こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《小満ってなに?小学生にもわかる季節の豆知識|親子で楽しもう》について紹介させて頂きます。
- ① 季節の変わり目って楽しいね!
- ② 小満っていつ?なにを表しているの?
- ③ どんな自然や暮らしの変化があるの?
- ④ 小満のころにしてみよう!親子で楽しむ季節のこと
- ⑤ 二十四節気ってなに?もっと知りたい人へ
- ⑥ まとめ:小満は「自然の元気があふれてくる季節」
- 最後に:季節の豆知識で、親子の会話がもっと豊かに
① 季節の変わり目って楽しいね!
「ねえママ、“しょうまん”って何?」
5月のある日、子どもがふと口にした言葉に、おとなも少し戸惑ってしまったかもしれません。「しょうまん(小満)」とは、あまり聞きなれない言葉。でも実は、昔から日本で大切にされてきた“季節の区切り”のひとつなんです。
私たちが暮らす日本には、四季という美しい変化があります。春、夏、秋、冬。それぞれの季節が、少しずつ移り変わっていくことで、草や花、虫や鳥、人の暮らしも変化していきます。その季節の変わり目をもっと細かく感じるために、昔の人たちは1年を24の季節に分けて過ごしていました。それが「二十四節気(にじゅうしせっき)」という考え方です。
「二十四節気」は、農業を中心とした生活をしていた人たちにとって、天気や気温の変化を知るための大切な目印でした。今でも、カレンダーに「立春」や「夏至」といった言葉が書いてあるのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?「小満(しょうまん)」も、そんな二十四節気のひとつなんです。
でも、「小満」って、どういう意味なんでしょう?名前だけ聞いても、なかなかピンとこないですよね。そこで今回は、小学生にもわかりやすく、「小満」についてやさしく解説していきます。親子で一緒に読めるような内容になっていますので、ぜひお子さんと一緒に、季節の豆知識として楽しんでみてくださいね。
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② 小満っていつ?なにを表しているの?
まずは「小満」がいつ頃の季節を指しているのかを見てみましょう。
2025年の「小満」は、5月20日ごろです。毎年、日付は少しずつ前後しますが、おおよそ5月21日ごろになることが多く、初夏を迎える時期にあたります。
「小満」という言葉を漢字で見ると、「小さい」「満ちる」と書きます。つまり、「少しずつ満ちてくる」「すこし安心できるようになる」といった意味があるのです。
では、何が“満ちて”くるのでしょう?
それは、「自然のいのち」です。
春に芽吹いた植物たちが、どんどん大きくなり、草木がしっかりと根を張り、花が咲いたり、実をつけたりしはじめる時期。いろんな命があふれてきて、自然が生き生きとしてくるのが「小満」なんです。
たとえば、田んぼでは稲を植える「田植え」が本格的に始まります。畑では夏野菜の苗が育ち、花壇では色とりどりの花が咲き始めます。山では草木が青々と茂り、虫たちも活発に動き出します。
こうした自然の変化を見て、昔の人は「これで作物が育ちそうだ」「このまま無事に育てば安心だ」と、ほっと胸をなでおろしました。そのため、「小さな満足=小満」という名前がつけられたと言われています。
また、この時期は、晴れる日も多く、ぐんと気温も上がってきます。まさに、「初夏」の入り口。ジリジリとした真夏の暑さではないものの、湿度も徐々に上がり、蒸し暑さを感じることも増えてきます。
このように、「小満」という節気は、ただのカレンダー上の言葉ではなく、自然のリズムや人々の暮らしと深く結びついた、大切な節目なのです。
③ どんな自然や暮らしの変化があるの?
「小満」のころになると、自然の中ではさまざまな変化が見られるようになります。外に出て少し歩くだけで、春とはまた違った、力強い「いのちのパワー」があふれているのを感じられるでしょう。
● 草木がぐんぐん育つ季節
春に芽を出した草や木は、この時期にいちだんと勢いよく成長します。葉っぱは濃い緑色になり、枝も伸びて、まるで「もう安心して大丈夫!」と自然が伝えてくれているようです。
公園や道ばたでも、よく見るとたんぽぽの綿毛がふわふわと風に舞い、アジサイのつぼみがふくらんでいる様子に気づくことができるでしょう。足元には小さな虫たちがせっせと動いていて、鳥たちの鳴き声も元気いっぱい。自然界全体が「満ちていく」エネルギーであふれているのがわかります。
● 農家さんにとっても大切な時期
昔からこの時期は、農家の人たちにとってとても大事な節目でした。たとえば「田植え」がこの時期から本格的に始まります。
稲は日本の主食であるお米を育てる大切な植物です。春に種をまき、苗を育て、ちょうどこの「小満」の頃に田んぼへと移して植えていきます。田植えがうまく終われば、秋の収穫に向けて一安心。だからこそ、「小さな満足」=「小満」と表現されたのです。
また、野菜では、そらまめやスナップえんどう、いんげん豆などが旬を迎えます。まさに「実りの始まり」の時期です。
● 絹を作る蚕(かいこ)も育て始める
昔の日本では、絹糸(きぬいと)を作るために「蚕(かいこ)」を育てている家がたくさんありました。この蚕は、「桑(くわ)」の葉っぱを食べて成長します。ちょうど小満のころになると、桑の葉も大きくなり、蚕を育てるのにちょうどいい季節になります。
今ではあまり見かけない光景かもしれませんが、養蚕(ようさん)もまた、この時期の自然の恵みとつながっていた暮らしの一部だったのです。
● 気温と湿度の変化にも注意
小満を過ぎると、気温もぐんと上がっていきます。昼間は初夏の日差しで暑く感じる日も増えてくるでしょう。同時に、湿度も少しずつ上がってくるので、ムシムシとした日もあります。
そのため、体調を崩しやすい時期でもあります。熱中症に気をつけながら、水分補給をこまめにしたり、服装を調節したりして、元気に過ごしたいですね。
④ 小満のころにしてみよう!親子で楽しむ季節のこと
自然が元気になってくる小満の季節。せっかくなら、親子で季節の変化を感じながら、楽しい時間を過ごしてみませんか?ここでは、小学生の子どもと一緒に楽しめる季節のアクティビティをいくつかご紹介します。
● 草花を観察してみよう
お天気のいい日に、近所の公園や自然のある場所に出かけてみましょう。道ばたに咲いている花や草をよく見てみると、「こんなところにも!」という発見がいっぱいあります。
おすすめは、次のような観察ポイントです:
季節を肌で感じながら、子どもの「なぜ?」「どうして?」を育むよいチャンスになります。
● 家庭菜園やベランダ菜園を始めてみる
この時期は野菜の苗を植えるのにぴったりの季節。ミニトマトやピーマン、バジル、しそなど、育てやすい野菜をプランターで育ててみませんか?
