Web Analytics

晴れブロ そわかの子育て・教育応援ブログ

子育てに悩むすべての方へ、元小学校教員:晴田そわかからのメッセージ💌

はじめての人権作文|中学生が書きやすいテーマ・構成・感動例文まとめ

※当ブログではプロモーションを利用しています

こんにちは。晴田そわかです。

今回の記事では《はじめての人権作文|中学生が書きやすいテーマ・構成・感動例文まとめ》について紹介させて頂きます。※記事の最後に付録のワークシート資料を付けていますので授業等でぜひご活用ください

 

 

 


1. はじめに|「人権作文ってなに?」「なぜ書くの?」

「人権作文って、いったいどんなことを書けばいいの?」
これは多くの中学生が最初に感じる疑問です。そして、保護者や先生も「どうサポートしたらいいか分からない」と感じることも多いでしょう。

人権作文とは、人の「権利」や「尊重されること」について、自分の体験や思いをもとに書く作文です。
学校での宿題やコンクール応募用として出されることが多く、「いじめ」「差別」「思いやり」「多様性」など、社会のなかでとても大切なテーマを自分ごととして考える機会になります。

中学生の人権作文は、難しい知識を書くものではありません。
「自分が体験したこと」「友だちとのやりとり」「日常の中で感じたこと」などから出発し、自分の気持ちを整理して、誰かに届けるように書いていくことが大切です。

 

✨関連記事はこちら⬇️

www.harutasowaka.com

 

 

 


2. 書く前に知っておきたい!人権作文でよく扱われるテーマ例

作文を書く前に、まずは「どんなテーマで書くか」を考えましょう。
実はこの「テーマ選び」が、書きやすさを大きく左右します。

以下は中学生がよく選ぶ人権作文のテーマです:

よくある人権テーマの例

  • いじめやからかいを見たり、受けたりした体験

  • 障がいのある人との関わりで感じたこと

  • 外国籍のクラスメイトとの違いに気づいた瞬間

  • ジェンダー(性別)への違和感や疑問

  • 家族の思いやりに気づいたエピソード

  • 友だちとぶつかった経験からの学び

  • SNSでのやりとりで感じたこと

  • ボランティア活動や地域との関わり

どのテーマも「特別な経験」である必要はありません。
たとえば、「授業中に誰かが笑われていたとき、自分は何も言えなかった」というような、小さな気づきがきっかけで十分です。

学年別におすすめの視点

  • 中学1年生:身の回りでの「気づき」や「驚き」を大切に

  • 中学2年生:友人関係や社会との関わりを意識して広げていく

  • 中学3年生:将来や自分の在り方に踏み込んだテーマに挑戦


3. 人権作文の基本構成|初心者でも迷わない3ステップ

書くテーマが決まったら、次は構成です。
人権作文に正解の「型」はありませんが、伝えやすくするための流れは存在します。はじめての中学生にも、保護者や先生にも分かりやすい基本の構成をご紹介します。

人権作文の3ステップ構成

① はじめ(導入)
最初は「なぜこのことを書こうと思ったのか」や「ある出来事との出会い」などを書きます。
ここで読み手の心をつかむような問いかけやエピソードがあると、印象に残りやすくなります。
例:

私は、ある日友だちが泣いていた理由を知って、はじめて「言葉の重さ」に気づきました。

② なか(体験・気づき・考え)
中心部分では、実際に体験したことや、そこで感じたこと・考えたことを書いていきます。
自分の気持ちや周囲の人の言葉、行動などを詳しく書くと、読み手に「その場にいたようなリアルさ」が伝わります。
五感(見た・聞いた・感じた)を使って書くと、生き生きした文章になります。

③ おわり(まとめ・メッセージ)
最後には、「この体験を通してどう考えるようになったのか」「今後どうしていきたいか」など、自分なりの答えを書きます。
読み手に向けた呼びかけや、心に残る一言があると、感動的に締めくくれます。
例:

今、私は誰かが困っていたら、勇気を出して声をかけようと思います。


4. 体験談を生かす!感動エピソードの選び方と盛り込み方

 

 

 

人権作文で読み手の心に残るのは、なんといっても「体験にもとづいたエピソード」です。とくに感動的な場面や、心が動いた瞬間を丁寧に書くと、作文全体に深みが出ます。

感動エピソードを選ぶポイント

感動といっても、大げさな話である必要はありません。日常の中で「あっ」と思った瞬間、誰かの言葉に励まされた出来事、思いがけず助けてもらった記憶などが、十分な題材になります。

