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晴れブロ そわかの子育て・教育応援ブログ

子育てに悩むすべての方へ、元小学校教員:晴田そわかからのメッセージ💌

小学生に伝えたい平和授業のテーマ10選|身近な話題で考える

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こんにちは。晴田そわかです。

今回の記事では《小学生に伝えたい平和授業のテーマ10選|身近な話題で考える》について紹介させて頂きます。

 

 

 

1. はじめに|小学生に「平和」をどう伝えるか?

「平和」という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか? 戦争がないこと? 安心して暮らせること? 家族と笑い合える日常?
どれも正解です。そして、子どもたちにとっても、平和はとても大切なテーマです。

特に小学生の時期は、人との関係や命の重み、自分の行動の意味などを少しずつ学びはじめる大切なタイミング。だからこそ、「平和って何?」という問いを、難しい話ではなく、身近な出来事や話題を通じて一緒に考える時間が必要です。

この記事では、小学生に伝えやすく、授業や家庭でも取り組みやすい「平和授業のテーマ」を10個ご紹介します。どれも戦争や原爆の話にとどまらず、子どもたちが日常の中で感じ取れるようなものばかり。ぜひ、お子さんや生徒と一緒に「自分にとっての平和」を探してみてください。

 

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2. 平和授業のテーマを選ぶときのポイント

平和教育というと、どうしても「戦争」や「原爆」など、重たくて難しい話をイメージする方が多いかもしれません。でも実は、平和の種は子どもたちのすぐそばにあります。

● 年齢・発達段階に応じた伝え方を

低学年では、命の大切さややさしさ、家族との絆など、感情に訴えるテーマが有効です。中学年〜高学年になると、少しずつ「相手の立場を考える」「社会の問題に目を向ける」ようなテーマも伝えられるようになります。

● 「怖さ」よりも「希望」や「つながり」を

原爆や戦争の悲惨さを伝えることはもちろん大切ですが、ただ恐怖を与えるだけでは、子どもは心を閉ざしてしまいます。「じゃあ、どうしたらいい?」「私にもできることある?」と、前向きに考えられるテーマが大切です。

● 家庭で話しやすいテーマが入口になる

「食べ物を大事にしよう」「いじめはなぜいけない?」といった身近なテーマは、家庭でも自然に会話が広がります。学校と家庭が一緒に取り組むことで、学びが深まります。


3. 小学生におすすめの平和授業テーマ10選【一覧】

ここからは、実際に授業や家庭で扱えるおすすめのテーマを10個紹介します。どれも、小学生が「自分のこと」として考えやすいものを厳選しました。

テーマ 内容の概要 学年の目安
1. 命の大切さ 命は一つだけ、誰にとってもかけがえのないもの。虫や動物、家族の死などを題材に。 全学年
2. 思いやりとやさしさ 友だちへの声かけや、困っている人への行動など。日常の中の小さな平和。 低学年〜
3. 家族のつながり 家族で過ごせる日常が当たり前ではないことを学ぶ。戦争や災害時の話を交えて。 全学年
4. 地域のお年寄りの話を聞く 戦争体験、空襲、防空壕などの記憶を聞いて、平和のありがたみを感じる。 中〜高学年
5. 広島・長崎の原爆と平和記念日 原爆の被害や平和記念資料館、折り鶴に込められた願いなどを学ぶ。 全学年
6. 世界の子どもたちの生活 紛争・貧困・教育が受けられない子どもたちを知り、自分の環境と比べて考える。 高学年
7. 食べ物を大切にする 食料不足や飢餓問題にふれ、「いただきます」「ごちそうさま」の意味を再確認。 全学年
8. いじめ・差別をなくすには? 学校で起こりうる問題を通じて、「違い」を認め合うことの大切さを学ぶ。 中〜高学年
9. 国や文化の違いを知る 外国の暮らし、宗教、文化などを知ることで多様性を尊重する心を育む。 中〜高学年
10. 自分にできる平和行動とは? ポスター制作、SNSでの発信、折り鶴など「行動すること」で学びが深まる。 全学年

どのテーマも、日常生活の中に平和があることを感じ取れるよう工夫されています。ここから先は、これらのテーマをどのように導入し、どう問いかけていくかのヒントを紹介します。

 

 

 


4. テーマ別の導入例・問いかけの工夫

平和授業で大切なのは、子どもたちが「自分の言葉で考える」こと。テーマを伝えるときは、まず子ども自身が経験したことや感じたこととつなげる問いかけを意識しましょう。以下に、各テーマごとの導入例と問いかけのアイデアをいくつかご紹介します。


1. 命の大切さ

導入例: 飼っていた金魚や昆虫、亡くなったペットの話から始める。

問いかけ:

  • 命ってどうして大切なんだろう?

  • もし自分の大切な人がいなくなったら、どんな気持ちになる?


2. 思いやりとやさしさ

導入例: 登下校中や給食の時間、困っている友だちに声をかけたことはある?

問いかけ:

  • 最近、誰かにやさしくしてもらったことはある?

  • 自分がやさしくできたことは、どんなとき?


3. 家族のつながり

導入例: おうちの人と一緒に過ごした楽しい思い出を振り返ってみる。

問いかけ:

  • 家族で過ごす時間、どんなときが一番好き?

  • 家族がいなくなったら、どんな気持ちになるかな?


4. 地域のお年寄りの話を聞く

導入例: おじいちゃん・おばあちゃんの子どもの頃の話を聞いてみよう。

問いかけ:

  • 今と昔で、生活はどう違う?