「芽が出たよ!」「今日、水やった?」と、毎日少しずつ育っていく様子を親子で楽しめます。収穫できたときの喜びもひとしお。自然のリズムを体験できる、素敵な学びの時間になります。
● 季節の食べ物を味わってみよう
小満のころは、旬の豆類がとてもおいしい季節。たとえば、
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そらまめ(さやごと焼いても美味)
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グリーンピース(豆ごはんに)
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スナップえんどう(甘みがあって食べやすい)
などがスーパーに並び始めます。
お子さんと一緒に「さやむき」をしてみたり、「どうやって育つのかな?」と調べてみたりするのもおすすめです。季節の食べ物をいただくことは、日本の自然の恵みに感謝する心にもつながります。
⑤ 二十四節気ってなに?もっと知りたい人へ
「小満(しょうまん)」という言葉は、「二十四節気(にじゅうしせっき)」の中のひとつです。ここでは、この「二十四節気」について、もう少し詳しく見ていきましょう。
● 二十四節気は、1年を24に分けた季節の目印
「二十四節気」は、昔の人が太陽の動きをもとにして、1年を24の季節に分けたものです。これは中国から伝わってきて、日本でも農業やくらしの目安として、長く使われてきました。
1年はおよそ365日。その中で、約15日ごとに「節気(せっき)」という季節の区切りがあり、それが24個あるので「二十四節気」と呼ばれています。
たとえば…
などなど、季節ごとの自然の変化や、暮らしの節目を知らせてくれる、大切な言葉たちです。
● 天気予報やカレンダーにも使われている
実はこの「二十四節気」、現代の私たちの生活にもひそかに登場しています。
たとえば、天気予報で「今日は大寒(だいかん)です」などと言われることもありますし、カレンダーに小さく「小満」や「秋分」と書かれていることもあります。
昔の人たちは、自然の変化を見ながら、この二十四節気をとても大切にしていました。今のようにインターネットや天気アプリがなかった時代では、空の様子や風のにおい、草木の色などを見て、「あ、小満だな」と季節を感じていたのです。
自然と寄り添いながら暮らしていた知恵が、今でもこうして伝わっているなんて、なんだか素敵ですよね。
⑥ まとめ:小満は「自然の元気があふれてくる季節」
いかがでしたか?
「小満(しょうまん)」とは、夏の入り口にあたる、自然のいのちが元気いっぱいにあふれ出す季節です。草木はぐんぐん育ち、田植えが始まり、虫たちや鳥たちもにぎやかに動き出します。
昔の人たちは、そうした自然のようすを見ながら、「ほっと一安心」する気持ちを、「小さな満足=小満」という名前にこめたのです。
親子で一緒に外に出て、草花や虫を観察したり、家庭菜園に挑戦したり、旬の食材を味わったり…。そんなふうに、自然のリズムを感じながら暮らしてみると、日常がぐっと豊かになります。
忙しい毎日の中でも、「今日は小満なんだな」「季節はこんなふうに移り変わっているんだな」と、ほんの少しだけ立ち止まってみる。それだけで、心にも小さな「満ち足りた気持ち」が生まれるかもしれません。
◎コラム:小満はいつ?どうやって決まるの?
「小満って毎年いつなの?」という疑問を持った方も多いのではないでしょうか。
小満は、毎年5月21日ごろ(年によって20日や22日になることも)に訪れます。これは、太陽が「黄経60度」の位置に来た日をもとに決められています。
黄経というのは、簡単に言えば「太陽が空を一年かけて通る道=黄道(こうどう)」を360度で表したときの、太陽の位置のことです。小満はそのちょうど60度のところ。科学的にきちんと計算されているんですね。
2025年の小満は【5月20日】です。この日をきっかけに、「夏が近づいてきたな」と季節の変化を意識してみましょう。
最後に:季節の豆知識で、親子の会話がもっと豊かに
今回の記事では、「小満ってなに?」というテーマをもとに、自然の変化や二十四節気のしくみ、親子で楽しめるアイデアまで幅広くお届けしました。
子どもと一緒に「今日はどんな草が生えてるかな?」「虫、見つけられるかな?」と話しながらお散歩したり、「小満っていうんだよ」と知識を共有したりすることで、季節に寄り添った温かい会話が生まれます。
自然を感じること、季節に気づくこと。それはきっと、子どもにとって「感じる力」や「気づく力」を育てる大切な時間になるはずです。
小満という言葉をきっかけに、ふだんの暮らしがちょっと豊かになる。そんな豆知識、ぜひ親子で楽しんでみてくださいね。
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