以下のような場面を振り返ってみましょう。

  • 友だちがさりげなく助けてくれた

  • 自分の言葉で相手を傷つけてしまった

  • バスの中でお年寄りに席をゆずった人を見た

  • 学校行事でクラス全員が協力できた経験

  • 外国人の子が学校に来て、不安そうだった様子

小さな出来事でも、「なぜ自分の心が動いたのか」「そこからどんな気づきがあったのか」を掘り下げることで、感動的な文章になります。

書き方のコツ

エピソードを書くときは、「五感を使う」ことがポイントです。

  • どんな場所だったか(見たもの、聞こえた音)

  • 自分はどう感じたか(ドキドキ、モヤモヤ、不安)

  • 相手の表情、しぐさ、声のトーン

たとえば「いじめを目撃した」ときも、「ただ見た」だけではなく、自分が感じた胸の痛みや、その後のもどかしさを入れると、よりリアルに伝わります。


5. 書きやすくて深い!おすすめテーマ10選

テーマが決まらないときは、以下のような視点から選んでみると良いでしょう。保護者や先生も、お子さんの話を聞きながら一緒に考えてみると、新しい気づきがあるかもしれません。

書きやすくて伝わる人権テーマ(中学生向け)

  1. 「助けてもらった経験」
     → 誰かの優しさを通して、人とのつながりを考える。

  2. 「いじめや悪口の現場で感じたこと」
     → 見て見ぬふりをしたことへの後悔、気づきなど。

  3. SNSスマホを通じた傷つき」
     → デジタル社会ならではの人権課題。

  4. 「障がいのある友人とのエピソード」
     → 「同じことができない」ではなく、「できることを一緒に探す」視点で。

  5. 「性の多様性やジェンダーについて考えた経験」
     → 周囲の反応に疑問を持った、もしくは発言したときの勇気。

  6. 「外国人の友人との関係」
     → 文化の違いへのとまどいと、それを超えた友情。

  7. 「家族とのやりとりで気づいたこと」
     → 親の愛情、祖父母の世代との違いなど。

  8. 「自分がされたうれしい言葉、傷ついた言葉」
     → 「言葉の力」にフォーカスした作品に。

  9. 「ボランティア活動や地域とのつながり」
     → 地域の中で見たあたたかさや、支え合いの姿。

  10. 「見たテレビ・読んだ本からの学び」
     → 映画や小説の登場人物に共感した経験。

これらはどれも「身近」で「深く掘り下げられる」テーマです。特別な経験がなくても、自分の心が動いた瞬間があれば、それを丁寧に書くだけで立派な作文になります。


6. 感動を呼ぶ!中学生の人権作文 例文(抜粋)

ここでは、実際に中学生が書いた作文のイメージをもとに、感動を呼ぶ短い例文をご紹介します。文章の書き出しや展開の参考にしてください。


【例文:中学2年生男子】

「名前を呼んでくれてありがとう」

ある日、転校してきたばかりの僕は、教室のすみで静かにしていました。誰とも話せず、昼休みも一人で過ごしていたとき、前の席の山田くんが「〇〇くん、次の授業体育だよ」と声をかけてくれました。

たったそれだけの言葉。でも、名前を呼んでもらえたことで、「自分はここにいていいんだ」と思えたんです。

あの日の山田くんのひと言が、僕の心を大きく変えました。
今、僕は新しく来た友だちには、自分から声をかけるようにしています。小さな一言が、誰かの心を支えると知っているからです。

 


7. まとめ|はじめてでも心に残る作文にするために

人権作文は、難しく考えすぎる必要はありません。大切なのは、「自分の中の小さな気づき」や「誰かとのやり取り」を丁寧に振り返り、自分の言葉で表現することです。

はじめて書く場合は特に、以下のポイントを意識すると、無理なく最後まで書けるはずです。

■ 1)身近なできごとを選ぶ

遠い世界の大きな問題を選ぶよりも、学校や家庭、地域での体験をもとにすると、書きやすく、共感も得られます。

■ 2)感情の動きを大切にする

驚いた、悲しかった、うれしかった、もやもやした——その気持ちこそが作文の核になります。感情に正直に。

■ 3)自分なりの「気づき」を入れる

「どうしてそう感じたのか」「これから自分はどうしたいと思ったのか」を書くと、文章に深みが出ます。

■ 4)読み手の心に残る一文を意識する

「一番伝えたいこと」を、作文の最後にもう一度書いてみましょう。読み手の心に響く「まとめの一言」になります。


【保護者・先生の方へ】中学生の人権作文を支える関わり方

 

