
こんにちは。晴田そわかです。
今回の記事では《【百人一首の覚え方】小学生はまずこの20首!元教師が教える「勝てる」選抜リスト》について紹介させて頂きます。
- はじめに
- なぜ「まずは20首」なの?小学生が挫折しないための戦略
- 【保存版】小学生が最初に覚えるべき「厳選20首」リスト
- 覚えた20首を定着させる「遊び方」
- 興味がない子はどうする?元教師からのアドバイス
- まとめ:まずは「むすめふさほせ」から!
はじめに
「学校で百人一首大会があるらしいけれど、うちの子、全然覚えていない…」 「プリントを持って帰ってきたけど、何をどう覚えさせたらいいの?」
1月が近づくと、多くの保護者の方からこうした相談を受けます。 百人一首は、全部で100首。 大人でも覚えるのが大変な量を、小学生がいきなり全部暗記しようとするのは、エベレストに軽装で登るようなものです。途中で嫌になってしまうのがオチです。
百人一首を最初から「100首全部」覚えようとしてはいけません。 特に、まだ古典に馴染みのない小学生にとって、大切なのは「全部覚えること」ではなく、**「確実に取れる札(得意札)を作ること」**です。
実は、クラスで百人一首が強い子や、楽しそうに参加している子は、必ずと言っていいほど**「自分だけの得意な20枚」**を持っています。 これさえあれば、カルタ大会で全く取れずに退屈することはありませんし、何より「取れた!」という成功体験が、次のやる気につながります。
この記事では、私の教員生活の中で、**子どもたちが特に覚えやすく、実戦でも役に立つと感じた「厳選20首」**を紹介します。 まずはこの20枚から、ゲーム感覚で始めてみてください。
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なぜ「まずは20首」なの?小学生が挫折しないための戦略

なぜ「100首」ではなく「20首」なのでしょうか? これには、学校現場の実情と、子どもの心理に基づいた明確な理由があります。
1. 「五色百人一首」が学校のスタンダードだから
現在、多くの小学校では「五色(ごしき)百人一首」という教材が導入されています。これは、100枚の札を「青・桃・黄・緑・橙」の5色(各20枚)にグループ分けしたものです。
授業やレクリエーションでは、「今日は青色の20枚だけでやります」というように、色を限定して行うことがよくあります。つまり、20枚という単位は、子どもにとって非常に馴染みがあり、集中力が続くちょうどよい枚数なのです。
2. 「0枚」と「1枚」の差はとてつもなく大きい
百人一首大会で一番つらいのは、「1枚も取れないこと」です。 逆に、たった1枚でも自分が狙っていた札をバシッと取ることができれば、子どもはその日のことを「楽しかった!」と記憶します。
「全部覚えなきゃ」というプレッシャーを捨て、「まずはこの20枚のどれかが読まれたら、絶対に取る!」と目標を絞ることで、子どもはゲームに参加する楽しさを知ることができます。
【保存版】小学生が最初に覚えるべき「厳選20首」リスト

