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晴れブロ そわかの子育て・教育応援ブログ

子育てに悩むすべての方へ、元小学校教員:晴田そわかからのメッセージ💌

人権作文の書き方とは?基本の構成と例文 小学生向け【高学年編】

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こんにちは(#^.^#)

 

晴田そわかです。

 

今回の記事は

≪人権作文の書き方シリーズ≫の第3弾、高学年編です。

人権作文の書き方の基本の構成と例文を紹介させて頂きます。

 

★人権作文の基本構成を知りたい

★人権作文の高学年向けの例文を知りたい

★人権作文をどうやって書けばよいか分からない

★子どもに人権作文の書き方を教えたい

等のお悩みをお持ちの方に、特におすすめの記事となっています。

 

第1弾の低学年編については、こちらからお読みください👇

www.harutasowaka.com

 

第2弾の中学年編は、こちらをお読みください👇

www.harutasowaka.com

 

 

 

 

 

 

❖実体験と繋げられるテーマを選ぼう:高学年は

人権作文のスタートは、テーマ選びからです。

 

高学年の場合は、

学校、地域社会などの身近なテーマに加え、

「いじめ」「差別」「ジェンダー」「異文化」「障がい」「命」「戦争・紛争」等の大きなテーマを選ぶこともおすすめです。

 

また、人権作文では、自分の体験が書けるテーマを選ぶことが大切です。

自分の体験が詳しく書けるテーマを選んでください。

 

しかし、高学年の場合「戦争・紛争」などのテーマを選んだ場合、実体験を書くのは難しいでしょう。

こういうテーマの場合は、戦争についてお祖父ちゃんから聞いた話や、あるいは、アフガニスタンの戦場についてのテレビや新聞の報道、本で読んだ知識などを基に、自分が調べたことや感じたことを書いても良いと思います。

 

この際、2つのポイントがあります。

まず、1つ目は、多少なりとも自分の実体験と繋げられるかどうかという点です。

アフガニスタンの戦場の話」であれば、ただ報道で聞いたというだけはなく、学校の授業で詳しく学習した体験などがあるほうが良いと思います。

 

 

2つ目は、自分の成長が書けるかどうかという点です。

自分の成長とは、

体験を通して、自分の考えや行動が良い方向に変わったかどうかということです。

「障がい」や「ジェンダー」についての学校での授業を通して、自分の考えや行動が変わったことなどでも良いと思います。

 

そのようにして、具体的な体験談と繋げられるテーマを選ぶことで、心に響く作文を書くことができると思います。実体験があるからこそ、人権問題を他人事ではなく自分事として捉えることができるからです。

 

 

テーマを選ぶ際に迷ったら

こちらの記事を参考にされてみてください👇

www.harutasowaka.com

 

❖基本の構成は、中学年と同じ!具体的な体験➡意見・考え➡まとめの三段構成

テーマが決まったら、構成を考えましょう。

さまざまな構成が考えられると思いますが、ここでは一番シンプルな構成を紹介させて頂きます。

 

 ➀具体的な体験  ➡  ②意見・考え  ➡  ③まとめ

 

上記の三段構成がもっともシンプルでおすすめの構成です。

中学年で紹介させて頂いたパターンと同じです。

 

高学年の場合、選んだテーマによっては

⓵に具体的な体験を書く前に、

そのテーマに興味を持ったきっかけや、テーマに対して抱いている問題意識について付け加えても良いと思います。

 

➀具体的な体験

まずは、具体的な体験談を書きます。

身近で体験した具体的な出来事を時系列に沿って詳しく書いていきましょう。

 

高学年の場合は、新聞やテレビで得た情報や学校の授業で得た情報などの客観的なデータや事実なども、ここに加えると良いと思います。

 

その際、

5W1H(いつ、どこで、だれが、何を、なぜ、どうやって)を意識して書くようにしましょう。そうすることにより、具体的な文章を書くことができます。

 