 

 

中学生にとって、「人権」という言葉自体がまだ少し堅く、抽象的に感じられることも多いです。ですが、大人が寄り添うことで、子どもたちの中にある素直な感受性が作文として形になっていきます。

■ 家庭でできるサポート

  • 何気ない会話の中で、「あのときどう感じた?」と問いかけてみましょう。

  • 子どもの気づきを「それ、いいテーマになるね」と肯定してあげるだけで、自信になります。

  • 作文の完成を急がせるより、「あなたの感じたことを、あなたの言葉で書いてごらん」と励ますことが大切です。

■ 学校での取り組みのヒント

  • 教室内で「気づき」を共有できる時間(短いスピーチ、日記の読み合い)を設けると、テーマの種が増えていきます。

  • 作文の構成を板書しながら、「誰にでも書けるパターン」を示すことで、ハードルを下げられます。

  • 書き上げた後は、できるだけ内容に目を向け、「あなたの考えを知れてうれしい」という受け止め方を意識しましょう。


最後に|一人ひとりの「気づき」が社会を動かす

中学生が書く人権作文は、単なる課題作文ではありません。それは、自分自身と向き合い、社会に目を向けるきっかけでもあります。

「人の痛みに気づける力」
「違いを理解し、尊重する気持ち」
「誰かの背中をそっと押す勇気」

そんな心の芽を育てるのが、人権作文の意義だと私たちは考えます。

読んだ人が「自分も誰かに優しくしよう」と思えるような作文を目指して、まずは目の前の自分の気持ちに、じっくり耳を傾けてみてくださいね。

 

✨関連記事はこちら⬇️

www.harutasowaka.com

www.harutasowaka.com

www.harutasowaka.com

 

 

 

 


📝中学生のための人権作文ワークシート【付録】

― 書きたいことが見えてくる!“気づき”から始める作文準備 ―


1. 自分の中の「人権」ってなんだろう?

Q1. 最近、心に残った出来事は?(できごとを簡単に書こう)
例:「友達がクラスで仲間外れにされていた」

Q2. そのとき、自分はどう感じた?
例:「見ていてつらかった」「自分が何もできなかったのが悔しかった」

Q3. その出来事は“人権”とどう関係していると思う?
例:「人として大切にされるべき気持ちが無視されていた」


2. あなたの中に生まれた「気づき」は?

Q4. その出来事から、自分が学んだこと・気づいたことは?
例:「見ているだけじゃなくて、小さな一言が力になることがある」

Q5. これから自分ができること、していきたいことは?
例:「困っている人を見たら、話しかけてみる勇気を持ちたい」


3. 作文の構成を考えてみよう

下の4つのステップに分けて、書きたいことを整理しましょう。

【導入】なぜこのテーマを書こうと思ったのか

【できごと】実際にあったエピソード

【気づき】そのとき思ったこと、感じたこと

【まとめ】これから自分がどうしたいか


4. 書き始めのヒント(例文)

  • 「私は、友達とのあるできごとを通して、人と人との関わりの大切さに気づきました。」

  • 「ある日、通学路で見た光景が、ずっと心に残っています。」

  • 「私は、周りで起こったあるトラブルを見て、人の思いやりについて考えるようになりました。」


5. チェックしてみよう!

項目 ✔ チェック欄
自分の体験をもとに書いているか?
そのときの気持ちを書いているか?
人権とのつながりが見えているか?
自分の考え・学び・願いが入っているか?
読む人に伝わる言葉を選んでいるか?

🧑‍🏫 教師用指導ポイント(裏面または配布資料に追加)

  • ワークシートは授業の最初に全員で取り組むことで、書く前の土台作りになります。

  • 「エピソードが出てこない子」には、過去1週間で印象に残ったことを問いかけ、徐々に思い出させる声かけを。

  • 書くことが苦手な生徒には、【口頭で話す→メモを取る→書き起こす】のステップを取り入れてください。

  • 完成後は「人権作文発表会」や「教室内掲示」など、小さな成果の場を設けることで、生徒の自己肯定感を高める効果もあります。