それでは、元教師の視点で選んだ、**「小学生が最初に覚えるべき20首」**を紹介します。 選定基準は以下の3点です。
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速く取れる(一字決まり): 誰よりも速く取れる爽快感を味わえる。
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有名・人気(スター選手): アニメや歴史で知っている。
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面白い(ネタ枠): 絵や語呂合わせが強烈で忘れない。
このリストを上から順に攻略していけば、1週間後にはクラスの誰かといい勝負ができるようになりますよ。
【レベル1】最強の7枚!一字決まり「むすめふさほせ」
百人一首には、**「最初の一文字を聞いただけで、下の句(取り札)が確定する」**というラッキーカードが7枚あります。 これを「一字決まり」と言います。他の子が「えーっと…」と考えている間に取れるので、これを覚えるだけで一気に「強い子」になれます。
覚え方は、7枚の頭文字をとった**「む・す・め・ふ・さ・ほ・せ」**です。
1. む(村雨の)
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上の句: 村雨(むらさめ)の 露(つゆ)もまだひぬ 槇(まき)の葉に
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下の句: きり(霧)たちあがる 秋の夕暮れ
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【覚え方】 「村(むら)に、霧(きり)が出る」
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シンプルに情景をイメージしましょう。村に霧が出ている様子です。
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2. す(住の江の)
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上の句: 住(す)の江(え)の 岸に寄る波 よるさへや
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下の句: ゆめ(夢)の通ひ路(じ) 人目(ひとめ)よくらむ
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【覚え方】 「ス(す)ヤスヤ、夢(ゆめ)を見る」
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「住(す)」と「夢(ゆ)」をつなげます。寝ている姿を想像すると覚えやすいです。
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3. め(巡り逢ひて)
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上の句: 巡(めぐ)り逢(あ)ひて 見しやそれとも 分かぬ間に
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下の句: くも(雲)がくれにし 夜半(よは)の月かな
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【覚え方】 「め(眼)が、くも(曇)る」
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久しぶりに会ったのに、すぐ帰っちゃって目が曇る(涙が出る)、と覚えると意味ともつながります。
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4. ふ(吹くからに)
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上の句: 吹(ふ)くからに 秋の草木の しをるれば
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下の句: むべ(むべ)山風を 嵐といふらむ
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【覚え方】 「吹(ふ)く、ム(む)ーミン」
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意味不明ですが、子どもには大ウケします。風が吹いてムーミンが飛んでいく絵を描くと一発です。
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5. さ(寂しさに)
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上の句: 寂(さび)しさに 宿(やど)を立ち出(い)でて 眺(なが)むれば
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下の句: いづ(いづ)くも同(おな)じ 秋の夕暮れ
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【覚え方】 「寂(さび)しい、イ(い)ヌ」
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寂しそうにしている犬を想像してください。「寂しい」ときたら「いづく」です。
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6. ほ(ホトトギス)
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上の句: ほととぎす 鳴きつる方を 眺(なが)むれば
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下の句: ただ(ただ)有明(ありあけ)の 月ぞ残れる
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【覚え方】 「ホ(ほ)ッとしたら、タ(た)ダだった」
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お金がかかると思ったら無料(タダ)でホッとした。この語呂合わせは鉄板です。
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7. せ(瀬を早み)
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上の句: 瀬(せ)を早(はや)み 岩にせかるる 滝川(たきがわ)の
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下の句: われ(われて)も末(すえ)に 逢はむとぞ思ふ
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【覚え方】 「背(せ)中が、割(わ)れる」
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ちょっと怖いですが、インパクト重視です。「背(せ)」と「割れ(われ)」をつなげます。
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【レベル2】アニメや教室で大人気!「スター選手」の3首
次は、子どもたちが「これ知ってる!」と反応しやすい有名どころです。 アニメの影響や、言葉の響きのかっこよさから、男子にも女子にも人気があります。
8. ちはやぶる(在原業平)
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上の句: ちはやぶる 神代(かみよ)も聞かず 竜田川(たつたがわ)
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下の句: から(唐)くれなゐに 水くくるとは
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【覚え方】 「血(ち)がやばい! 辛(から)いカレー」
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大人気漫画『ちはやふる』のタイトルになっている歌です。激しい恋の歌ですが、「血」と「辛い」で覚えるのが小学生流。一番人気なので、競争率は高いです。
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9. あまつかぜ(僧正遍昭)
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上の句: 天(あま)つ風 雲の通ひ路(じ) 吹き閉ぢよ
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下の句: をと(乙)めの姿 しばしとどめむ
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【覚え方】 「アマ(あま)ゾンで、音(おと)を買う」
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「天津風(あまつかぜ)」という響きが必殺技みたいでかっこいいと、特に男の子に人気があります。「あま」と「をと」で覚えましょう。
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10. なにしおはば(清少納言)
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上の句: 名にし負(お)はば 逢坂山(大阪山)の さねかづら
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下の句: ひと(人)に知られで くるよしもがな
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【覚え方】 「納豆(な)で、人(ひと)を呼ぶ」
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作者の「清少納言(せいしょうなごん)」は歴史の授業でも出る有名人。「なごんちゃん」と呼んで親しみを持ちましょう。
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【レベル3】キャラが濃い!面白くて覚えやすい5首

