こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《【小学生の徒競走】低学年でも速くなる！運動会で活躍する指導法とは？》について紹介させて頂きます。
- 1. 導入：低学年の徒競走指導、こんなお悩みありませんか？
- 2. 低学年の走りの特徴と発達段階
- 3. 運動会で活躍させる！走りの基本フォームの教え方
- 4. 練習メニュー①：楽しく基礎を身につける！低学年向け走力アップドリル
- 5. 練習メニュー②：スタート・ゴールを意識する短距離トレーニング
- 6. 子どものやる気を引き出す声かけと支え方
- 7. 走る力は将来の運動能力にもつながる！長期的な視点での指導の大切さ
- まとめ：低学年の徒競走指導は、「速くなる喜び」と「走る楽しさ」のバランスを
1. 導入：低学年の徒競走指導、こんなお悩みありませんか？
「走るのが遅いから、運動会が憂うつ…」
「フォームがバラバラで、どう直したらいいのかわからない」
そんな声を、現場の先生や保護者からよく耳にします。
低学年の子どもたちはまだ体の使い方が不安定で、「とりあえず走っている」ような状態の子も多いですよね。運動会が近づくと、急いで徒競走の練習を始める学校も多いと思いますが、ただ走らせるだけでは伸びづらいのが、この時期の特徴です。
でも実は、少しのコツと工夫で、低学年の子どもたちの走りは大きく変わります。ポイントは、「速さ」だけを求めるのではなく、「体の使い方」と「気持ち」を育てること。
この記事では、低学年の子どもたちが楽しく・前向きに取り組めて、結果的に速くなる徒競走の指導法をご紹介します。
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2. 低学年の走りの特徴と発達段階
小学校1〜2年生は、まだまだ運動機能が発達途上です。
骨や筋肉がしっかりしてくるのは中学年以降。低学年では、姿勢が不安定だったり、腕や脚の動きがぎこちなかったりするのは自然なことです。
たとえば、
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腕が前後ではなく横に振れてしまう
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足がばたばたして、リズムが安定しない
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前かがみや後ろに反ったような姿勢で走る
こうした姿を見て、「変な走り方だな…」と感じる先生もいるかもしれません。でも、これはその子の「体の成長段階」が原因であることが多いのです。
特に低学年は、「一生懸命速く走りたい」気持ちが先走って、力みすぎたり、腕だけ大きく振ってバランスを崩したりしがち。
だからこそ、走りを矯正するよりも、まずは「正しい体の動かし方を知る」ことが第一歩です。
また、低学年では「勝ち負け」よりも、「自分がどれだけできたか」を大切にする声かけが効果的です。努力のプロセスを認めてあげることで、どの子も前向きに取り組めるようになります。
3. 運動会で活躍させる！走りの基本フォームの教え方
子どもたちに走り方を教えるとき、まずは基本のフォームを身につけさせましょう。ここでは、低学年でもわかりやすい伝え方と指導のコツをご紹介します。
姿勢（背筋、視線）
「背中をピンと伸ばして」「まっすぐ前を見るよ」と伝えると、子どもたちは理解しやすいです。背中が丸まると、足の運びも乱れやすくなります。
【声かけ例】
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「背中に1本の線が通ってるイメージだよ！」
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「ゴールにある宝物を見て走ろう！」（視線の誘導）
腕振り（後ろに引く意識）
多くの子は「腕を前に大きく振ろう」としますが、それだと体がぶれやすくなります。ポイントは**「後ろに引く意識」**です。そうすることで自然と前に出やすくなります。
【声かけ例】
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「ズボンのポケットをぎゅっと引っ張るように振ってごらん」
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「手が後ろのお友達に届くくらい振ってみよう」
足の運び（つま先で地面を押す）
「かかとでどん、と着地」ではなく、「つま先で押すように走る」とスムーズに前へ進みやすくなります。ただ、難しい言い方は避けましょう。
【声かけ例】
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「地面をトントンって蹴っていく感じでね」
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「ピョンピョンと跳ねるように前に進もう！」
よーいドンの姿勢を習得させるポイント
よーいドンの構えも、大事な練習ポイントです。
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片足を後ろに引く
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前傾姿勢で、手は軽くひざに置く
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静止して合図を待つ
【指導のコツ】
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お手本を見せる（先生自身 or 子ども）
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鏡や動画で姿勢チェック
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「フリーズゲーム」のように楽しみながら姿勢づくり
4. 練習メニュー①：楽しく基礎を身につける！低学年向け走力アップドリル
低学年の子どもたちにとって、ただ「何度も走るだけ」では集中力が続きません。そこで、遊びの要素を取り入れた練習が効果的です。以下のドリルは、基本のフォームづくりにもつながります。
① アニマルラン（動物走り）
動物の動きをまねて走る練習です。楽しく体を大きく使うことができ、バランスや腕振り、リズム感が自然と身につきます。
【ポイント】「◯◯の動き、見て見て！」と競わせず、「真似してみよう♪」の気軽な雰囲気で。
② 足音ゲーム
走りのリズムと接地を整えるゲームです。
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合図に合わせて足音を「トントン」と一定に保って走る
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静かに走る「忍者走り」バージョンもおすすめ
【ねらい】リズム感・足の接地・力みの軽減
【アレンジ】太鼓やタンバリンのリズムに合わせてもOK！
③ 追いかけっこ＆リレー形式
徒競走そのものに近い練習ですが、勝ち負けを目的にせず、楽しさ優先で行うのがポイントです。
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同じスピードのペアで「追いかけっこ」
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バトン代わりにお手玉や帽子を使った「リレー」
