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晴れブロ そわかの子育て・教育応援ブログ

子育てに悩むすべての方へ、元小学校教員:晴田そわかからのメッセージ💌

中学生の人権作文|書き出しからまとめまでの書き方ガイドと例文つき解説

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こんにちは。晴田そわかです。

今回の記事では《中学生の人権作文|書き出しからまとめまでの書き方ガイドと例文つき解説》について紹介させて頂きます。

 

 

 


1. はじめに|人権作文って何を書くの?

「人権作文」と聞くと、なんだか堅そうで難しそう…。そんなふうに感じる中学生も多いかもしれません。けれど実は、人権作文は誰かにやさしくされたことや、自分がモヤモヤした出来事をきっかけに書ける、とても身近なテーマです。

たとえば──
・友達がからかわれていて、何も言えなかったこと
・電車でお年寄りに席をゆずったこと
・自分自身が、何かで傷ついたこと

こうした体験の中に、「人として大切にされたい」「みんなが安心して生きられるってどういうこと?」という**“人権”の本質**が込められています。

作文という形で自分の思いを言葉にすることで、「誰かのことばかりじゃなく、自分自身の考えにも気づくことができた」と話す中学生もたくさんいます。

また、保護者や教師にとっても、人権作文は子どもの感受性や価値観を知る大切な機会。思春期に差しかかる子どもたちの心の動きを、そっとのぞける貴重な時間にもなります。

このガイドでは、中学生が人権作文を書くための構成やコツをわかりやすく紹介します。書き出しからまとめまで、一歩ずつ一緒に考えてみましょう。

 

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2. 人権作文の基本構成と文字数

作文を書くとき、まず気になるのが「どのくらいの長さで、どんな順番で書けばいいの?」という疑問ですよね。

■ 文字数の目安は?

学校やコンクールによっても違いますが、だいたい600〜1,200文字が一般的です。原稿用紙にして2〜3枚程度。これだけでも「うわ、長いな…」と感じるかもしれませんが、安心してください。きちんと構成を決めれば、自然と書ける量です。

■ 構成の基本はこれ!

人権作文は、大きく分けて次の4つの流れで書くとまとまりやすくなります。

  1. 導入(きっかけ)
     …なぜこの話を書こうと思ったのか

  2. 体験や出来事
     …実際にあったエピソード

  3. 気づき・考え
     …それを通して何を感じ、考えたか

  4. まとめ(願いや今後)
     …今の自分がどう思うか、これからどうしたいか

この流れを意識することで、「話があちこち飛んでしまう」「途中で書けなくなった」という悩みも減っていきます。


3. 書き出しの工夫|読みたくなる導入の書き方

作文の第一印象は、書き出しの一文で決まるといっても過言ではありません。

何から書けばいいか迷ったときは、まず「なぜこの話を書こうと思ったか」を考えてみましょう。

たとえば──

  • 「私は、ある日の通学中に見た光景が忘れられません。」

  • 「この前の出来事で、私は『人ってやさしさが必要だ』と強く感じました。」

このように、自分の体験や心に残った場面から始めると、読む人の心をぐっとつかむ導入になります。

■ NG例とOK例の比較

【NG】「人権とはとても大切なものです。」
→ いきなり説明口調で入ると、読んでいる人が感情移入しにくくなってしまいます。

【OK】「私は、友達の一言で大きく傷ついた経験があります。」
→ 「何があったんだろう?」と続きを読みたくなる導入に。


4. 体験・気づきをどう書く?本音が伝わる中盤のコツ

 

 

 