  • 戦争の話を聞いて、どんなことを感じた?


5. 広島・長崎の原爆と平和記念日

導入例: 8月6日・9日にテレビで流れる平和祈念式典を見てみよう。

問いかけ:

  • 原爆が落ちたとき、町や人はどうなったの?

  • なぜ今でも世界中から広島・長崎に人が集まるんだろう?


6. 世界の子どもたちの生活

導入例: ユニセフやニュースで見た子どもたちの写真や映像を紹介。

問いかけ:

  • 学校に行けない子どもって、どんな気持ちで毎日を過ごしている?

  • 自分と同じ年の子が戦争の中で生きているって、どう思う?


7. 食べ物を大切にする

導入例: 食べ残しや給食の「苦手なもの」にどう向き合っている?

問いかけ:

  • なぜ「いただきます」「ごちそうさま」って言うの?

  • 食べ物を作る人、運ぶ人に感謝したことある?


8. いじめ・差別をなくすには?

導入例: クラスで見た・聞いた「モヤモヤする出来事」を振り返る。

問いかけ:

  • もし自分が仲間外れにされたら、どんな気持ち?

  • まわりの人のちがいを認めるってどういうこと?


9. 国や文化の違いを知る

導入例: 外国の子どもたちの1日や、他国の学校行事を写真で紹介。

問いかけ:

  • みんなちがって、どうしてそれがいいことなの?

  • 日本とほかの国、どんなところが似てる? ちがう?


10. 自分にできる平和行動とは?

導入例: 世界中で集められた折り鶴の話や、子どもたちのSNS発信を紹介。

問いかけ:

  • 平和のために、今の自分にできることって何?

  • みんなに届けたい「思い」をどうやって伝えたらいい?

 

 

 


5. 授業や家庭でできる活動アイデア

テーマを理解したあとは、「行動」や「体験」を通して、より深い学びへつなげていきましょう。小学生が楽しみながら、主体的に平和について考えられる活動をいくつか紹介します。


● 平和の絵本や読み聞かせ

読み聞かせを通して感情に寄り添う学びが生まれます。低学年には『ちいちゃんのかげおくり』や『いわたくんちのおばあちゃん』、中・高学年には『ヒロシマのピカ』『さだ子の千羽づる』などが定番です。

 

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● 平和宣言や作文を書く

「自分が考える平和」や「家族に伝えたい思い」などを、文章にして発表する活動。学校行事や地域イベントに合わせて行うと効果的です。


● 折り鶴を折ってメッセージを添える

千羽鶴運動」に参加したり、地域の平和モニュメントに飾るなど、実際に「届ける行動」が子どもの記憶に残ります。


● 家族インタビュー

おじいちゃん・おばあちゃんに昔の暮らしや戦争の話を聞く「平和インタビュー」。記録に残してクラスで共有する活動にもつながります。


● ポスターや絵で伝える

平和ポスター制作は低学年から取り組みやすい活動。テーマに沿った言葉やメッセージを考えることで「自分の中の平和」が形になります。

 


6. まとめ|子どもが自分の言葉で「平和」を語れるように

平和学習は、ただ戦争の歴史を教えることではありません。
そして、「平和とは〇〇です」と大人が一方的に答えを教えることでもありません。

大切なのは、子どもたちが自分自身の中にある「気づき」や「思い」に出会い、それを言葉にして誰かに伝えられるようになることです。

たとえば──
「ごはんを食べられることが平和だと思った」
「お友だちにやさしくしたとき、心があったかくなった」
「ニュースを見て、世界の子どもたちのことをもっと知りたくなった」

こうした一人ひとりの“心の声”が、平和を広げる一歩になります。


● 正解がないからこそ、考えることが大切

平和についての問いには、正解はありません。
どんな小さな感想でも、「平和ってこうかもしれない」と考えること自体が、平和の種になるのです。

先生や親は、「その考え、すてきだね」「そう思ったんだね」と、受け止める姿勢を大切にしましょう。子どもが安心して自分の意見を言える環境こそが、平和学習の土台です。


● 学校と家庭、地域が一緒になって

平和学習は、授業だけで完結するものではありません。
家庭での会話、地域のお年寄りとのふれあい、ニュースで見た出来事への関心など、子どもたちの学びは日常の中にもたくさんあります。

特に8月の「平和月間」や広島・長崎の原爆記念日をきっかけに、学校と家庭で連携した学習を行うと、より深い気づきが生まれます。


● 子どもたちが「未来の平和の担い手」

平和は、遠い国の誰かがつくるものではありません。
今日、教室でいっしょに笑い合っている子どもたち一人ひとりが、未来の平和をつくっていく存在です。

「どうしたら、争いのない社会になるだろう?」
「自分のまわりを、やさしい気持ちで満たせるだろうか?」
そんな問いを持てる子どもが増えることこそ、平和な未来への第一歩なのです。


🍀 おわりに|平和は、子どもたちの毎日の中にある

この記事では、小学生に向けた平和授業のテーマ10選と、その導入や活動アイデアについてご紹介しました。

いずれも、子どもたちの生活に身近で、「自分ごと」として考えやすいものばかりです。
重くなりすぎず、けれど決して軽くもならず。
子どもたちの心に寄り添いながら、一緒に平和について考える時間を、ぜひ大切にしてください。

平和は、特別なことではありません。
「ありがとう」「だいじょうぶ?」そんなひとことから始まる、日常の中にあるのです。