【声かけ】「抜かれないようにがんばれ！」「仲間にバトンをつなごうね！」
これらの練習は、運動会シーズンだけでなく日常の体育にも取り入れられます。まずは「走るのって楽しい！」という気持ちを引き出しましょう。
5. 練習メニュー②：スタート・ゴールを意識する短距離トレーニング
徒競走の勝負どころは、スタートとゴール前です。短い距離でも効果的な練習法を紹介します。
① スタートダッシュ練習
「位置について、よーい、ドン！」の動作を繰り返し練習します。
スタートの反応を高めることで、出遅れを防げます。
【方法】
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スタート姿勢を作る
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笛や手拍子でスタートの合図
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5〜10m走る（短めでOK）
【コツ】合図をいろいろ変えて（声、拍手、笛）、集中力もアップ！
② ゴールまで全力！最後まで抜かさないゲーム
走りきる力をつけるには、「最後まであきらめない」気持ちを育てることが大切です。
【方法】
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途中でスピードを落とさないように指導
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「ゴールの先まで走る」ことをルールにする
【声かけ】
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「ゴールで止まるんじゃなくて、ゴールの10歩先まで走ろう！」
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「最後までカッコよく走り切ってごらん！」
これらのトレーニングは、運動会本番でもとても活きてきます。「スタートで出遅れない」「ゴール前で抜かれない」ことが、子どもたちの自信につながります。
6. 子どものやる気を引き出す声かけと支え方
どんなに良い練習をしても、子どもが「やりたくない」と感じてしまっては効果が出ません。特に低学年では、声かけ一つで気持ちがガラッと変わることも珍しくありません。
やる気を引き出す声かけ例
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「さっきよりちょっと速くなったね！」（成長を認める）
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「かっこいい走り方になってきたよ！」（フォームに注目）
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「がんばってたの、ちゃんと見てたよ！」（努力を肯定）
注意点：比べない、責めない
「〇〇くんより遅いよ」「もっと本気でやりなさい」などの言葉は、子どもの気持ちを閉ざしてしまいます。特に低学年では、「自分はできない子だ」と思わせないことが何より大切です。
本番でのサポート
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緊張している子には「楽しんで走っておいで！」と声をかける
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順位に関係なく「がんばったね」と伝える
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負けた子にも「最後まで走り切ったのがすごいよ」と評価する
走ることを「努力すれば伸びるもの」として捉えさせると、自然とチャレンジ精神が育っていきます。
7. 走る力は将来の運動能力にもつながる！長期的な視点での指導の大切さ
徒競走の練習をしていると、「順位がすべて」と感じがちですが、実はこの走る力は、将来的な運動能力の土台になります。特に低学年の段階で「正しい走り方」「体の使い方」「運動を楽しむ気持ち」を育むことは、将来のスポーツ活動や日常の運動習慣にも直結します。
徒競走で身につく力とは？
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瞬発力…スタートダッシュや加速に必要な力
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持久力の基礎…短い距離でも全力を出すことで心肺機能の強化
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バランス感覚・体幹…まっすぐ走る、フォームを安定させる動き
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集中力と判断力…スタートのタイミングやゴールへの意識
これらの力は、野球・サッカー・バスケットなど、どんなスポーツにも必要とされる基礎体力です。
低学年だからこそ、「成功体験」が大切
小学校低学年のうちは、「走りが上手になった！」という成功体験を積ませることが最重要です。
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「前より速くなった！」という自己成長
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「先生やおうちの人に褒められた！」という承認
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「走るって楽しい！」というポジティブな感情
こうした体験の積み重ねが、子どもの運動への自信と継続意欲を育てます。
指導者の視点：焦らず、長く見守る
徒競走の指導で大切なのは、焦らないことです。低学年では「フォームを整える」「楽しんで走る」ことが目的で、必ずしも「順位を上げる」ことが目的ではありません。個々の発達のスピードも違うため、長期的な視点で「走りを好きにさせる」ことを第一に考えましょう。
まとめ：低学年の徒競走指導は、「速くなる喜び」と「走る楽しさ」のバランスを
徒競走は、多くの子どもたちにとって最初に経験する「競争」かもしれません。でも、単なる順位づけではなく、**「努力したら伸びる」喜びと、「走ることそのものの楽しさ」**を教えるチャンスでもあります。
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低学年では「遊び」を取り入れた走りの基礎づくり
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スタート・ゴールを意識した短距離トレーニング
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「やる気」を育てる声かけと支え方
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長期的な視点で「運動の土台」を育む
こうした指導を通して、子どもたちは運動に対する前向きな気持ちをもち、自分の力を信じることができるようになります。
運動会での活躍ももちろん素晴らしいですが、その裏にある「小さな自信の積み重ね」こそが、教師として見守り、支えたい部分ではないでしょうか。
ぜひ、目の前の子どもたち一人ひとりの変化に寄り添いながら、楽しい徒競走指導を実践していってください。
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