こんにちは。
晴田そわかです。
学校で取り組む読書感想文。
どのように書いたら良いのか迷ってしまうという子どもさんも多いと思います。
今回の記事では《小学生向け読書感想文の書き出し例〜五つのパターン〜》について紹介させて頂きます。
読書感想文の書き出し例については、いくつかのパターンが考えられます。パターンを知っていると、作文が書きやすくなると思います。今回は、一般的な表現をいくつか紹介します。読書感想文は書籍や内容によって異なるため、今回紹介させて頂くのは一般的な例ですが、自分の感想や考えを自分らしく自由に表現することが大切です。
- パターン1️⃣本のタイトルを明記し、その本を選んだ理由と、作品のあらすじを簡潔に紹介する。
- パターン2️⃣興味を引く引用やキーポイントを挙げて、読書のきっかけや印象的な部分を述べる。
- パターン3️⃣登場人物やストーリー展開について感じたことや考察を述べる。
- パターン4️⃣著者のメッセージやテーマに対する自身の考えや感想を述べる。
- パターン5️⃣作品全体に対する総括や感想を述べ、他の人におすすめする理由や影響を述べる。
パターン1️⃣本のタイトルを明記し、その本を選んだ理由と、作品のあらすじを簡潔に紹介する。
本のタイトルを明記し、その本を選んだ理由と、作品のあらすじを簡潔に紹介しましょう。
※最も基本的で典型的な書き出しが、このパターンになります。
とにかく書くのが苦手、という子どもさんはこのパターンで作文を書いてみましょう。
〈低学年〉
わたしは、「となりのせきのますだくん」という本を読みました。
この本をえらんだわけは、表紙の緑色のかいじゅうのような絵を見ておもしろそうだと思ったからです。
この本は、小学校1年生のみほちゃんととなりの席のますだくんのお話です。ますだくんはいつもみほちゃんにいじわるばかりします。みほちゃんはそんなますだくんのことをとてもこわがっています。ますだくんのすがたがかいじゅうに見えるくらいです。ある日じけんがおこって、みほちゃんのえんぴつがますだくんにおられてしまいます。
〈中〜高学年〉
わたしは、「花さき山」という本を読みました。この本を選んだ理由は、思いやりや優しさについて深く学ぶことができると思ったからです。主人公のあやは、山菜を取りに行った山で道に迷い、村人から恐れられているやまんばと出会います。そこには美しい花が一面に咲いていました。やまんばはあやに、「やさしいことをひとつすると美しい花がひとつ咲く」と言います。
パターン2️⃣興味を引く引用やキーポイントを挙げて、読書のきっかけや印象的な部分を述べる。
興味を引く引用やキーポイントを挙げて、読書のきっかけや印象的な部分を述べましょう。
引用は、本の中のセリフでも良いですし、人から聞いた印象的な言葉なども良いと思います。
〈低学年〉
「どんなお友だちにもよいところがあるんだよ」と、学校でいつも先生に言われます。わたしはお友だちのよいところを書いた本を読みたいと思い、「となりのせきの、ますだくん」という本をえらびました。この本は、さいしょはいじわるだったますだくんが、さいごは少しだけよい人になるというお話です。わたしは、主人公のみほちゃんにいじわるばかりするますだくんのことがさいしょはきらいでした。
〈中〜高学年〉
『花さき山では、やさしいことをひとつすると美しい花が咲く。』私は、絵本「花さき山」の帯紙のこのフレーズに心惹かれました。現実にはそんなことはないかもしれない。でも、心の中では誰しもきっとそうなのではないだろうか。そう思ったのです。そこで、この本を読むことにしました。
パターン3️⃣登場人物やストーリー展開について感じたことや考察を述べる。
登場人物やストーリー展開について感じたことや考察を述べましょう。
人物の性格の魅力的なところや、ストーリーの楽しさについて書きましょう。
〈低学年〉
ぼくは、「となりのせきのますだくん」という本を読みました。そのなかで、いちばん心にのこっているところは、かいじゅうのようなすがただったますだくんが、人間のすがたに見えるようになったところです。ますだくんは、小学校一年生のみほちゃんのとなりのせきの男の子です。いつもみほちゃんにいじわるばかりしています。いじわるをするますだくんのすがたは、緑色のこわいかいじゅうです。
〈中〜高学年〉
ぼくは「十五少年漂流記」という本を読み、ドニファンの成長と彼の勇敢な姿に心惹かれました。物語の舞台は、ニュージーランドの寄宿学校の生徒たちを乗せた難破船がたどりついた無人島。ドニファンは、自信家で気の強い少年です。自分が一番でないと不満な彼は、たびたび同級生のブリアンとぶつかってばかりいました。ぼくも、最初はとても嫌な奴だと感じていました。しかしある日、ジャガーに襲われたドニファンの命をブリアンが助けます。
パターン4️⃣著者のメッセージやテーマに対する自身の考えや感想を述べる。
著者のメッセージやテーマに対する自身の考えや感想を述べましょう。
〈低学年〉
ぼくは「アザラシのアニュー」という本を読み、アニューからたくさんの勇気をもらいました。アニューは勇気いっぱいのアザラシです。生まれてすぐにお母さんとわかれて、じぶんひとりで広い海のなかへぼうけんに出かけていきます。ぼくだったら、こわくてなかなか海にとびこめないとおもいます。でも、アニューは勇気を出して海にとびこみました。
〈中〜高学年〉
今、世界ではウクライナやロシア、ガザなど、戦争によって苦しんでいる人が大勢いる。戦争は悲しいと皆知っている。それでも戦争は太古の昔からずっとあって今も無くなることはない。「なぜ世界には戦争があるんだろう。どうして人はあらそうの?」 著者ミリアム・ルヴォー・ダロンヌのこの本には、明確なその答えは書かれていない。しかし、戦争や争いの原因について突き詰めて考え、今現在苦しんでいる人たちの力に少しでもなりたいと思うきっかけとなった。
パターン5️⃣作品全体に対する総括や感想を述べ、他の人におすすめする理由や影響を述べる。
作品全体に対する総括や感想を述べ、他の人におすすめする理由や影響を述べましょう。
〈低学年〉
ぼくは「アザラシのアニュー」という本を読み、タテゴトアザラシがどんなどうぶつかをくわしく知ることができました。また、勇気をもつことのすばらしさや、かんきょうもんだいについてもかんがえることもできました。この本を読むと、たくさんのことを学ぶことができるので、おすすめです。
〈中〜高学年〉
ぼくは、「なぜ世界には戦争があるんだろう。どうして人はあらそうの?」 という本を読み、世界の戦争の現実と実際を知り、平和への気持ちを強く持つことができました。日本では、今、戦争は起こっていません。しかし、世界では戦争を行っている国があり、苦しんでいる人たちがたくさんいます。日本も、かつては戦争を行っていました。平和な時代がどれだけ続くかはわからないと思っています。だからこそ、これからの世界が平和であり続けるために、戦争についてみんなで学ぶこと、考え続けることが大切だと思います。
以上はほんも一例です。
これらのパターンや要素を組み合わせて、自分オリジナルの読書感想文を書くことが大切です。「感想文」ですので、自分の思い、感じたことを大切にしてのびのびと書いてください。