また、

人物の発言や自分の気持ちを織り交ぜながら書くと、より気持ちの伝わる文章になります。「意見・考え」については、次の段落で書きますので、この段落では書きすぎないようにしましょう。

 

⓶意見・考え

ここでは、体験を踏まえて自分が考えたことを中心にまとめていきます。

高学年の場合、

体験を通して自分が良い方向に変わったこと新たに気づいたことを入れると良いです。

 

また、戦争などをテーマとして選んだ場合は、不条理に思ったり憤りを感じたりしたこととその理由なども書くのもよいかもしれません。主張の強い人権作文になると思います。

 

自分の体験の中で

・自分が成長したと思うところはどこか

・今迄気づいてなかったが、新たに気づいたところはどこか

・強い怒りや悲しみを感じたところはどんなことか

・すごい、見習いたいと感じたところはどんなことか

・自分の行動と他人の行動を比較してみて気づいたことはどんなことか

・以前の自分と今の自分を比べてみて気持ちに変化はあるか

等の視点を意識してみると書きやすいと思います。

 

➂まとめ

ここでは、テーマに対するまとめを書きます。

体験を通して自分が学んだことや成長したことの中で、特に伝えたい主張を簡潔にまとめると良いです。

 

また、今後の自分の目標など、未来に向けて自分がどのように行動していきたいかなどの主張も付け加えると更に良いと思います。

 

以下の章では

書き出しの例文を添えてより詳しく解説してきたいと思います。

 

❖第1段落は具体的な体験談!自分の成長ポイントも明確にしておこう

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第1段落では、具体的な体験談を書きましょう。

体験談の前に、そのテーマに興味をもったきっかけのエピソードなども入れても良いです。

 

高学年の場合も、中学年の場合と同じで

自分の成長ポイントを明確にしておくことが大切です。

 

成長ポイントとは、体験を通して自分の考えや行動が変わったポイントです。

これらのポイントを明確にしておくことは、2段落目以降の自分の意見や考えをまとめていく際にたいへん重要になってきます。

 

たとえば『アフガニスタンの紛争報道を見て平和について考えたこと』について書くとします。

 

この場合はの成長ポイントとして

戦争について知識がなく、今までなにも知らなかったし、知ろうともしなかった自分

アフガニスタンの紛争のドキュメントを見て衝撃を受け、世界で起こっている戦争や紛争について自ら積極的に調べ続け、平和の大切さについて主張していきたいと思った自分

 

というポイントが考えられます。

他にも、

 

戦争と聞くとどこか遠くの出来事で自分には関係ない出来事であると思っていた自分

➡実際に紛争の中に現実として生きている人たちがいる。自分には関係ないと思う心から戦争は生まれると思う。戦争について知り、平和を訴えていくことが大切だと気付いた自分

 

平和が当たり前だと思っていた自分

➡もしかしたら平和は当たり前ではないのかも思い始めた自分

 

などのポイントも考えられます。

このように自分の成長ポイントがどこかを一番最初に明確にしておくことで、より主張がぶれにくくなり、文章のゴールが明確になります。

 

成長ポイントに向かって文章を書き進めていけばよいので、見通しをもって、作文に取り組むことができます。

 

さらに客観的な事実やデータなども積極的に文中に取り入れていくと、説得力の増す文章になります。

 

では、

具体的にみていきましょう。

 

戦争と聞くとどこか遠くの出来事で自分には関係ない出来事であると思っていた自分

➡実際に紛争の中に現実として生きている人たちがいる。自分には関係ないと思う心から戦争は生まれると思う。戦争について知り、平和を訴えていくことが大切だと気付いた自分

 

という成長ポイントを軸に、文章を書いていくとします。

 

第1段落では、上記の成長ポイントを意識しながら体験談をまとめていきます。

実際に体験した出来事をそのまままとめていけばよいです。

 

