていた雨の日も、空から降ってくるものに「春霖」「白雨」「時雨」といった名前があることを知ると、なんだか特別なものに思えてきませんか。雨の名前は、私たちにたくさんのことを教えてくれます。

一つは、**「自然を感じる心の豊かさ」**です。昔の日本人が、わずかな雨の違いにも気づき、それに名前をつけて楽しんでいたように、私たちも身の回りの小さな変化に目を向けることで、毎日をもっと面白く、色鮮やかにすることができます。

もう一つは、**「言葉の持つ力のすごさ」**です。一つの「雨」という現象に、これほど多くの表現がある日本語は、世界的に見ても非常に豊かです。言葉を知ることは、自分の気持ちや目の前の風景をより細やかに、深く理解し、表現するための武器になります。

この記事が、子どもたちが日本語の魅力に気づき、季節や風景を心で感じ取るきっかけになってくれたら、とても嬉しいです。そして、大人の方にとっても「日本語ってやっぱりすごいな!」「面白いな!」と再発見する機会になっていれば幸いです。

次の雨の日には、ぜひ親子で窓の外を眺めてみてください。 「今日の雨は、きっと〇〇雨だね」 そんな会話が、雨の日を憂鬱な日から、知的好奇心にあふれた楽しい一日に変えてくれるはずです。

補足:自由研究・作文テーマとして使えるヒント

この記事の内容は、そのまま夏休みや冬休みの自由研究や作文のテーマに使えます。最後に、具体的な制作のヒントをご紹介します。

小学生向け「雨の名前に関する」作文・発表・ポスター制作例

  • 作文のテーマ例

    • 「ぼくの、わたしの、一番好きな雨の名前」 →なぜその名前が好きなのか。その名前を知ってから、雨の日の見方がどう変わったか。自分の体験と結びつけて書いてみよう。
    • 「雨の日に考えたこと」 →雨の音を聞きながら、どんなことを感じたか。雨の名前を調べて、日本の文化のすごさについてどう思ったかをまとめよう。
  • 発表・ポスター制作のヒント

    • タイトル:『雨と友達になろう!日本のすごい雨の名前』など、キャッチーで分かりやすいタイトルをつける。
    • 構成:「なぜ雨の名前は多いの?(理由)」→「すごい!面白い!雨の名前コレクション(具体例)」→「雨の言葉で俳句を作ってみた!(実践)」→「まとめ(分かったこと・感想)」のように、話の流れを分かりやすくする。
    • 見せ方:手作りの「雨かるた」や「雨の名前辞典」を実物として見せながら発表すると、聞いている人がもっと興味を持ってくれます。大きな模造紙に、雨のイラストと名前をたくさん描いた「雨マップ」もインパクト大です!

雨の名前を使った俳句づくり入門

俳句は「五・七・五」の十七文字で作る、世界で一番短い詩です。そして、雨の言葉の多くは「季語」なので、俳句作りにぴったり!難しく考えずに、感じたままを言葉にしてみましょう。

  • ステップ1:季語(雨の名前)を選ぶ まずは好きな雨の名前を一つ選びましょう。例えば、夏の「夕立(ゆうだち)」。

  • ステップ2:見たもの、聞こえたもの、感じたことを言葉にする 夕立といえば…?「真っ黒な雲」「ゴロゴロと鳴る雷」「地面を叩く雨」「雨宿り」「急に涼しくなる」など、思いつく言葉を並べます。

  • ステップ3:五・七・五の音に当てはめてみる それらの言葉をパズルのように組み合わせてみましょう。

    (例) 「夕立が 教えてくれた 恋の色」 

完璧な句でなくても大丈夫。見たまま、感じたままを十七音に乗せるだけで、あなただけの素敵な「雨の俳句」が完成します。ぜひ挑戦してみてくださいね。

 

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