作文の中盤では、自分が実際に体験したこと、そしてそこから得た気づきや考えを書いていきます。この部分が、読み手にとって一番心に残る部分でもあります。

■「事実」と「気持ち」をセットで書こう

ただ出来事を説明するだけでは、読んだ人の心にはなかなか響きません。大切なのは、「そのとき自分がどう感じたか」をセットで書くことです。

たとえば──

【OKな例】
「私はそのとき、どうして何も言えなかったのだろうと悔しくて、ずっとモヤモヤしていました。」

→ 感情が具体的に書かれていて、「あ、わかる」と共感されやすい。

【NGな例】
「私は友達がいじめられているのを見ました。」

→ 事実だけで終わってしまっているので、気持ちが伝わりにくい。

■「自分の言葉」で書こう

人権や差別といったテーマだと、つい新聞やネットで見た言葉をそのまま使ってしまいがちです。でも、作文では“自分の言葉”が何より大切です。

「自分はどう感じたのか」「どんなふうに考えたのか」を、友達に話すような気持ちで書いてみましょう。


5. まとめ方のポイント|考えや願いで締めくくる

作文の最後には、「自分がこれからどうしたいか」や「こんな社会であってほしい」という希望や思いを込めてまとめましょう。

■ よくある締めくくり例

  • 「私は、どんな人も傷つけられることのない社会にしたいと思いました。」

  • 「あのとき声をかけられなかった自分を反省し、次に同じ場面があったら勇気を出したいです。」

  • 「これからも、自分の言葉で誰かを守れる人でありたいと思います。」

大人でも「なるほど」とうなずきたくなるような、中学生らしい等身大のまっすぐな思いが心を打ちます。

■ ありがちなまとめのNG例

  • 「人権は大切です。」 → 誰もが知っている当たり前の言葉ではなく、自分自身の考えや願いを。

  • 「差別はしてはいけません。」 → 正論だけで終わらず、「なぜそう思うのか」「何を感じたのか」を入れましょう。


6. よくあるテーマ別!書き方のヒント集

ここでは、中学生に多い人権作文のテーマと、それぞれに合った書き方のポイントを紹介します。

【いじめ・からかい】

  • きっかけ:誰かがからかわれている場面を見た、自分がからかわれた

  • 気づき:言葉の重さ、人の気持ちに気づけなかった後悔

  • まとめ:傷つける言葉を使わないようにしたい、見て見ぬふりをしない勇気

SNS・ネットの使い方】

  • きっかけ:友達がネットで悪口を言われた、自分が発言で後悔した

  • 気づき:顔が見えなくても言葉は誰かを傷つける

  • まとめ:相手の立場を想像して発言したい、やさしい使い方を広めたい

【障害・病気・見た目などの違い】

  • きっかけ:身体の不自由な人を見た、誰かの発言が引っかかった

  • 気づき:自分が気づいていなかった「当たり前」の視点

  • まとめ:どんな人も生きやすい社会をつくる一人になりたい


7. 中学生に多い悩みとアドバイス

 

 

 

人権作文の指導をしていると、先生や保護者の方からも「うちの子、何を書いていいかわからないみたいで…」という声をよく聞きます。ここでは、そんな悩みに対して中学生でもすぐに実践できる具体的なアドバイスを紹介します。

「何を書けばいいかわからない」へのアドバイス

これは最も多い悩みです。人権というテーマが少し抽象的で、身近なものとして捉えにくいのが原因かもしれません。

そんなときは、次のような問いかけを使って、身近な経験を思い出してみましょう。

  • 最近、もやもやしたことはあった?

  • 誰かの言葉でうれしかったり、傷ついたりしたことはある?

  • SNSやゲームで、いやだなと思ったやり取りはあった?

  • 「こんなとき、どうする?」と迷った場面は?

これらの問いから出てくる答えが、立派な人権作文の“素材”になります。

「うまく文章にできない」へのアドバイス

思ったことを文章にするのは簡単ではありません。ですが、次のステップを踏むと、ぐっと書きやすくなります。

  1. 【箇条書きにする】
     頭の中にあることをまず箇条書きで書いてみましょう。

  2. 【順番を決める】
     体験 → 気づき → まとめ、の流れにそって順序を整えます。

  3. 【誰かに話すように書く】
     「友達に話すなら、どう言う?」という気持ちで書くと、自分の言葉が出てきます。

また、保護者の方や先生が「そのとき、どんな気持ちだった?」「それってどう思ったの?」と一緒に会話してあげると、本人の中の思いが整理されて書きやすくなります。


8. 例文紹介|書き出し~まとめまでの流れが分かる

最後に、600〜800字の例文を紹介します。テーマは「友達とのすれ違いから気づいた、言葉の力」。感動エピソードを交えつつ、等身大の視点で書いた中学生向けの作文です。


【例文:『あのとき、言えなかったごめんね』】(約770字)

【書き出し】
中学1年の春、私は友達のAちゃんと少し距離を置くようになってしまいました。理由は、小さなすれ違いからでした。私は「ちょっとしたこと」と思っていたけれど、Aちゃんにはそうではなかったようです。

(★ワンポイント:**「きっかけとなる出来事」**を明確にすることで、読み手を引き込めます)

【体験部分】
ある日、友達数人で話していたとき、私は何気なくAちゃんのことをからかうような言い方をしてしまいました。「Aちゃんって、ちょっと変わってるよね〜」と。冗談のつもりでした。でもAちゃんは、そのとき少し笑って何も言いませんでした。その後、急に話すことが減り、目も合わせてくれなくなったのです。

(★ワンポイント:自分の言動を振り返る視点が重要)

【気づきの場面】
私はAちゃんに何度か声をかけましたが、「ううん、大丈夫」とだけ返ってきました。でもその目は、少し泣いているように見えました。ようやく「あの言葉が傷つけたんだ」と気づいた私は、心の中で何度も「あのとき、ごめんね」と思いました。

(★ワンポイント:「気づき」の描写は具体的に、丁寧に

【まとめ】
私は、自分が思っている以上に、言葉には力があることを学びました。たとえ冗談でも、誰かを悲しませてしまうことがある。だからこれからは、言葉を使うとき、相手の気持ちをもっと想像できる人になりたいと思います。そして、あのときの「ごめんね」を、ちゃんと伝えられる勇気も持ちたいです。

(★ワンポイント:これからの姿勢や願いを自分の言葉で)


このような作文は、特別な経験ではなく、誰にでも起こりうる小さな出来事からでも書くことができます。大切なのは、自分の目で見たこと、心で感じたことをそのまま大切にすることです。


9. まとめ|書き方を知れば人権作文はこわくない

人権作文と聞くと、「難しそう」「まじめなことを書かないといけない」と身構えてしまう人も多いでしょう。でも実は、人権は日常のなかにたくさんあります。

  • 誰かの気持ちを思いやること

  • 間違いを認めること

  • 小さな“ありがとう”や“ごめんね”を大切にすること

これらすべてが人権を考えるきっかけになります。

そして、先生や保護者の方の励ましやサポートがあるだけで、生徒は「書いてみよう」という気持ちになります。どうか、「正しいことを書かせる」ではなく、「自分の中にある思いを見つけるお手伝い」をするつもりで、寄り添ってあげてください。

最後にもう一度、大切なことをお伝えします。

人権作文に正解はありません。
「自分にしか書けない体験」こそが、何よりも価値のあるメッセージです。


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