書き出し例は…

 戦争と聞くと、どこか遠い世界の出来事のように感じていました。なぜなら、ぼくたちが住んでいる日本では、今のところ戦争も紛争も身近に起こっていないからです。

 先日、学校の授業で紛争地帯に生きるアフガニスタンの人々の暮らしについてのビデオを見ました。そのビデオを見て、大変衝撃を受けました。アフガニスタンでは、食事が十分にとれない国民が90%以上にのぼり、子どもたちは一切れのパンをめぐって奪い合うなど深刻な飢餓状態に陥っているそうです。その大きな原因は今でも続いている紛争です。

 

というように

戦争と聞くとどこか遠くの出来事で自分には関係ない出来事であると思っていた自分

の体験談を書きます。この場合は、ビデオを見て学んだことを詳しく書いていきましょう。その際、最初に明確にしておいた自分の成長ポイントにつながるような情報を中心にピックアップして内容をまとめていくと良いです。

 

❖第2段落では、体験を踏まえて自分が考えたことや感じたことを書く!

第2段落では、

体験談を踏まえて、自分が感じたことや考えたことを詳しく書いていきましょう。

 

その際、

その体験によって自分がよりよい方向へ変わったポイント(成長ポイント)を意識して文章をまとめていきましょう。

 

その際

自分の体験の中で

・自分が成長したと思うところはどこか

・今迄気づいてなかったが、新たに気づいたところはどこか

・強い怒りや悲しみを感じたところはどんなことか

・すごい、見習いたいと感じたところはどんなことか

・自分の行動と他人の行動を比較してみて気づいたことはどんなことか

・以前の自分と今の自分を比べてみて気持ちに変化はあるか

等の視点を意識してみると書きやすいと思います。

 

前述のアフガニスタンの紛争を選んだ場合の

書き出し例は…

 

ぼくは、今までアフガニスタンで紛争が起こっているということだけは知っていました。そして、戦争の中で暮らしている子どもたちは大変なのだろうなあとただ漠然と思っていたに過ぎませんでした。しかし、現実は僕が想像していたものよりもずっと酷いものでした。

~中略~

 アフガニスタンの現状を知れば知るほど、無関心ではいられない気持ちになります。それと同時に、ただ漠然と戦争のある国に住んでいる人たちは大変で可哀そうだなあと考えていた自分が恥ずかしくなりました。実際に起こっている戦争についてくわしく知り、平和の声をあげていくことがとても大切であると気付きました。

 

このように

いちばん最初に明確にしておいた(成長ポイント)⇓

実際に紛争の中に現実として生きている人たちがいる。自分には関係ないと思う心から戦争は生まれると思う。戦争について知り、平和を訴えていくことが大切だと気付いた自分

について、まとめていくと良いと思います。

 

❖第3段落の「まとめ」は、いちばん伝えたい主張を簡潔に!

最終段落のまとめでは、

いちばん伝えたいことを簡潔なことばでまとめていきましょう。

 

その際、

・今後自分はどのようにしていきたいか

・自分にできることは何か

・未来の目標

などを加えると、よりよいと思います。

 

書き出し例は…

 戦争を減らしていくためには、無関心ではだめだと思います。自分には関係ないと思う冷たい心から争いの種は生まれるのだと思います。苦しんでいる人や困っている人の心に気づき、そして躊躇なく手を差し伸べることのできるような人間になりたいと思います。小さなことかもしれませんが、そのような行動を積み重ねていくことが平和への第一歩であると思うからです。

 

❖おわりに

今回紹介させて頂いた高学年の人権作文の書き方は、ひとつの参考例です。

このほかにも、様々な構成のパターンや書き方が考えられます。

 

人権作文は、体験が一番のポイントです。

 

人に伝えたい!と思うような体験がある人は、構成にこだわらず体験で感じたこと学んだことを自由に書くのも良いと思います(*^-^*)

 

よい人権作文が書けますことを願っています。

 

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