ここでは、絵札(取り札)の絵柄や、言葉のインパクトが強くて忘れられない歌を紹介します。 特に「坊主(お坊さん)」の絵札は、探しやすいので狙い目です。
11. これやこの(蝉丸)
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上の句: これやこの 行くも帰るも 別れては
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下の句: しる(知る)も知らぬも 逢坂(あふさか)の関
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【覚え方】 「これ! 汁(しる)も飲め!」
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作者の名前が「蝉丸(せみまる)」。そして絵札は、かつらをかぶっていないお坊さんです。「ハゲてるセミ丸」として、小学生認知度ナンバーワンの愛されキャラです。
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12. ひさかたの(紀友則)
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上の句: ひさかたの 光のどけき 春の日に
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下の句: しづ(静)心なく 花の散るらむ
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【覚え方】 「ひざ(ひさ)が、静(しづ)か」
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「膝が静か」ってどういうこと? とツッコミながら覚えます。美しい桜の歌ですが、まずは語呂合わせでクリアしましょう。
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13. たごのうらに(山部赤人)
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上の句: 田子(たご)の浦に うち出(い)でて見れば 白妙(しろたへ)の
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下の句: ふじ(富士)の高嶺(たかね)に 雪は降りつつ
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【覚え方】 「タコ(たご)が、富士(ふじ)山に登る」
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日本一の山、富士山が出てくる歌はこれだけ。「タゴ」を「タコ」に変えてイメージします。
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14. おくやまに(猿丸大夫)
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上の句: 奥山(おくやま)に 紅葉(もみじ)踏みわけ 鳴く鹿(しか)の
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下の句: こゑ(声)聞く時ぞ 秋は悲しき
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【覚え方】 「置(お)く場所がない、紅葉(こ)ー葉ー」
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作者の名前が「猿(さる)丸大夫」。「サルなのにシカの歌を歌ってる!」という矛盾(?)で覚える子が多いです。
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15. はなのいろは(小野小町)
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上の句: 花の色は 移りにけりな いたづらに
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下の句: わが(我が)身世にふる ながめせしまに
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【覚え方】 「花(はな)屋の、ワ(わ)カメ」
【レベル4】色が鮮やかで探しやすい5首
最後は、絵札を見た時に「あ、これだ!」と探しやすい歌です。 文字だけでなく「絵」で覚える作戦です。
16. やまがわに(春道列樹)
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下の句: なが(流)れもあへぬ 紅葉(もみじ)なりけり
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【特徴】 取り札に、綺麗な**「紅葉(もみじ)」**が描かれています。「やま」ときたら「紅葉」を探せ!
17. たれをかも(藤原興風)
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下の句: まつ(松)も昔の 友ならなくに
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【特徴】 取り札に、立派な**「松(まつ)の木」**が描かれています。「たれ(誰)」が待ってるの?「松」が待ってる!
18. いにしへの(伊勢大輔)
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下の句: けふ(今日)九重(ここのえ)に 匂(にお)ふぬるかな
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【特徴】 奈良の都の歌。取り札には**「桜」か「宮殿」**が描かれていることが多く、華やかです。「いにしえ」という言葉の響きも覚えやすいです。
19. ももしきや(順徳院)
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下の句: なほ(なお)あまりある 昔なりけり
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【特徴】 作者が天皇(院)なので、絵札の畳のふちが豪華(高麗縁)になっています。**「もも(桃)」**という言葉が入っているので、フルーツの桃をイメージします。
20. きみがため(光孝天皇)
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下の句: わか(若)菜摘むとて 袖(そで)ぬれぬつつ
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【特徴】 **「若菜(緑色の草)」**を持った人の絵が描かれています。「君(きみ)のために、ワカメ(わか)を採る」と覚えます。
覚えた20首を定着させる「遊び方」

20首覚えたら、さっそく遊んでみましょう。 いきなり100枚の中に混ぜる必要はありません。
20枚限定カルタ
覚えた20枚(取り札)だけを床に並べます。 読み手(保護者の方)は、この20枚の読み札だけを持ち、ランダムに読み上げます。
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メリット: 枚数が少ないので、すぐに見つけられます。「取れた!」という回数が増え、子どもは自信を持ちます。
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ハンデ戦: 親御さんは、少し待ってあげてください。あるいは「お手つきしたら1回休み」などのルールを厳しめにして、接戦を演出しましょう。
源平合戦(げんぺいがっせん)
20枚を10枚ずつに分け、自分の前に並べます(自陣)。 相手の陣地の札を取ったら、自分の陣地の札を1枚相手に送ることができます。先に自分の陣地がなくなったほうが勝ちです。 これなら、少ない枚数でも白熱した戦いになります。
興味がない子はどうする?元教師からのアドバイス
ここまで「おすすめの20首」を紹介してきましたが、最後に一つ、とても大切なことをお伝えします。
それは、**「どうしても興味を持てない子に、無理強いをしてはいけない」**ということです。
私が教壇に立っていた頃、クラスの全員が百人一首を大好きだったわけではありません。 「カルタで勝ちたい!」とスイッチが入って、放っておいても50首、60首とどんどん覚えていく子もいれば、「ふーん」と冷めている子もいます。
これは能力の差ではなく、単なる**「好み(興味)」の違い**です。
興味がない子に対して「20首覚えなさい!」「宿題でしょ!」と強制するのは逆効果です。嫌いなことを無理やりやらされるのは、大人だって苦痛ですよね。 そういう場合は、**「この20枚の中から、1枚だけ好きなカードを選んでごらん?」**と言ってあげてください。
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「あ、このお坊さんの顔が面白いからこれにする(蝉丸)」
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「自分の名前と同じ『あ』で始まるからこれにする」
そんな理由で構いません。 「自分はこの1枚だけは知っている」。 苦手なお子さんにとっては、そのたった1枚が、百人一首の授業を乗り切るための小さなお守りになります。
まずは1枚から。そして、もし楽しそうなら3枚、5枚と増やしていく。 それぞれのペースで、日本の伝統文化である百人一首に触れていってほしいなと思います。
まとめ:まずは「むすめふさほせ」から!

いきなり100という数字に圧倒されず、まずは「7枚(一字決まり)」、次に「面白い数枚」と、つまみ食いするように楽しんでみてください。
今日の夕飯の後にでも、 「**『む』って言ったら『きり』**って取るんだよ。競争しよう!」 と、お子さんを誘ってみてはいかがでしょうか?
その小さな遊びが、お子さんの国語の世界を広げる大きな一歩になるかもしれません。
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